競馬あれこれ 第275号

【皐月賞×過去データ分析】過去の出走レース数から有力馬をあぶり出す!

2026/4/16(木)

近年の皐月賞では、わずかなキャリアしか持たない馬が好走を果たすケースが当たり前になってきた。そこで今回は、皐月賞までに消化したレース数に着目し、過去10年のデータから有力と思われる馬をあぶり出していきたい。データ分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

キャリア2~5戦から勝ち馬が出ている

キャリア 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1戦 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
2戦 2- 1- 0-10/13 15.4% 23.1% 23.1% 76 50
3戦 3- 4- 2-25/34 8.8% 20.6% 26.5% 23 42
4戦 3- 2- 7-44/56 5.4% 8.9% 21.4% 82 85
5戦 2- 2- 1-29/34 5.9% 11.8% 14.7% 122 76
6戦~ 0- 1- 0-36/37 0.0% 2.7% 2.7% 0 10

(表1 キャリア別成績)

過去10年の皐月賞馬はキャリア2~5戦のいずれかに当てはまり、2~3着馬もこの範囲が大半を占める。勝率・連対率はキャリア2戦、複勝率はキャリア3戦がトップで、好走率ではキャリア2~3戦が優位に立つ。とはいえ、キャリア4~5戦も計5勝、1~3着17回をマークしており、数としては負けていない。やはり、キャリアに応じた好走パターンを見出す必要がありそうだ。

キャリア2戦馬は前走0秒2差以上で勝っておきたい

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走0秒2差以上で1着 2- 1- 0- 3/ 6 33.3% 50.0% 50.0% 166 108
上記以外 0- 0- 0- 7/ 7 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表2 キャリア2戦馬に関するデータ)

キャリア2戦で皐月賞に出走した13頭のうち、前走を0秒2差以上で勝っていた6頭は【2.1.0.3】と半分が連対を果たしている。さらに「前走を0秒2差以上で勝ち、騎手が継続騎乗」したキャリア2戦の3頭は【2.1.0.0】とオール連対を記録。具体的には、22年2着のイクイノックス、23年1着のソールオリエンス、24年1着のジャスティンミラノの3頭である。

前走1着のキャリア3戦馬が高い好走率

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走G1 全体 2- 2- 0- 4/ 8 25.0% 50.0% 50.0% 55 66
前走1着 2- 2- 0- 1/ 5 40.0% 80.0% 80.0% 88 106
前走2着~ 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
 
前走G2・G3 全体 1- 2- 2-16/21 4.8% 14.3% 23.8% 17 43
前走1着 1- 2- 2- 6/11 9.1% 27.3% 45.5% 33 82
前走2着~ 0- 0- 0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
 
前走重賞以外 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表3 キャリア3戦馬に関するデータ)

キャリア3戦の場合、前走G1で1着だった馬【2.2.0.1】と連対率は8割に達する。また、前走G2・G3で1着だった馬も【1.2.2.6】となかなか有力だ。一方、前走G1、前走G2・G3のどちらも2着以下に敗れていた馬が皐月賞で好走した例はない。また、前走が重賞以外だった馬の好走例もない。つまり、キャリア3戦馬は前走重賞1着が好走条件ということになる。

キャリア4~5戦馬は馬体重に注目

項目 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
当日馬体重 ~459キロ 0- 0- 0-11/11 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
460~479キロ 1- 2- 2-26/31 3.2% 9.7% 16.1% 99 91
480~499キロ 2- 2- 5-25/34 5.9% 11.8% 26.5% 69 97
500キロ~ 2- 0- 1-11/14 14.3% 14.3% 21.4% 235 87
 
当日馬体重増減 今回減 3- 4- 5-39/51 5.9% 13.7% 23.5% 82 94
同体重 2- 0- 2- 6/10 20.0% 20.0% 40.0% 454 187
今回増 0- 0- 1-28/29 0.0% 0.0% 3.4% 0 23
 
当日人気 1~2番人気 0- 0- 2- 6/ 8 0.0% 0.0% 25.0% 0 37
3~9番人気 5- 4- 5-24/38 13.2% 23.7% 36.8% 230 151
10番人気~ 0- 0- 1-43/44 0.0% 0.0% 2.3% 0 30

(表4 キャリア4~5戦馬に関するデータ)

キャリア4~5戦の場合は馬体重に着目したい。当日馬体重が459キロ以下だった馬は【0.0.0.11】と好走例がなく、最低でも460キロ、できれば480キロは欲しい。ただし、馬格はあったほうがいいが、当日の馬体重が前走よりプラスだと【0.0.1.28】と苦戦しており、当日は増減なしかマイナスで出走したい。

当日人気の傾向も興味深い。当日1~2番人気に推されると【0.0.2.6】、10番人気以下も【0.0.1.43】と連対例がない。その中間にあたる3~9番人気の数字は良好で、キャリア4~5戦で皐月賞を勝った5頭もすべて含まれる

芝1600mの1着実績を軽視できない

距離実績 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
芝1500m以下で1着 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
芝1600mで1着 3- 2- 7-22/34 8.8% 14.7% 35.3% 113 128
芝1800mで1着 9- 8- 7-76/100 9.0% 17.0% 24.0% 91 66
芝2000mで1着 8- 7- 4-88/107 7.5% 14.0% 17.8% 69 53
芝2200m以上で1着 0- 0- 0-12/12 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
 
芝1800m以上未出走 0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3% 0 56
芝2000m以上未出走 2- 3- 3-21/29 6.9% 17.2% 27.6% 108 81
 
芝1800m以下未出走 0- 0- 0-23/23 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表5 距離実績に関するデータ)

最後に、距離実績に関するデータを見ておきたい。注目したいのが「芝1600mで1着」の実績を持つ馬が好成績を収めていること。複勝率や複勝回収値を見ても、マイラーだと思って軽視すると痛い目に遭いかねないようだ。

距離経験に関しては、「芝2000m以上未出走」でも極端に成績が落ちることはない。「芝1800m以上未出走」は3頭のみだが、20年に朝日杯FS1着以来だったサリオスが2着に入った例がある。このデータを見る限り、皐月賞までに距離経験がなくても、過剰に不安視する必要はないのではないか。むしろ、「芝1800m以下未出走」だと好走例がなく、芝2000m以上ばかりを走ってきた馬は皐月賞に向かないという様子が見て取れる。

【結論】

距離経験がなくてもカヴァレリッツォ

今年の皐月賞でキャリア2戦馬の登録はアスクイキゴミのみ。この場合、前走を0秒2差以上で勝っておきたいが、前走チャーチルダウンズC1着時のタイム差が0秒1で条件を満たせなかった。ただし、同馬は出走回避のようだ。

キャリア3戦馬のうち、前走G1で1着のカヴァレリッツォは複勝率8割のデータに合致。芝1600mまでしか距離経験がないことも大きな減点材料とはならない。そのほか、前走G2・G3で1着だったパントルナイーフ、バステール、グリーンエナジー、アルトラムスも有力。この4頭では、芝1600mで1着の実績を持つアルトラムスには特に注目したい。

キャリア4~5戦馬は8頭いる。そのうち、前走時の馬体重が480キロ以上あったアドマイヤクワッズ、マテンロウゲイル、リアライズシリウスの3頭をここでは挙げておこう。もちろん、当日の馬体重が前走よりプラスでないことや、3~9番人気に収まっていることのチェックは欠かせない。

 

 

競馬あれこれ 第274号

【桜花賞×過去データ分析】阪神JF3着以内かつ上がり3ハロン1位馬に注目

2026/4/9(木)

今週日曜日に阪神競馬場で桜花賞が行われる。昨年の阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神JF)は重賞ウイナーが一頭もいないメンバー構成で行われるという異例のケースだった。しかし、同レースが桜花賞に直結するとても重要な一戦であることは変わらないだろう。この点を踏まえて、いつものようにJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用し、過去10年のデータを分析する。

前走阪神JF組の連対率が50%強

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
阪神ジュG1 3- 3- 0- 5/11 27.3% 54.5% 54.5% 86 74
クイーンG3 2- 0- 1-18/21 9.5% 9.5% 14.3% 92 36
チューリG3 1- 2- 1- 8/12 8.3% 25.0% 33.3% 41 70
フィリーG2 1- 0- 2-41/44 2.3% 2.3% 6.8% 92 38
エルフィ(L) 1- 0- 1- 3/ 5 20.0% 20.0% 40.0% 84 106
シンザンG3 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 130 46
フューチG1 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 170 85
チューリG2 0- 5- 3-27/35 0.0% 14.3% 22.9% 0 68
フェアリG3 0- 0- 1- 6/ 7 0.0% 0.0% 14.3% 0 50
きさらぎG3 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0 200
フラワーG3 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
アネモネ(L) 0- 0- 0-13/13 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
アネモネ 0- 0- 0- 7/ 7 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
紅梅S(L) 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
君子蘭賞500 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
サウダG3 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
クロッカ(L) 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
エルフィ 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
アルテミG3 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
アーリンG3 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
500万下 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
1勝クラス・牝 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表1 桜花賞の前走レース別成績、過去10年)

桜花賞の前走レース別成績を調べたところ、阪神JF【3.3.0.5】が勝率27.3%、連対率・複勝率54.5%と優秀だった。阪神JFから桜花賞へ直接向かうと休み明けで挑むことになるが、十分好成績を残している。阪神JF後、桜花賞トライアルなどを使ったケースまで含めると、桜花賞好走馬の過半数が阪神JF出走馬だった。

トライアルの中ではやはり本番と同コースで行われるチューリップ賞が最有力。1着1頭、2着7頭、3着4頭を出している。チューリップ賞は2018年にG3からG2に格上げされて現在に至っているが、グレードが上がったことで成績が良くなった印象はない。勝ちづらく2着、3着が多いという傾向が続いている。

対照的にアネモネSは大不振。20頭が出走し、3着以内が一度もないという結果が出ている。その他ではクイーンCから2頭、エルフィンS、フィリーズレビュー、シンザン記念、朝日杯フューチュリティSから各1頭勝ち馬が出ている。フィリーズレビュー以外はオープン・重賞の芝1600m戦だ。

阪神JFを上がり1位で好走した馬が有力

着順 人気 馬名 馬場 上り3F 桜花賞成績
25年 2 4 ギャラボーグ 34.3 ?着
23年 2 5 ステレンボッシュ 33.5 1着
22年 6 6 ドゥーラ 35.0 14着
21年 4 1 ナミュール 33.6 10着
20年 3 6 ユーバーレーベン 33.6 不出走
19年 1 4 レシステンシア 35.2 2着
18年 2 2 クロノジェネシス 33.9 3着
17年 1 2 ラッキーライラック 33.7 2着
17年 4 7 トーセンブレス 33.7 4着
16年 2 2 リスグラシュー 34.5 2着
15年 6 15 ペルソナリテ 35.1 不出走

(表2 阪神JFで上がり1位だった馬の桜花賞成績、15年以降の阪神開催のみ)

最大の勢力である阪神JF組の取捨をどうするか、というのが桜花賞を攻略する上での大きなポイントになる。表2は15年以降に阪神競馬場で行われた阪神JFで上がり3ハロン1位をマークした馬(17年は2頭が1位タイ)の桜花賞成績をまとめた。この中で注目したいのは23年阪神JF2着ステレンボッシュだ。阪神JFではアスコリピチェーノにクビ差で惜敗したが、桜花賞では逆にアスコリピチェーノを2着に下して優勝。勝因はいろいろあったと思うが、阪神JFの上がりがメンバー中1位だった点は見逃せない。

無論、単に上がり3ハロンが速ければいいというわけではない。上がり3ハロンが1位でも阪神JF4着以下だったトーセンブレス、ナミュール、ドゥーラは桜花賞で好走することができなかった(ペルソナリテは桜花賞不出走)。一方、阪神JF3着以内かつ上がり3ハロン1位をマークして桜花賞に出走したリスグラシュー(桜花賞2着)、ラッキーライラック(桜花賞2着)、クロノジェネシス(桜花賞3着)、レシステンシア(桜花賞2着)、ステレンボッシュ(桜花賞1着)はすべて桜花賞で好走している。

阪神JFで4角5番手以内から好走した馬も有力

着順 人気 馬名 3角 4角 上り3F 桜花賞成績
23年 3 2 コラソンビート 6 5 34.1 16着
21年 3 4 ウォーターナビレラ 3 3 34.5 2着
20年 1 1 ソダシ 5 4 34.2 1着
19年 1 4 レシステンシア 1 1 35.2 2着
19年 2 6 マルターズディオサ 3 2 35.9 8着
17年 2 3 リリーノーブル 6 5 33.9 3着
16年 1 1 ソウルスターリング 3 4 34.8 3着
16年 3 3 レーヌミノル 5 5 35.2 1着
15年 1 1 メジャーエンブレム 2 1 35.8 4着

(表3 阪神JFで4角5番手以内から好走した馬の桜花賞成績、15年以降の阪神開催のみ)

阪神JF組は決め手がある馬だけでなく、先行力を見せた強い馬も高く評価する必要がある。表3は阪神JFで4角5番手以内から好走した馬の桜花賞成績。単に先行した馬はたくさんいるが、3着以内に好走できた馬は限られる。15年以降では15年1着メジャーエンブレムなど9頭が該当。このうちメジャーエンブレム、マルターズディオサ、コラソンビートを除く6頭が桜花賞で好走。特に17年の桜花賞はレーヌミノルが8番人気という低評価で勝利してインパクトを残した。

このように阪神JF組は逃げ・先行馬と、差し・追い込み馬の二段構えで対応し、桜花賞の有力馬を見つけていきたい。

好時計決着のクイーンCに注目

着順 人気 馬名 馬場 走破タイム 桜花賞成績
26年 1 2 ドリームコア 1326 ?着
26年 2 11 ジッピーチューン 1329 ?着
25年 1 3 エンブロイダリー 1322 1着
25年 2 8 マピュース 1326 4着
25年 3 6 エストゥペンダ 1328 不出走
16年 1 1 メジャーエンブレム 1325 4着

(表4 クイーンCを1分33秒0未満で走った馬の桜花賞成績、過去10年)

今年注目したい桜花賞の前哨戦はズバリ、クイーンCだ。ドリームコアが1分32秒6(良)という走破タイムで勝った一戦で、これは歴代の同レースの中でもかなり速い部類に入る。過去10年、クイーンCを1分33秒0未満で走った馬を調べたところ、表4の馬が該当。16年1着メジャーエンブレムは桜花賞こそまさかの4着に終わったが、次走NHKマイルCを勝利。そして昨年クイーンCを1分32秒2のレースレコードで勝利したエンブロイダリーが桜花賞を制覇。クイーンC2着マピュースは桜花賞で9番人気4着と善戦し、同年の中京記念で古馬を撃破して優勝を飾っている。クイーンCを好時計で勝つということは、マイラーとして高い資質がある証しであると言えるだろう。

【結論】

大一番でドリームコアの素質が開花か

まず昨年の阪神JF組に目を向けると、1着スターアニス、2着ギャラボーグらが今年の桜花賞に出走予定。3着タイセイボーグは次走チューリップ賞を勝ちながら無念のリタイアとなってしまったが、阪神JF1着、2着馬の評価を高めた印象だ。

この中で最も注目したいのはギャラボーグ。阪神JFではメンバー中1位の上がり3ハロンをマークして2着。スターアニスには1馬身1/4及ばなかったが、逆転できる可能性は十分あると考えたい。なお、昨年の阪神JFは4角5番手以内から好走した馬はいなかった。

ギャラボーグの不安点は前走クイーンCで9着に敗退してしまったことだろうか。このクイーンCを勝ったドリームコアの勝ち時計が秀逸なのは前述した通り。桜花賞の大一番でマイラーとしての素質が開花するシーンが見られるかもしれない。1分32秒9(良)の好タイムで2着と好走したジッピーチューンも有力馬と見たい。

次点の候補は阪神JFの上がり3ハロンが2位タイで、1着だったスターアニスと4着スウィートハピネス

 

競馬あれこれ 第273号

【大阪杯 × 過去データ分析】前走から継続騎乗の馬で狙えるのはこの馬!

 

【データ分析】

今週は日曜に阪神競馬場で春の中距離王決定戦、大阪杯が行われる。昨年はベラジオオペラが同レース史上初の連覇を達成した。今年王者に輝くのはどの馬か、G1に昇格した2017年以降・過去9年のデータから分析していきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

6~11番人気馬の激走に注意

表1 【大阪杯の人気別成績(過去9年)】

表1は大阪杯の人気別成績。1番人気馬は2017年キタサンブラックら2勝をあげ、複勝率55.6%。2番人気馬が昨年のベラジオオペラら最多の4勝をあげ、連対率・複勝率トップだ。これら上位4番人気以内で7勝をあげ、複勝率では50.0%。5番人気馬はすべて4着以下で、6~8番人気馬は各2頭、9~11番人気馬は1頭ずつが3着以内に入っている。

3着以内馬の構成として「1~4番人気馬で2頭、6~11番人気馬で1頭」というのが過去9年中7年で見られている。上位4番人気以内馬の見極め、そして6~11番人気で激走しそうな穴馬の選定が馬券作戦で重要になってくる。

勝ち馬は4・5歳馬、なかでも前走500kg以上が7勝

表2 【大阪杯の年齢別成績(過去9年)】

表2は年齢別成績。5歳馬が23年ジャックドールら最多の6勝をあげ、勝率・連対率・複勝率いずれもトップ。4歳馬は21年レイパパレら3勝をあげ、複勝率で5歳馬に迫っている。勝ち馬はすべて4・5歳馬から出ている。これら4・5歳馬の前走馬体重別成績では、前走500kg以上だった馬が19年アルアインら大半の7勝をあげており、勝率・連対率・複勝率いずれも前走500kg未満の馬を大きく上回っている。

なお、6歳馬は2着1回、7歳以上の馬は3着1回とともに不振傾向にある。

勝ち馬はキャリア15戦以内、うち前走上がり3位以内が好成績

表3 【大阪杯のキャリア別成績(過去9年)】

表3はキャリア別成績。キャリア15戦以内の中から勝ち馬がすべて出ており、3着以内馬も24頭と大半を占めている。これらキャリア15戦以内馬を前走上がりで区分すると、前走上がり3位以内の馬が5勝をあげ、連対率・複勝率で前走上がり4位以下の2倍以上高い数値を残している。単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えており、今年も該当馬がいれば注目しておきたい。

前走から継続騎乗の馬が8勝、うち前走2番人気以内に注目

表4 【大阪杯の前走から騎手が継続騎乗か乗り替わりかの比較(過去9年)】

表4は前走から騎手が継続騎乗か乗り替わりかの成績比較。前走から継続騎乗の馬が22年ポタジェら大半の8勝をあげており、勝率・連対率・複勝率いずれも乗り替わりの馬を大きく上回っている。

前走から継続騎乗の馬の前走人気別成績では、前走2番人気以内だった馬が18年スワーヴリチャードら5勝をあげ、連対率39.1%・複勝率52.2%と非常に高い。前走3番人気以下は昨年のベラジオオペラら2勝、3着以内馬6頭中5頭は前走で上がり3位以内の脚を使っていた。

【結論】

4歳馬クロワデュノールを信頼、穴ならデビットバローズ!

表5 【今年の大阪杯の主な出走予定馬】

※フルゲート16頭。除外予定馬なし

表5は今年の大阪杯の主な出走予定馬。上位4番人気以内に支持されそうなのはクロワデュノール、ショウヘイ、ダノンデサイル、メイショウタバルの4頭だろう。

この中ではクロワデュノールを筆頭に推したい。4歳馬で前走500kg以上(表2)、キャリア15戦以内(表3)、前走から継続騎乗で前走ジャパンC2番人気(表4)とデータに当てはまる。前走ジャパンCはハイペースを先行して4着に敗れたが、差し・追い込み勢が上位を占める中において力は見せた。前走に引き続き北村友一騎手とのコンビで、優勝に一番近いのはクロワデュノールと見る。

他の上位人気3頭についてはメイショウタバル(前走4番人気)、ショウヘイ(前走3番人気/前走500kg未満)、ダノンデサイル(騎手乗り替わり)の順で評価したい。穴では7歳馬ながらデビットバローズを取り上げたい。キャリア18戦と15戦以上ながら休みつつ使われており、4歳以降の年明け初戦は3戦すべて連対している。前走鳴尾記念で重賞初勝利に導いた岩田望来騎手が継続騎乗で前走2番人気と表4の買い材料に当てはまる。今回は強豪揃いだが、積極的に狙ってみたい。

 

競馬あれこれ 第272号

【高松宮記念 × 過去データ分析】近年は年明け初出走馬が優勢!

2026/3/26(木)

1996年に従来の中距離G2から短距離G1へと生まれ変わった高松宮記念(当時は高松宮杯)。キンシャサノキセキやロードカナロアなど、多くの名スプリンターが勝利を飾ってきたレースだ。今年はどの馬が勝利を手にするのか、過去の傾向を分析してみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

1番人気は9連敗中、2番人気が好成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 1-2-1-6/10 10.0% 30.0% 40.0%
2 3-5-0-2/10 30.0% 80.0% 80.0%
3 1-1-2-6/10 10.0% 20.0% 40.0%
4 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0%
5 1-1-1-7/10 10.0% 20.0% 30.0%
6 1-0-1-8/10 10.0% 10.0% 20.0%
7 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0%
8 1-0-0-9/10 10.0% 10.0% 10.0%
9 1-0-0-9/10 10.0% 10.0% 10.0%
10 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0%
11~ 1-1-3-75/80 1.3% 2.5% 6.3%

(表1 人気別成績)

過去10年の人気別では、2番人気が【3.5.0.2】で連対率80.0%の好成績を残している。対して1番人気は【1.2.1.6】複勝率40.0%止まりで、優勝馬1頭は10年前・2016年のビッグアーサー。JRA・G1の1番人気としてはNHKマイルC(16年メジャーエンブレムの優勝が最後)と並んで最長の9連敗中となっている。8、9、12番人気から優勝馬が出るなど中~下位人気の好走馬も多く、3→12→17番人気で決着した19年は3連単449万馬券。ほかに22年278万馬券、23年66万馬券と波乱も目立つ。一方で昨年の3連単1万1080円など1万2000円未満も3回を数え、年によって波乱度にかなり差がある印象だ。

5~6歳が中心に

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率
4歳 2-3-1-33/39 5.1% 12.8% 15.4%
5歳 4-4-2-41/51 7.8% 15.7% 19.6%
6歳 3-3-5-32/43 7.0% 14.0% 25.6%
7歳以上 1-0-2-44/47 2.1% 2.1% 6.4%

(表2 年齢別成績)

年齢別では6歳が最多の好走馬11頭を出し、複勝率はトップの25.6%。連対数は5歳の8連対が最多で、勝率・連対率では5歳が6歳を上回っている。この5~6歳が中心になるレースだ。4歳は好走馬数、好走確率とも劣勢。7歳以上も【1.0.2.44】で複勝率6.4%と苦しいが、こちらは好走した3頭がすべて2桁人気だったため、穴馬なら年齢を気にせず買ってみてもいいだろう。

近年は年明け初戦馬が優勢に

前走レース 2006~15年 2016~20年 2021~25年
成績 複勝率 成績 複勝率 成績 複勝率
シルクロードS 1-1-3-15 25.0% 4-1-0-12 29.4% 1-1-0-13 13.3%
阪急杯 5-4-4-38 25.5% 1-1-1-15 16.7% 0-1-1-16 11.1%
オーシャンS 3-2-3-62 11.4% 0-0-3-32 8.6% 1-0-2-18 14.3%
香港スプリント 0-0-0-2 0.0% 0-0-1-1 50.0% 3-0-0-4 42.9%
阪神カップ 0-0-0-4 0.0% 0-1-0-2 33.3% 0-1-1-5 28.6%

(表3 主な前走レース別成績)

※半年以上の休養明けを除く

かつての高松宮記念は年明けのステップレースに出走した馬が好走馬の大半を占めており、2006~15年の10年間では阪急杯組の13頭を筆頭に、オーシャンS、シルクロードSの3競走で計【9.7.10.115】と他を圧倒していた。レース間隔がもっとも開くシルクロードSから直行した馬の好走は5頭とやや少なかったが、これが2016~20年になるとシルクロードS組が4勝を挙げ、阪急杯組やオーシャンS組は好走馬数が激減。そして2021~25年の近5年はそのシルクロードS組も2連対止まりになり、香港スプリント組が3勝、阪神C組が2頭好走と、さらにレース間隔が開いた年明け初戦馬の活躍が目立つようになっている。

過去10年では前走から中9~24週で出走した馬が【3.2.2.24】複勝率22.6%。このうち前走がJRA・G2または海外だった馬は【3.2.2.15】同31.8%、オープン特別やJRA・G3だと【0.0.0.9】。前走で前年末の香港スプリントや阪神Cに出走していた馬が狙いだ。

香港スプリント組、阪神C組は前走着順不問

馬名 人気 着順 前走 前走着順 前走以外の主なG1実績
2017 レッドファルクス 1 3 香港スプリント 12 スプリンターズS1着
2020 グランアレグリア 2 2 阪神C 1 桜花賞1着
2021 ダノンスマッシュ 2 1 香港スプリント 1 スプリンターズS2着
2023 トゥラヴェスーラ 13 3 阪神C 8 (高松宮記念4着)
2024 マッドクール 6 1 香港スプリント 8 スプリンターズS2着
2025 サトノレーヴ 2 1 香港スプリント 3 (スプリンターズS7着)
ナムラクレア 1 2 阪神C 1 高松宮記念2着

(表4 前走香港スプリントまたは阪神Cからの好走馬)

表4は前走で香港スプリントまたは阪神Cに出走していた好走馬7頭。前走でも馬券に絡んでいた馬が4頭、8着以下だった馬が3頭と前走着順は不問だ。ただ7頭中6頭は1600m以下のG1で馬券に絡んだ実績があり、残る1頭・トゥラヴェスーラも前年の高松宮記念が勝ち馬から0.1秒差の4着、前々年も0.2秒差の4着と紙一重。G1で上位を争った実績は必要になる。

ステップレース組なら前走5番人気以内・5着以内が目安

前走人気・着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率
前走1番人気 2-2-3-10/17 11.8% 23.5% 41.2%
前走2番人気 1-1-1-14/17 5.9% 11.8% 17.6%
前走3番人気 0-0-1-12/13 0.0% 0.0% 7.7%
前走4~5番人気 3-1-0-17/21 14.3% 19.0% 19.0%
前走6番人気以下 1-0-2-53/56 1.8% 1.8% 5.4%
 
前走1着 1-3-1-19/24 4.2% 16.7% 20.8%
前走2着 3-0-1-16/20 15.0% 15.0% 20.0%
前走3着 0-0-1-11/12 0.0% 0.0% 8.3%
前走4~5着 2-0-3-9/14 14.3% 14.3% 35.7%
前走6着以下 1-1-1-51/54 1.9% 3.7% 5.6%

(表5 前走シルクロードS・阪急杯・オーシャンS組の前走人気・着順別成績)

前走で年明けのステップレース(シルクロードS、阪急杯、オーシャンS)に出走していた馬について、前走人気別と前走着順別の成績を調べたのが表5である。前走6番人気以下だった馬は【1.0.2.53】で複勝率5.4%、前走で6着以下だった馬も【1.1.1.51】で同5.6%と苦戦しており、この組は前走5番人気以内かつ5着以内が目安になりそうだ。

【結論】

昨年のスプリンターズS2着・ジューンブレアが1200mで一変か!?

 

近年は年明け初戦馬の活躍が目立つ高松宮記念。今年は香港スプリント以来のウインカーネリアンとサトノレーヴ、阪神C以来のジューンブレアとナムラクレアが該当する。ただ、ウインカーネリアン、サトノレーヴ、そしてナムラクレアは不振の7歳(以上)馬。表2本文で触れたように穴馬なら7歳でもおもしろいが、この3頭はいずれも上位~中位人気が予想される。よって、今年の年明け初戦組では5歳のジューンブレアが筆頭格。前走の阪神Cでは11着敗退も、2走前のスプリンターズSではウインカーネリアンにアタマ差の2着。1200mに戻って一変が期待される。

ステップレース組で前走5番人気以内かつ5着以内だった登録馬はママコチャ、ルガル、レイピアの3頭。ママコチャは7歳、ルガルは回避予定のため、狙いはレイピア。4歳の成績はひと息とはいえ7歳よりは良く、前走のオーシャンS「4~5番人気(本馬は5番人気)」と「2着」が表5ではどちらも勝率が高かったことが強調材料になる。

 

 

競馬あれこれ 第271号

【阪神大賞典×過去データ分析】年明けに何回走ったかをチェックしたい

2026/3/19(木)

メジロマックイーン、スペシャルウィーク、テイエムオペラオー、ディープインパクトといった名だたる優駿たちが、阪神大賞典を足がかりに淀の盾を奪取してきた歴史を持つ。関西における天皇賞・春の前哨戦を、過去10年のデータから読み解いていく。データ分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

若い馬ほど有利

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
4歳 5- 4- 2-13/24 20.8% 37.5% 45.8% 96 111
5歳 3- 4- 4-19/30 10.0% 23.3% 36.7% 42 76
6歳 2- 2- 4-20/28 7.1% 14.3% 28.6% 19 189
7歳以上 0- 0- 0-37/37 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表1 年齢別成績)

年齢別の傾向は明確で、若い馬ほど好走率が高い。勝率・連対率・複勝率はいずれも4歳がトップで、5歳が続き、6歳が3番手の順となっている。そして、過去10年で7歳以上は3着以内に入った例がない。

年明けの出走数が少ないほど好成績

レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
年明け2走~ 1- 1- 1-26/29 3.4% 6.9% 10.3% 19 111
年明け1走 4- 4- 6-44/58 6.9% 13.8% 24.1% 32 72
年明け0走 5- 5- 3-16/29 17.2% 34.5% 44.8% 58 97

(表2 年明けの出走数別成績/地方馬は除く)

阪神大賞典に臨む場合、年が明けてから出走したレースの数は少ないほどいい。複勝率ベースでいえば、年明け0走(=阪神大賞典が年明け初戦)なら複勝率44.8%、年明け1走だと複勝率24.1%、年明け2走以上になると複勝率10.3%と、年明けのレース数に反比例して数値が下がっていく。同じことは勝率や連対率にも当てはまる。

年明け0走の4~5歳馬はかなり有力

項目 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走レース 有馬記念 4- 4- 2- 6/16 25.0% 50.0% 62.5% 68 134
ジャパンC 1- 0- 1- 2/ 4 25.0% 25.0% 50.0% 147 107
ステイヤーズS 0- 1- 0- 3/ 4 0.0% 25.0% 25.0% 0 60
上記以外 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
 
年齢 4歳 2- 2- 0- 0/ 4 50.0% 100.0% 100.0% 105 122
5歳 3- 2- 2- 1/ 8 37.5% 62.5% 87.5% 158 162
6歳 0- 1- 1- 5/ 7 0.0% 14.3% 28.6% 0 147
7歳以上 0- 0- 0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表3 年明け0走馬に関するデータ/地方馬は除く)

年明け0走の場合、前走有馬記念だと複勝率62.5%、前走ジャパンCでも複勝率50.0%と、どちらのローテーションも好成績を残している。このほかには、前走ステイヤーズSの馬が2着に入った例が1回ある。あるいは、年齢でふるいをかけるのも有力な手段で、4歳か5歳なら複勝率は80%台以上に達する。ちなみに、前走で有馬記念かジャパンCに出走した4~5歳馬に限れば【5.3.2.0】と圧巻の凡走なしだ。

年明け1走かつ前走重賞1~3着馬に注目

項目 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走クラス 重賞 4- 3- 5-27/39 10.3% 17.9% 30.8% 48 92
非重賞 0- 1- 1-17/19 0.0% 5.3% 10.5% 0 32
 
前走着順 前走重賞1~3着 3- 2- 4- 5/14 21.4% 35.7% 64.3% 60 129
前走重賞4着~ 1- 1- 1-22/25 4.0% 8.0% 12.0% 41 71
 
前走非重賞1~3着 0- 1- 1- 8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0 62
前走非重賞4着~ 0- 0- 0- 9/ 9 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表4 年明け1走馬に関するデータ/地方馬は除く)

年明けに1走をこなし、阪神大賞典で3着以内に入った馬は全部で14頭。そのうち12頭は1~2月の重賞を走っており、そこで1~3着に入っていれば【3.2.4.5】の好成績だが、4着以下だった馬は【1.1.1.22】と好走の確率が大きく下がる。一方、年明けの1走が重賞以外だと、前走着順を問わず【0.1.1.17】と苦戦。それでも前走1~3着なら【0.1.1.8】とチャンスを残すが、前走4着以下では【0.0.0.9】と厳しくなる。

年明け2走以上の場合は前2走の着順を度外視できる

着順 馬名 前走 2走前
日付 レース名 着順 日付 レース名 着順
19年 2 カフジプリンス 2月
23日
尼崎S・1600万下 3 2月
10日
京都記念・G2 10
21年 3 ナムラドノヴァン 2月
20日
ダイヤモンドS・G3 4 1月
5日
万葉S 1
25年 1 サンライズアース 2月
8日
早春S・3勝 2 1月
19日
日経新春杯・G2 16

(表5 年明け2走以上していた好走馬の一覧)

年明けに2走以上を消化した馬は【1.1.1.26】と苦しいが、昨年1着のサンライズアースが該当し、まったくの無視もできない。そこで年明け2走以上で好走した馬の共通点を探ってみると、3頭とも前走が1着ではないことがわかった。加えて、重賞が含まれる場合、そのレースでは4着以下に終わっていたことでも共通する。3月の阪神大賞典まで月1走(以上)のローテーションは決して楽なものではなく、余力を残した馬のほうが3000mの長丁場では戦いやすいのかもしれない。

【結論】

前走有馬記念の5歳馬アドマイヤテラ

 

年明け0走の場合、前走が有馬記念かジャパンC、年齢は4~5歳だと阪神大賞典の好走率が非常に高い。今年の登録馬のなかで該当するのは、前走有馬記念の5歳馬アドマイヤテラである。

年明け1走で臨む場合、前走重賞1~3着なら複勝率6割を超えてくる。今年の登録馬には年明け1走を消化した馬が5頭おり、前述の好走条件を満たすのは、前走日経新春杯2着のファミリータイムである。また、年明けの1走が重賞以外の場合も前走1~3着には入っておきたいところで、アクアヴァーナルとダノンシーマがこちらの条件を満たす。

年明け2走以上を消化した馬は、前走1着以外かつ、前2走に重賞が含まれる場合はそこで3着以内がないことが過去の好走馬の共通項だった。となると、前走1着のレッドバンデではなく、前走京都記念11着のメイショウブレゲということになるが、後者は過去10年で好走がない7歳(以上)という点がネックとなる。なお、キングスコールは年齢を含めて条件を満たすが、翌週の自己条件戦に回るプランもあるようだ。

 

競馬あれこれ 第270号

【金鯱賞×過去データ分析】4歳馬と逃げ馬に注目

2026/3/12(木)

今週は日曜日に中京競馬場で金鯱賞が行われる。17年に開催時期が3月となり、1着馬には大阪杯への優先出走権が与えられるようになった。その後、金鯱賞→大阪杯と連勝したのは18年スワーヴリチャードしかいないが、毎年レベルが高いレースが繰り広げられており、別定G2らしい一戦と言える。いつものようにJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用し、過去9年のデータを分析する。

4歳馬の成績が抜群

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
4歳 5-  4-  1- 15/ 25 20.0% 36.0% 40.0% 66 85
5歳 2-  4-  3- 25/ 34 5.9% 17.6% 26.5% 17 56
6歳 2-  0-  5- 22/ 29 6.9% 6.9% 24.1% 793 151
7歳以上 0-  1-  0- 19/ 20 0.0% 5.0% 5.0% 0 26

(表1 金鯱賞の年齢別成績、過去9年)

まず年齢別成績を調べたところ、4歳【5.4.1.15】が勝率20.0%、連対率36.0%、複勝率40.0%で、5歳や6歳に比べて抜群に良かった。一方、7歳以上【0.1.0.19】は不振だった。好走した4歳馬10頭を詳しく見ると、ざっくり3つのパターンに分けることができる。一つ目はG1連対実績馬(18年1着スワーヴリチャード、19年1着ダノンプレミアム、20年1着サートゥルナーリア、21年2着デアリングタクト、24年2着ドゥレッツァ)、二つ目は上がり馬(17年2着ロードヴァンドール、21年3着ポタジェ、22年1着ジャックドール)、三つ目は前年秋以降に芝2000m重賞で好走した馬(23年2着フェーングロッテン、25年1着クイーンズウォーク)。2つ目に関して補足すると、クラシックに出走できず、近2走以内に3勝クラスを勝ち上がったという共通項がある。

前走海外組が強いが、前走白富士S組も侮れない

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
3勝 0-  0-  0-  4/  4 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
OPEN非L 0-  0-  1-  4/  5 0.0% 0.0% 20.0% 0 218
OPEN(L) 2-  0-  2-  6/ 10 20.0% 20.0% 40.0% 2293 268
G3 2-  4-  2- 26/ 34 5.9% 17.6% 23.5% 31 63
G2 0-  0-  2- 22/ 24 0.0% 0.0% 8.3% 0 30
G1 4-  2-  1- 16/ 23 17.4% 26.1% 30.4% 43 49
 
重賞(JRA) 6-  6-  5- 64/ 81 7.4% 14.8% 21.0% 25 49
 
地方 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
海外 1-  3-  1-  2/  7 14.3% 57.1% 71.4% 38 165

(表2 金鯱賞の前走クラス別成績、過去9年)

続いて前走クラス別成績を調べたところ、海外【1.3.1.2】が勝率14.3%、連対率57.1%、複勝率71.4%と優秀だった。好走した5頭の前走レース内訳は、香港国際競走組が3頭(前走6着以内)、凱旋門賞組が2頭(前走15~16着)だった。

前走JRA・G1【4.2.1.16】は勝率17.4%、連対率26.1%、複勝率30.4%。悪くはないが、古馬別定G2の前走G1組としては少し物足りない印象もある。むしろ前走OP特別【2.0.3.10】の複勝率33.3%という数字が異常。その好走馬の全5頭が前走白富士Sだったことも特徴的だ。前走JRA・G3の中でも中日新聞杯【1.1.0.5】組が割りと良い成績なので、直近で左回りの芝2000m戦を使われている点がアドバンテージになっている可能性がある。

逃げ馬に要注意

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
平地・逃げ 2-  3-  1-  3/  9 22.2% 55.6% 66.7% 2547 412
平地・先行 3-  3-  3- 22/ 31 9.7% 19.4% 29.0% 42 70
平地・中団 3-  3-  4- 22/ 32 9.4% 18.8% 31.3% 23 79
平地・後方 1-  0-  1- 34/ 36 2.8% 2.8% 5.6% 6 14

(表3 金鯱賞の脚質別成績、過去9年)

最後に脚質別成績を調べたところ、逃げ【2.3.1.3】が勝率22.2%、連対率55.6%、複勝率66.7%と非常に良く、単勝回収値(2547)と複勝回収値(412)も優れていた。18年に8歳馬ながら2着と好走したサトノノブレスは逃げて粘ったもの。昨年は2番人気デシエルトが4着に敗れたが、これは道悪の中、オーバーペースだったのが敗因。人気薄の馬が多数好走しており、先手を奪いそうな馬は必ずマークしておきたい。なお、先行と中団はあまり差がない。後方は苦しい競馬を強いられる可能性が高い。

【結論】

メンバー中唯一の4歳馬がジョバンニ

 

今年の金鯱賞に登録があったのは14頭。フルゲート割れは確実だが、メンバー的には楽しみな一戦だ。メンバー中唯一の4歳馬のジョバンニはクラシックで好走できなかったが、24年ホープフルS2着馬なので、G1連対実績馬という見方ができる。3走前の神戸新聞杯ではエリキング、ショウヘイに次ぐ3着と好走。エリキングは今年、京都記念2着、ショウヘイはアメリカジョッキークラブC1着と結果を出している点も追い風。ただしジョバンニは前走アメリカジョッキークラブC(7着)を挟んだことがどうでるか(4歳馬の前走JRA・G2組は【0.0.0.5】)。久々の距離2000mで復調をアピールしたいところ。

メンバー中唯一の前走海外組であるアーバンシックは前走香港ヴァーズが10着と成績がふるわなかったことがどうでるか。

今年の白富士Sで、ダノンシーマとウィクトルウェルスという注目の4歳上がり馬の間に割って入り2着と好走したヴィレムにも注目。また、前走G2京都記念組だが2走前に中日新聞杯で好走したシェイクユアハートジューンテイクも有力と見る。

あとは逃げ馬候補のホウオウビスケッツセキトバイーストもマークしておきたい。

 

 

競馬あれこれ 第269号

【フィリーズR × 過去データ分析】前走距離と前走上がり順位から浮かび上がる注目馬!

 

【データ分析】

今週は土曜に中山牝馬SとフィリーズR、日曜に弥生賞ディープインパクト記念と3鞍の重賞が組まれている。今回は土曜阪神メインの桜花賞トライアル、フィリーズRをピックアップし、2016年以降過去10年のデータから今年馬券で狙える注目馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

1・2番人気は前走1600m組が好成績

表1 【フィリーズRの人気別成績(過去10年)】

表1はフィリーズRの人気別成績。1番人気馬は勝ち星がなく、2着4回で連対率40.0%。2着4回はいずれも前走1600m組だった。2番人気馬は23年シングザットソングら3勝をあげ、連対率60.0%・複勝率70.0%はともにトップ。こちらも前走1600m組が連対率66.7%・複勝率83.3%と非常に高く、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を大きく超えている。

以下、8番人気馬が3勝、3番人気馬が2勝、5・11・12番人気馬が1勝ずつ。11番人気馬は24年エトヴプレが1着、12番人気馬は19年ノーワンが1着(3番人気プールヴィルとの同着優勝)となるなど、11・12番人気馬はともに複勝率30.0%と健闘。人気薄の激走が目立ち、19年以降は7回中6回が3連単10万円以上(1着同着だった2019年は的中2通りとも10万円以上)と波乱傾向が強い。

キャリア5戦で前走5着以内の馬に注目

表2 【フィリーズRのキャリア別成績(過去10年)】

表2はキャリア別成績。5戦の馬が昨年のショウナンザナドゥら4勝をあげ、連対率21.6%・複勝率29.7%でともにトップ。これらキャリア5戦組の前走着順別成績では、前走5着以内だった馬が一昨年のエトヴプレら3勝をあげ、連対率31.8%・複勝率45.5%と非常に高い。

3戦の馬は20年エーポスら4勝をあげ、複勝率18.9%と5戦に次いで高い。他では4戦が同18.8%と続き、6戦は同14.3%、7戦は同12.5%、2戦は同8.3%。なお、1戦【0.0.0.7】、8戦以上【0.0.0.7】は結果が出ていない。

前走1600mで5着以内馬を要チェック

表3 【フィリーズRの前走距離別成績(過去10年)】

表3は前走距離別成績。前走1600m組が【6.7.3.48】で昨年のショウナンザナドゥら過半数の6勝をあげ、複勝率25.0%はトップ。この組では前走5着以内だった馬が【4.6.1.14】で連対率40.0%・複勝率44.0%と優秀だ。

他では前走1400m組が【4.1.5.60】で18年リバティハイツら4勝をあげ、複勝率14.3%。前走1200m組は【1.1.2.30】で一昨年のエトヴプレが勝利し、複勝率11.8%。なお、前走1800m以上からは好走馬が出ていない。

前走上がり2位以内が過半数の7勝

表4 【フィリーズRの前走上がり順位別成績(過去10年)】

表4は前走上がり順位別成績。前走上がり2位以内だった馬が22年サブライムアンセムら過半数の7勝をあげており、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。これら前走上がり2位以内の前走競馬場別成績では、福島・東京・中山からは好走馬が出ておらず、中京以西の競馬場に好走馬が集中している。複勝率は今回と同じ阪神組が50.0%と最も高く、連対率は前走中京組が36.4%でトップ。これら前走が中京以西の競馬場で上がり2位以内だった馬はチェックしておきたい。

【結論】

抽選次第も前走上がり2位のデアヴェローチェに期待!

表5 【今年のフィリーズRの主な出走予定馬】

※フルゲート18頭。収得賞金400万円組は抽選・10/20で出走可能。

今年のフィリーズRは出走登録馬28頭。コラルリーフ、ショウナンカリス、クリエープキー、サンアントワーヌ、プレセピオ、ラスティングスノー、ルージュサウダージ、ローズカリスの収得賞金上位8頭以外の20頭は抽選対象となっている。

抽選対象ながら前走エルフィンS5着のデアヴェローチェを一番手で推奨したい。前走のエルフィンSは速めの流れで、4コーナーでは後方から上がり2位の脚で追い込んだ。前走1600m組で前走5着以内(表3)、前走上がり2位以内で前走京都(表4)といった点が強調材料で、出走できれば2走前に勝利している阪神芝1400mで上位争いしてもおかしくない。

他では前走1200m組ながらコラルリーフルージュサウダージにも注目。両者ともにキャリア5戦、上がり2位以内で前走1着と勢いがあり、今回距離延長でも要注目だ。また、キャリア5戦で前走エルフィンS3着のアイニードユーもチェック。人気が読みづらい一戦ながら前走1600m組で上位2番人気以内に推される馬がいれば注意しておきたい。

 

競馬あれこれ 第268号

【中山記念 × 過去データ分析】前走重賞連対馬が好成績!

2026/2/26(木)

今年で第100回を迎える中山記念。創設当初は年2回行われていたため100年目ではないが、1936年創設という歴史ある重賞だ。今回は、大阪杯や海外G1などに繋がるこの一戦の過去の傾向を分析してみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

好走馬の大半は8番人気以内

人気 過去10年 出走11頭以下 出走14頭以上
着別度数 複勝率 着別度数 複勝率 着別度数 複勝率
1 3-0-1-6/10 40.0% 2-0-0-3 40.0% 1-0-1-3 40.0%
2 3-1-2-4/10 60.0% 1-1-2-1 80.0% 2-0-0-3 40.0%
3 1-1-1-7/10 30.0% 1-0-0-4 20.0% 0-1-1-3 40.0%
4 0-2-1-7/10 30.0% 0-1-0-4 20.0% 0-1-1-3 40.0%
5 2-2-0-6/10 40.0% 1-1-0-3 40.0% 1-1-0-3 40.0%
6 0-1-2-7/10 30.0% 0-1-2-2 60.0% 0-0-0-5 0.0%
7 1-0-3-6/10 40.0% 0-0-1-4 20.0% 1-0-2-2 60.0%
8 0-2-0-8/10 20.0% 0-1-0-4 20.0% 0-1-0-4 20.0%
9 0-0-0-10/10 0.0% 0-0-0-5 0.0% 0-0-0-5 0.0%
10 0-1-0-8/9 11.1% 0-0-0-4 0.0% 0-1-0-4 20.0%
11~ 0-0-0-29/29 0.0% 0-0-0-3 0.0% 0-0-0-26 0.0%

(表1 人気別成績)

過去10年の人気別成績は1、2番人気が各3勝を挙げ、複勝率では2番人気が60.0%でトップ。1、5、7番人気が同40.0%で並んでいる。中山記念は2016~20年が9~11頭立て、2021~25年が14~16頭立てと、過去10年の前後半で出走頭数に違いがあるが、出走頭数の多寡にかかわらず8番人気あたりまでは要注意。9番人気以下は【0.1.0.47】と苦しい。

4歳が好成績、5歳も勝率はほぼ互角

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率
4歳 4-5-4-14/27 14.8% 33.3% 48.1%
5歳 4-3-1-24/32 12.5% 21.9% 25.0%
6歳 1-2-2-28/33 3.0% 9.1% 15.2%
7歳以上 1-0-3-32/36 2.8% 2.8% 11.1%

(表2 年齢別成績)

年齢別では4歳が勝率から複勝率まですべてトップで、特に複勝率は48.1%と該当馬の半数近くが馬券に絡んでいる。また、5歳は4歳と同じく4勝を挙げて勝率もほぼ互角。連対率や複勝率では少し差があるものの、4歳に次いで有力だ。6歳以上は好走確率では劣勢。ただ3着以内の好走馬は9頭と少なくないため、完全に無視してしまうのも危険だろう。

前走中央G1・G3組が好成績

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率
3勝 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0%
OPEN 0-2-2-18/22 0.0% 9.1% 18.2%
中央G3 4-4-1-28/37 10.8% 21.6% 24.3%
中央G2 1-0-1-17/19 5.3% 5.3% 10.5%
中央G1 4-3-4-24/35 11.4% 20.0% 31.4%
障害 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0%
地方 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0%
海外 1-1-2-8/12 8.3% 16.7% 33.3%

(表3 前走クラス別成績)

※取消、除外も前走扱いとする

前走クラス別(取消・除外も前走扱いとする。以下同)では中央G1組とG3組が4勝ずつで、勝率・連対率でもこの両者が上位。ほかに海外組も上々だが今年は登録がない。また、オープン特別組の好走馬4頭はいずれも前走連対馬で、今年は該当馬不在だ。

前走重賞連対馬には特に注目

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1着 4-2-1-7/14 28.6% 42.9% 50.0%
2着 2-0-1-1/4 50.0% 50.0% 75.0%
3着 0-1-1-7/9 0.0% 11.1% 22.2%
4着 0-0-0-5/5 0.0% 0.0% 0.0%
5着 2-1-0-3/6 33.3% 50.0% 50.0%
6~9着 0-2-0-16/18 0.0% 11.1% 11.1%
10着~ 1-1-2-29/33 3.0% 6.1% 12.1%
取消・除外 0-0-1-1/2 0.0% 0.0% 50.0%

(表4 前走JRA重賞出走馬の前走着順別成績)

※取消、除外も前走扱いとする

表4は前走でJRAの重賞に出走していた馬について前走着順別の成績を調べたもので、前走2着馬が複勝率75.0%をマークし、前走1着馬と5着馬が同50.0%。前走JRA重賞連対馬は【6.2.2.8】複勝率55.6%になるため、該当馬がいれば注目は欠かせない。一方、前走5着馬については前後する前走4着馬と6着馬がともに【0.0.0.5】のため判断は難しい。

近年の傾向は前走3着以内か5歳馬

馬名 性齢 中山記念 前走
人気 着順 レース 人気 着順
2021 ヒシイグアス 牡5 1 1 中山金杯 1 1
ケイデンスコール 牡5 5 2 京都金杯 12 1
ウインイクシード 牡7 7 3 中山金杯 11 3
2022 パンサラッサ 牡5 2 1 有馬記念 8 13
カラテ 牡6 4 2 東京新聞杯 2 3
2023 ヒシイグアス 牡7 5 1 宝塚記念 5 2
ラーグルフ 牡4 8 2 中山金杯 1 1
2024 マテンロウスカイ セ5 7 1 東京新聞杯 6 5
ドーブネ 牡5 10 2 京都金杯 4 14
ジオグリフ 牡5 4 3 チャンピオンズC 10 15
2025 シックスペンス 牡4 2 1 毎日王冠 1 1

(表5 前走JRA重賞からの3着以内好走馬(過去5年))

過去5年の3着以内馬のうち、前走でJRAの重賞に出走していた馬は表5の11頭。このうち7頭は前走で3着以内に入っており、前走馬券圏外の4頭はすべて5歳馬だった。6年以上前はこのかぎりではないが、近年の前走JRA重賞組は「前走3着以内か5歳」が好走条件だ。

【結論】

カラマティアノスが重賞2連勝か!?

 

本年の登録馬のうち、前走でJRA重賞に出走して連対(表4)していたのはエコロヴァルツカラマティアノスの2頭のみ。エコロヴァルツは昨年の本競走2着馬だけに今年も注目したいところだが、今回は昨秋の福島記念以来。G3組の好走馬9頭はすべて前走で年明けのレースに出走していたため、2頭の比較では前走で中山金杯を勝ってきた4歳馬・カラマティアノスを上位にとりたい。

その他では、近年の傾向(表5)から5歳馬のチェルヴィニアと、出走してくれば前走アメリカJCC3着のエヒトが候補になる。この2頭では、前走がG2で9歳のエヒトよりは、前走がG1で5歳のチェルヴィニアが上位(表2、3)。もう1頭加えるなら、前走アメリカJCC5着(表4)のサンストックトンの名前を挙げておきたい。

 

競馬あれこれ 第267号

【フェブラリーS×過去データ分析】前走JRA重賞組が中心。前走成績を要チェック

2026/2/19(木)

いまや国宝級のフォーエバーヤングを筆頭に、近年のダート路線では強豪が続出している。今週末のフェブラリーSも、先週のサウジCに続いて熱戦が期待される。今年の中央競馬で最初のG1を、過去10年のデータから展望していきたい。データ分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

前走中央G3出走馬が過去10年で5勝

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
3勝 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
オープン特別 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
リステッド競走 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
中央G3 5- 3- 4-43/55 9.1% 14.5% 21.8% 45 55
中央G2 2- 1- 1-18/22 9.1% 13.6% 18.2% 184 73
中央G1 3- 3- 1-14/21 14.3% 28.6% 33.3% 63 83
 
地方 0- 3- 4-44/51 0.0% 5.9% 13.7% 0 84
海外 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表1 前走クラス別成績)

過去10年の勝ち馬は、いずれも前走で中央重賞を走っていた。好走率がもっとも高いのは「前走中央G1」で、この組の好走はすべて前走チャンピオンズC出走馬が記録している。「前走中央G3」は過去10年で勝ち馬の半数を送り出し、この5頭の前走はいずれも根岸Sだった。あとは、前走武蔵野Sのサンライズノヴァが20年に3着、前走チャレンジCのガイアフォースが24年に2着に入った例がある。「前走中央G2」は、前走プロキオンS(24年までは同条件の東海Sのデータを算入)がすべての好走をマーク。「前走地方戦」は勝ち馬こそ出していないものの、2~3着は計7回を数え、一定のマークは必要だ。

根岸S連対馬は本番で複勝率7割を超える

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走1着 5- 1- 1- 2/ 9 55.6% 66.7% 77.8% 278 153
前走2着 0- 1- 2- 1/ 4 0.0% 25.0% 75.0% 0 230
前走3着~ 0- 0- 0-33/33 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表2 前走根岸S出走馬に関するデータ)

根岸S組は前走着順が重要だ。前走1着なら複勝率77.8%に達し、ここから本番を制した5頭もすべて前走1着だった。また、前走2着も複勝率75.0%と、根岸Sで連対を果たしていれば非常に有力だ。一方、前走3着以下だと好走例がなく、明暗がくっきりと分かれている。

プロキオンSで先行していた馬が高回収値

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走着順 前走1着 1- 0- 1- 4/ 6 16.7% 16.7% 33.3% 43 91
前走2着 0- 1- 0- 3/ 4 0.0% 25.0% 25.0% 0 52
前走3着~ 1- 0- 0-10/11 9.1% 9.1% 9.1% 345 77
 
前走4角 1~3番手 2- 0- 1-10/13 15.4% 15.4% 23.1% 312 107
4番手~ 0- 1- 0- 7/ 8 0.0% 12.5% 12.5% 0 26

(表3 前走プロキオンS出走馬に関するデータ)

前走プロキオンS(24年までは東海S)組も前走1~2着馬の好走例が多いものの、前走根岸S組とは違って前走3着以下から好走した例もある。それが24年1着のペプチドナイルで、同馬はフェブラリーSが1600m初出走。いざ走ってみたらマイル適性が高かったというパターンで、巻き返しを狙うのであればこうした未知の要素を持つ馬か。加えて、好走した4頭中3頭の前走4角通過が1~3番手だった点にも注目したい。

前走チャンピオンズCの明け4歳馬は凡走なし

前走など 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走着順 前走1~2着 0- 2- 0- 0/ 2 0.0% 100.0% 100.0% 0 125
前走3~5着 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走6着~ 3- 1- 1- 9/14 21.4% 28.6% 35.7% 95 107
 
年齢 4歳 2- 1- 1- 0/ 4 50.0% 75.0% 100.0% 207 222
5歳 1- 1- 0- 4/ 6 16.7% 33.3% 33.3% 85 60
6歳~ 0- 1- 0- 8/ 9 0.0% 11.1% 11.1% 0 56

(表4 前走チャンピオンズC出走馬に関するデータ)

前走チャンピオンズC組は、前走着順の傾向に少し癖がある。前走1~2着の2頭はフェブラリーSでもいずれも2着に好走。しかし、前走3~5着の3頭はいずれも凡走に終わっている。そして、前走6着以下に敗れた馬は3勝、複勝率35.7%となかなかの好成績だ。つまり、前走チャンピオンズCで連対できなかった場合、掲示板を外した馬のほうが巻き返してくる。また、明け4歳は【2.1.1.0】と凡走がなく、5歳も連対率33.3%となかなか優秀。しかし、6歳以上は【0.1.0.8】と苦戦気味という傾向が出ており、前走チャンピオンズC組は年齢もチェックしたい。

前走地方戦の場合、今回距離延長が面白い

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走人気 前走1番人気 0- 2- 2-10/14 0.0% 14.3% 28.6% 0 117
前走2番人気 0- 1- 1- 9/11 0.0% 9.1% 18.2% 0 210
前走3番人気~ 0- 0- 1-25/26 0.0% 0.0% 3.8% 0 13
前走距離 今回延長 0- 1- 1- 6/ 8 0.0% 12.5% 25.0% 0 157
同距離 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
今回短縮 0- 2- 3-33/38 0.0% 5.3% 13.2% 0 80

(表5 前走地方戦出走馬に関するデータ)

前走地方戦の場合、前走着順は傾向が不明瞭で、前走人気のほうが参考になる。具体的には、前走1~2番人気には収まっておきたいところで、前走3番人気以下だった馬は【0.0.1.25】と連対例がない。また、前走距離との比較では、出走例が多い「今回短縮」よりも、「今回延長」のほうが複勝率・複勝回収値ともに有利という傾向が出ている。

【結論】

ロードクロンヌとダブルハートボンド

 

以上の分析に基づいて、有力データに合致する馬を紹介していこう。

前走根岸S組は前走1~2着が絶対条件と言えるが、今年の1~2着馬は登録してこなかった。そのほか前走G3組では、武蔵野S2着以来となる前年の覇者コスタノヴァもいるのだが、近走の同馬はゲート次第という面があり、データでは語りづらいというのが正直なところである。

前走プロキオンS組も前走1~2着が基本となり、前走4角1~3番手ならなおよし。そして、今年1着のロードクロンヌは4角通過も3番手と、両方の条件をしっかり満たしている。もう1頭、9着のサイモンザナドゥはずっと1700m以上を使われ、フェブラリーSが1600m初出走。24年のペプチドナイルと同じパターンの巻き返しがあるかもしれない。

前走チャンピオンズC組では、そこで連対したダブルハートボンド、ウィルソンテソーロは当然有力。ただし、後者は今年7歳となり、年齢的には不振のデータに引っ掛かる点に留意したい。また、前走6着以下の3頭から巻き返しを狙う場合も、5歳のシックスペンスが有力だろう。

前走地方戦の2頭は、どちらも前走3番人気以下という点が残念だが、今回距離延長での出走となるハッピーマンには注意を払っておきたい。

 

競馬あれこれ 第266号

共同通信杯×過去データ分析】クラシック候補に名乗りを上げるのは?

2026/2/12(木)

今週は日曜日に東京競馬場共同通信杯が行われる。過去10年の好走馬を見ると、ディーマジェスティ、スワーヴリチャード、ダノンキングリー、エフフォーリア、シャフリヤール、ジオグリフ、ファントムシーフ、ジャスティンミラノ、ジャンタルマンタル、マスカレードボールが後に皐月賞日本ダービーで好走。クラシックに向けて非常に重要な一戦となっている。いつものようにJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用し、過去10年のデータを分析する。

素質は経験値を凌駕することがある

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝 単回値 複回値
新馬 2- 3- 2- 8/15 13.3% 33.3% 46.7% 70 137
未勝利 0- 0- 0- 9/ 9 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
1勝 4- 2- 1-16/23 17.4% 26.1% 30.4% 133 79
OPEN非L 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
OPEN(L) 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G3 1- 1- 6-18/26 3.8% 7.7% 30.8% 11 183
G2 1- 0- 1- 4/ 6 16.7% 16.7% 33.3% 376 116
G1 2- 4- 0-11/17 11.8% 35.3% 35.3% 46 68
JRA 重賞 4- 5- 7-33/49 8.2% 18.4% 32.7% 68 135
 
地方 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
海外 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表1 共同通信杯の前走クラス別成績、過去10年)

まず共同通信杯の前走クラス別成績を調べたところ、前走JRA・G1【2.4.0.11】が連対率・複勝率35.3%だった。レースの内訳はホープフルS(G1のみ)【2.0.0.4】、朝日杯フューチュリティS【0.4.0.7】で連対率と複勝率はほぼ互角だった。ただ、前走朝日杯フューチュリティS組は前走1着馬が2頭とも2着止まり。対してホープフルS組は前走連対馬の出走がないなか、前走4着、前走11着だった馬がそれぞれここで巻き返し、勝利を飾っている。

前走1勝クラス組【4.2.1.16】は勝率が17.4%と優秀だった。さらにこの中で前走3着以内に限ると【4.2.1.6】と好走率が大幅にアップする。

前走新馬【2.3.2.8】は勝率(13.3%)と連対率(33.3%)がJRA重賞組を上回り、複勝率は46.7%とトップの成績だった。同じ1勝馬でも未勝利【0.0.0.9】とは対照的な傾向だ。キャリア1戦1勝でも素質が高い馬であれば、重賞実績馬を打ち負かすことも十分考えられる。前走新馬組の当日の人気別成績を見ると、3~5番人気【2.2.0.5】が狙い目といえる。

前走距離2000m組が最も勝ちやすい

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝 単回値 複回値
1200m 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
1400m 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
1500m 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
1600m 1-  5-  1- 24/ 31 3.2% 19.4% 22.6% 13 55
1800m 1-  3-  4- 12/ 20 5.0% 20.0% 40.0% 15 98
2000m 8-  2-  5- 32/ 47 17.0% 21.3% 31.9% 143 144
2400m 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表2 共同通信杯の前走距離別成績、過去10年)

続いて前走距離別成績を見ると、前走2000m【8.2.5.32】が8頭もの勝ち馬を出し、勝率17.0%だった。前走距離1800m【1.3.4.12】と前走距離1600m【1.5.1.24】は勝率こそ前走2000m組に劣るが、連対率はほぼ互角。複勝率は距離1800m組が40.0%と最も高かった。

逃げ・先行が有利

脚質上り 着別度数 勝率 連対率 複勝 単回値 複回値
平地・逃げ 0-  2-  2-  8/ 12 0.0% 16.7% 33.3% 0 219
平地・先行 6-  4-  3- 16/ 29 20.7% 34.5% 44.8% 108 144
平地・中団 3-  4-  3- 21/ 31 9.7% 22.6% 32.3% 66 86
平地・後方 1-  0-  2- 26/ 29 3.4% 3.4% 10.3% 77 34
平地・マクリ 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表3 共同通信杯の脚質別成績、過去10年)

続いて共同通信杯の脚質別成績を見ると、先行【6.4.3.16】が勝率20.7%、連対率34.5%、複勝率44.8%、単勝回収値108、複勝回収値144でとても優秀だった。すべての項目で中団を上回っているのも特徴だ。逃げと後方の比較では断然前者。逃げて好走した4頭の内訳をもう少し詳しく調べてみると、19年2着アドマイヤマーズ(朝日杯フューチュリティS1着)、20年2着ビターエンダー(東京芝2000mの未勝利1着)、22年3着ビーアストニッシド(京都2歳S2着)、24年3着パワーホール(札幌2歳S2着)が該当。4頭中3頭が過去に芝1600m以上の重賞で連対実績があり、もう1頭は東京芝2000mの勝ち鞍があった。

【結論】

少頭数ながら楽しみな一戦

 

まず前走ホープフルSを勝利したロブチェンが実績最上位。京都芝2000mの新馬を逃げ切り、キャリア1戦1勝で挑んだ前走は7番人気と評価は低かったが、中団のインで脚を溜め、直線で外に持ち出されて差し切り勝ちを飾った。今回はさすがに上位人気必至なので、他馬の目標になる作戦をあえて取る可能性は低そうだが、いざとなれば逃げることもできるのは大きな強みだ。

その他の前走重賞組で注目はリアライズシリウスガリレア。それぞれ新潟2歳S1着、サウジアラビアロイヤルC2着と重賞連対実績があり、なおかつ新馬・未勝利を逃げて勝っている点は見逃せない。今回、思い切って逃げるかどうかが重要だ。

前走1勝クラス組は前走葉牡丹賞を2歳コースレコードで制したサノノグレーター、前走エリカ賞2着ベレシートが有力。ともに末脚を生かしたそうなタイプなので、前の馬を捕らえ切れるかが鍵になるだろう。

そして前走新馬組からは、前走東京芝1800mの新馬で1分46秒7(良)の好時計をマークし5馬身差で圧勝したラヴェニューに注目。ホープフルSを熱発で回避した経緯があり、ロブチェンとの初対決の行方が大きな見どころだ。前走東京芝1600mの新馬を勝ったサトノヴァンクルも人気は集めそうだ。今年の共同通信杯は登録馬11頭と頭数は寂しいが、有力馬が多く、クラシックに向けて楽しみな一戦だ。

 

競馬あれこれ 第265号

東京新聞杯 × 過去データ分析】好成績の前走G1組で浮かび上がるのはこの馬!

 

【データ分析】

今週は日曜に東京で芝マイルの東京新聞杯、京都で3歳のきさらぎ賞と2鞍の重賞が組まれている。今回は近2年続けて3連単60万円超と波乱となっている東京新聞杯をピックアップし、2016年以降・過去10年のデータから今年馬券で狙える馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

3~5番人気で単勝オッズ5.0~14.9倍の馬が好成績

表1 【東京新聞杯の人気別成績(過去10年)】

表1は東京新聞杯の人気別成績。1番人気馬は2019年インディチャンプの1勝のみで、複勝率30.0%。2番人気馬は勝ち星がないものの、複勝率では40.0%と1番人気馬を上回っている。これら上位2番人気以内は計1勝と勝ち星が少ない。

対して、3~5番人気馬には合わせて8勝と勝ち星が集中。複勝率も3番人気馬40.0%、4・5番人気馬はともに50.0%と高い。これら3~5番人気馬の単勝オッズ別成績では3着以内馬14頭すべて5.0~14.9倍におさまっていた。今年もこの範囲におさまる3~5番人気馬はチェックしたいところだ。

以下、6番人気馬は未勝利ながら複勝率40.0%。7番人気馬は一昨年のサクラトゥジュールが勝利。10番人気以下は昨年3着メイショウチタンなど3頭が2・3着に入っている。

上位6番人気以内の4歳馬が高複勝

表2 【東京新聞杯の年齢別成績(過去10年)】

表2は年齢別成績。4歳馬が昨年のウォーターリヒトら半数の5勝をあげており、勝率・連対率・複勝率いずれもトップだ。特に東京新聞杯で上位6番人気以内に支持された馬の複勝率は51.7%と非常に高く、複勝回収率でも100%を超えている。

5歳馬は20年プリモシーンら2勝、6歳馬も23年ウインカーネリアンら2勝をあげるも、連対率・複勝率ともに4歳馬に離されている。7歳馬は一昨年のサクラトゥジュールが勝利。8歳馬は3着1回となっている。

距離短縮組、中でも前走2000m以上に注目

表3 【東京新聞杯の前走距離別成績(過去10年)】

表3は前走距離別成績。出走馬の半数以上を占める前走1600m組は昨年のウォーターリヒトら6勝をあげるも、複勝率15.8%とそれほど高くない。また今回距離延長組は連対馬が出ておらず、3着2回となっている。

対して、今回距離短縮組は18年リスグラシューら4勝をあげ、複勝率も33.3%と高い。この中で前走1800m組の複勝率は16.7%と高くないものの、前走2000m以上となると複勝率が高く、複勝回収率も100%を超えている。これら前走2000m以上の馬に注目だ。

前走G1を使われた牝馬は要チェック

表4 【東京新聞杯の前走クラス別成績(過去10年)】

表4は前走クラス別成績。勝ち星ならびに複勝率が高いのが前走3勝クラス組と前走G1組。前走3勝クラス組は22年イルーシヴパンサーら3勝をあげ、連対率・複勝率30.8%。この組の連対馬4頭中3頭は前走2番人気以内で勝利をおさめていた。

前走G1組は16年スマートレイアーら最多の4勝をあげ、複勝率は38.5%でトップ。これら前走G1組の性別成績では牝馬が20年プリモシーンら3勝をあげ、連対率54.5%・複勝率63.6%と非常に高い。単勝回収率・複勝回収率ともに100%を大きく超えている。

【結論】

前走マイルCS大敗もラヴァンダの一変に期待!

表5 【今年の東京新聞杯の主な出走予定馬】

※フルゲート16頭。除外予定馬なし。

今年の東京新聞杯の主な出走予定馬は表5のとおり。前走マイルCS3着のウォーターリヒト、前走京都金杯を勝利したブエナオンダあたりが人気を集めそうだ。

今回は表4で好成績を示した前走G1組の牝馬であるラヴァンダを1番手で推奨したい。前走のマイルCSは16着に敗れたものの、前2戦の疲れもあったのではないか。2走前のアイルランドT(以前の府中牝馬Sに相当)ではスローペースの中、上がり32秒4の脚で差し切って勝利。東京芝では重賞を4回使われて1勝、2・3着ともに1回と相性が良い。今回は休み明けで、リフレッシュした状態で出てくれば好勝負が期待できる。

他では4歳馬で前走3勝クラスの秋色Sを1番人気で勝利したエンペラーズソード、前走有馬記念組で今回距離短縮のエルトンバローズもデータからの推奨馬として挙げておきたい。

競馬あれこれ 第264号

シルクロードS × 過去データ分析】京都開催では波乱の連続! 今年の主役候補は?

 

【データ分析】

春の短距離G1・高松宮記念へ向けた一戦、シルクロードS。本番まではまだ2カ月近くあるが、過去10年の高松宮記念勝馬10頭のうち5頭はその前走でシルクロードSに出走しており、G3のハンデ戦ながらも有力なステップレースとなっている。今回はこのシルクロードSについて、過去10年のうち京都競馬場で行われた7回(2016~20、24~25年)を対象にJRA-VAN Data Lab.とTarget frontier JVを利用して分析したい。

京都開催時は穴馬の好走多数

表1 【人気別成績】

京都開催時の人気別の成績は、3番人気と4番人気が複勝率42.9%のトップタイで、優勝馬は7頭中6頭が4番人気以内。ただ5番人気以下から3着以内に好走した馬もかなり多く、12番人気までは各人気から1頭以上が馬券に絡んでいる(ほかに15番人気が3着1回)。3連単の配当は7回中5回が10万円以上で、最高は9→10→4番人気で決まった昨年の32万5810円。中京代替時の3回(2021~23年)がいずれも5万円未満だったのとは対照的だ。

4、5歳が優勢。関東馬は勝利なし

表2 【年齢・東西所属別成績】

年齢別では4歳が勝率と連対率でトップ、複勝率は5歳がトップで、好走馬数もこの4~5歳で21頭中14頭を占めている。また、東西の所属別では関西馬が全7勝を挙げ、関東馬は勝利なし。加えて関東馬の好走馬5頭中4頭は5番人気以内だった。

前走中央G2・G3組が好成績

表3 【前走クラス別成績】

前走クラス別では、中央G2組が【2.1.2.5】で複勝率50.0%の好成績。中央G3組は【3.2.1.14】同30.0%と複勝率ではG2組に水をあけられているが、勝率・連対率はG2組に迫る数字を残している。オープン特別組は最多の好走馬7頭を出しているものの、好走確率では劣勢だ。

なお、3勝クラス組の好走馬2頭はどちらも4歳馬で、前走は12月の芝1200m戦を3番人気以内で勝っていたが、今年は同タイプの登録なし。そして中央G1組で好走した2018年のファインニードルは前年秋のスプリンターズS以来。今年は前走スプリンターズS組の登録はなかった。

前走中央G2・G3組は中4~13週なら高複勝

表4 【前走G2・G3からの3着以内好走馬】

前走中央G2・G3組の好走馬は表4の11頭。2桁人気で好走した馬も2頭いるが、他の9頭は5番人気以内と全体としては人気サイドの馬が多い。好走馬11頭の前走はすべて前年の10月中旬から12月で、レース間隔としては中4~13週。この「前走中央G2・G3、中4~13週」を満たす馬は【5.3.3.12】複勝率47.8%の好成績だ。

もう少し細かく見ると、G3組の好走馬6頭はいずれも前走で京阪杯に出走しており、うち5頭は同レース5着以内。また、好走馬6頭は前走(京阪杯)以外の重賞で馬券に絡んだ経験があった(5頭は連対経験あり)。

一方、G2組は好走した5頭のうち2頭は前走6着以下と、前走着順はさほど気にしなくても良さそうな印象を受ける。そして好走馬5頭の前走は阪神Cなどすべて芝1400m以上。うち4頭は今回と同じ芝1200mの重賞で馬券圏内に入った実績を持っており、残る1頭・昨年3着のエターナルタイムはシルクロードSが芝1200m戦初出走だった。

穴党注目の前走オープン特別組

表5 【前走オープン特別からの好走馬】

前走オープン特別組は前述のように好走確率ではG2・G3組に及ばない。しかし表5にあるように、2桁人気馬3頭など好走馬7頭すべてが本競走4番人気以下と穴党なら特に見逃せない存在になる。

好走馬の前走は淀短距離S(6頭)かカーバンクルS(1頭)で、どちらも年明けの芝1200m戦(シルクロードSまで中1~2週)。そして7頭中6頭は前走で3着以内に入っていた。これらすべてを満たす「前走芝1200mのオープン特別で3着以内」かつ「前走から中1~2週で今回4番人気以下」に該当する馬は【1.3.2.8】で複勝率42.9%の好成績になる。表4本文で記した「前走G2・G3から中4~13週」に比べると条件が多い上に複勝率も少し低いが、穴馬の激走が多いため該当馬がいればぜひとも注目したい。

【結論】

昨年の覇者・エイシンフェンサーの連覇達成か!?

前走クラス別でトップの複勝率50.0%を記録していたのが前走中央G2組。今年はエイシンフェンサー、カリボール、ダノンマッキンリーの阪神C組3頭が登録しているが、このうちG2組の好走条件である1200mの重賞で3着以内の好走実績を持つのは、昨年のシルクロードS優勝馬エイシンフェンサー1頭だ。6歳という年齢は少し割引が必要ながら、2019年には6歳牝馬エスティタートが2着に入っており、連覇のチャンスも十分にある。

前走中央G3組で、前走の京阪杯5着以内かつ他の重賞で馬券に絡んだ実績を持つ馬はレイピア京阪杯4着、葵S3着)1頭のみ。京阪杯組の好走馬6頭すべてが該当する同レース7着以内にまで対象を広げれば、アブキールベイやヤマニンアルリフラも候補になる。いずれも好走確率の高い4~5歳馬だ。

そしてオープン特別組で表5の条件に合致しそうなのはカーバンクルS2着のカルロヴェローチェと、淀短距離S3着のセッションだろうか。どちらもあまり人気はなさそうで、穴馬の好走が目立つオープン特別組なだけにかなり楽しみな存在だ。一方、1番人気で淀短距離Sを勝ったヤブサメは「今回4番人気以下」になるかどうかがカギ。クリアするようならこの馬も有力だ。

【追記】カルロヴェローチェとセッションは出走を回避した。

競馬あれこれ 第263号

プロキオンS×過去データ分析】同コースのG1実績馬が抜群の成績

昨年からフェブラリーSの前哨戦として1月に開催されることになったプロキオンS。実質的には東海Sと入れ替わったかたちで、過去10年のデータも16~24年の9回分は競馬場を問わず東海Sのものを利用する。データ分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

7歳になると明確に数字が落ちる

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝 単回値 複回値
4歳 1- 3- 1-13/18 5.6% 22.2% 27.8% 14 37
5歳 5- 3- 2-29/39 12.8% 20.5% 25.6% 71 89
6歳 3- 2- 6-35/46 6.5% 10.9% 23.9% 25 77
7歳 1- 2- 1-27/31 3.2% 9.7% 12.9% 50 32
8歳以上 0- 0- 0-17/17 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表1 年齢別成績)

年齢別では4~6歳が好走の多くを占める。それぞれの特徴としては、4歳は連対率と複勝率がトップ、5歳は勝率がトップで半数の5勝をマーク、6歳は1~3着の数が11回で最多となっている。各年齢の傾向の違いを押さえておきたい。7歳になると全体的に数値がスケールダウンし、8歳以上は好走例がない。

手堅いのは前走G1出走馬

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝 単回値 複回値
3勝 2- 0- 0- 8/10 20.0% 20.0% 20.0% 66 29
オープン特別 2- 1- 3-39/45 4.4% 6.7% 13.3% 20 57
リステッド競走 2- 1- 1-27/31 6.5% 9.7% 12.9% 51 25
中央G3 2- 3- 1-19/25 8.0% 20.0% 24.0% 37 76
中央G2 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
中央G1 2- 4- 4-14/24 8.3% 25.0% 41.7% 70 81
地方 0- 1- 1-10/12 0.0% 8.3% 16.7% 0 100

(表2 前走クラス別成績)

前走クラス別の傾向を複勝率ベースで見ていくと、前走G1が複勝41.7%ともっとも安定している。前走G3の複勝率24.0%がそれに次ぎ、前走オープン特別やリステッド競走は複勝率13%前後とさらに半減近くになる。一方、勝率ベースの数値では、前走3勝クラスの勝率20.0%がトップ。この組の勝ち馬2頭は前走を0秒8、1秒0差で勝っており、3勝クラスを圧勝してきた昇級馬がいれば注目していい。また、前走が地方戦の場合は、その前走で4角3番手以内なら【0.1.1.4】、4番手以降だと【0.0.0.6】という結果が出ており、位置取りに着目したい。

前走G1で9着以内なら複勝率5割超

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝 単回値 複回値
前走レース チャンピオンズC 2- 4- 4-12/22 9.1% 27.3% 45.5% 77 88
その他のG1 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
 
前走着順 前走1~9着 2- 3- 3- 7/15 13.3% 33.3% 53.3% 113 84
前走10着~ 0- 1- 1- 7/ 9 0.0% 11.1% 22.2% 0 75
 
前走人気 前走1~5番人気 1- 2- 1- 1/ 5 20.0% 60.0% 80.0% 26 102
前走6番人気~ 1- 2- 3-13/19 5.3% 15.8% 31.6% 82 75

(表3 前走G1出走馬に関するデータ)

前走G1出走の場合、前走着順が1~9着なら複勝率5割を超える。また、前走人気は1~5番人気なら複勝率8割とかなり有力。6番人気以下でも複勝率3割を超え、好走を期待していい。

前走G3で1~2番人気なら有力

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝 単回値 複回値
前走レース みやこS 1- 3- 0- 6/10 10.0% 40.0% 40.0% 55 157
武蔵野S 1- 0- 1- 7/ 9 11.1% 11.1% 22.2% 42 37
その他のG3 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
 
前走着順 前走1~9着 1- 3- 1-11/16 6.3% 25.0% 31.3% 34 110
前走10着~ 1- 0- 0- 8/ 9 11.1% 11.1% 11.1% 42 16
 
前走人気 前走1~2番人気 2- 2- 0- 3/ 7 28.6% 57.1% 57.1% 132 80
前走3番人気~ 0- 1- 1-16/18 0.0% 5.6% 11.1% 0 75

(表4 前走G3出走馬に関するデータ)

前走G3出走馬の場合、前走着順が1~9着なら複勝率3割を超えるが、10着以下だと複勝率1割そこそこまでダウンする。ただし、前走人気のほうが明確な傾向が出ており、G3で1~2番人気だった馬は【2.2.0.3】の好成績。この組で前走10着以下から巻き返した唯一の馬であるエアアルマスも、前走の武蔵野Sでは1番人気に推されていた。

前走OP特別・リステッドの1~2着馬は侮れず

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝 単回値 複回値
前走着順 前走1~2着 4- 1- 2-10/17 23.5% 29.4% 41.2% 148 77
前走3着~ 0- 1- 2-55/58 0.0% 1.7% 5.2% 0 35
 
前走人気 前走1~5番人気 3- 2- 2-24/31 9.7% 16.1% 22.6% 50 63
前走6番人気~ 1- 0- 2-42/45 2.2% 2.2% 6.7% 21 30

(表5 前走オープン特別・リステッド競走出走馬に関するデータ)

前走オープン特別およびリステッド競走の出走馬は合わせて4勝を挙げている。これは前走G1・G3出走馬の合計と同数であり、なかなか侮れない。そして、前走のオープン特別・リステッド競走で1~2着に入っていれば勝率2割超、複勝率4割超で、前走G1・G3出走馬にも引けを取らない。また、前走人気は1~5番人気と、6番人気以下では大きな隔たりが見られるため、なるべく前走1~5番人気には収まっておきたい。

【結論】

好走データにきっちり合致するブライアンセンス

 

以上の分析による有力データに該当するプロキオンS登録馬を紹介していこう。

前走中央G1はセラフィックコールのみ。前走チャンピオンズC9着で、複勝率5割超のデータに合致する。なお、前走人気は14番人気で、こちらは複勝率8割の前走G1で1~5番人気には当てはまらない。

前走中央G3は4頭いるが、この組の有力データである前走1~2番人気に該当する馬は見当たらない。一方、前走着順が1~9着なら複勝率3割を超え、好走例の多い前走みやこSで2着のサイモンザナドゥ、9着のシゲルショウグンを候補馬としたい。

前走オープン特別・リステッド競走の13頭で、複勝率4割超の前走1~2着に当てはまるのは4頭。そのうち前走1~5番人気の条件も満たすのはドラゴンブーストブライアンセンスである。なお、前者は今回が初ダートで、適性の見極めは別途必要だ。

そのほか、前走3勝クラスを圧勝した馬がいれば面白い存在になりうるが、天橋立Sで2着に0秒3差のトリポリタニアは本稿執筆時点では除外対象となっている。また、前走が地方戦のクラウンプライドとロードクロンヌは、どちらも前走4角3番手以内の条件を満たす。この2頭の比較では、7歳の前者より5歳の後者を重視したい。

 

競馬あれこれ 第262号

日経新春杯×過去データ分析】前走菊花賞組と前走3勝クラス組に注目

 

【データ分析】

今週は京都芝2400mで日経新春杯が行われる。同レースは2021年から23年、25年は中京芝2200mで施行されていたが、今年は本来の条件での戦いになる。京都芝2400mと中京芝2200mとでは回り(右・左)も距離も異なるが、いつものようにJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用し、過去10年のデータを分析する。

前走3勝クラス組が優秀

表1 【日経新春杯の前走クラス別成績、過去10年】

日経新春杯の前走クラス別成績を調べたところ、前走3勝クラス【3.3.3.10】が勝率15.8%、連対率31.6%、複勝率47.4%、単勝回収値148、複勝回収値155と非常に優秀だった。その中でも前走1着馬が狙い目。ただ、前走2着馬や前走8着(前走時1番人気)馬も馬券になっており、勝ち馬以外も侮れない。

また、出走機会5回未満ではあるが、前走2勝クラス【0.1.1.2】も複勝率50.0%の好成績。格下ながら軽ハンデを生かして激走することもある。

前走JRA重賞組に目を向けると、前走G1【4.3.2.27】は勝率11.1%、連対率19.4%、複勝率25.0%という成績。特に優秀な数字ではないが、前走G2や前走G3に比べると明らかに良い。また、前走オープン特別は非L【0.1.0.8】、L【0.0.1.8】ともに平凡な成績。前走オープンクラス組は、過去にグレードの高いレースに出走している馬ほど成績が良いという傾向が出ている。

前走JRA・G1組ならば4歳馬に注目

表2 【前走JRA・G1組の年齢別成績、過去10年】

前走JRA・G1組の年齢別成績を調べたところ、4歳【3.3.2.12】が勝率15.0%、連対率30.0%、複勝率40.0%と良かった。さらに前走レース内訳を調べたところ、前走菊花賞【2.2.2.10】(勝率12.5%、連対率25.0%、複勝率37.5%)、日本ダービー【1.0.0.1】、有馬記念【0.1.0.0】、エリザベス女王杯【0.0.0.1】だった。前走菊花賞組だけが特別に優秀というわけではないが、前走菊花賞5着以内だと【2.2.0.0】で連対率100%だった。

前走3着以内か過去1年以内にオープンクラスの芝2400~2600mで1着

表3 【前走JRA・G1組と前走3勝クラス組以外の好走馬、過去10年】

表3は前走JRA・G1組と前走3勝クラス組以外の好走馬一覧。基本的には前走芝2000m以上のレースで3着以内だった馬が多い。それ以外では過去1年以内にオープンクラスの芝2400~2600mで勝ち星を挙げている馬が有望そうだ。

【結論】

シャイニングソードとゲルチュタールが有力

今年の日経新春杯は登録頭数が14頭で、その内アロヒアリイが出走回避となる模様。少し寂しいメンバー構成だが、明確な注目馬がいる。まずは上がり馬のシャイニングソード。ここまでの成績は4勝、2着3回、3着2着、4着以下なしで複勝率100%と底を見せていないのが魅力的。前走昇仙峡S(3勝クラス・東京2400m)を勝利し、今回重賞初挑戦・初制覇に挑む。

そして前走JRA・G1組の中では4歳馬・ゲルチュタールが最有力。前走菊花賞で4着と善戦。3着エキサイトバイオとはハナ差だった。芝2200~2400mの成績も【3.0.1.0】なので、距離短縮がマイナスにはならない。

あとは菊花賞7着の後、グッドラックハンデ(2勝クラス・中山芝2500m)を勝った4歳馬コーチェラバレー、昨年メトロポリタンSを勝ち、目黒記念3着の実績があるマイネルクリソーラに注目したい。

競馬あれこれ 第261号

有馬記念×過去データ分析】同年のG1着順でグランプリの結果がわかる!?

【データ分析】

今年もグランプリがやってくる。1年の総決算とも言える一戦を、「同じ年の芝2000m以上の平地G1でどんな着順に入っていた馬が好成績を挙げているのか」という角度から展望してみたい。集計期間は過去10年。データ分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

同年宝塚記念1着馬はやや極端

表1 【同年芝2000m以上G1の1着馬 有馬記念成績】

まずは、同じ年の芝2000m以上G1を勝った馬から見ていく(カッコ内の馬名は今年該当する馬)。宝塚記念1着馬(メイショウタバル)は、過去10年の有馬記念天皇賞・秋1着馬に次ぐ2勝をマーク。ただし、4着以下に敗れた馬も6頭と少なくはない。やや極端な傾向で、馬券的には1着固定の思い切った買い方に向いていそうだ。皐月賞1着馬ミュージアムマイル)は、天皇賞・秋経由だと【1.1.0.0】菊花賞経由だと【0.0.0.1】という内訳。エリザベス女王杯1着馬(レガレイラ)は【0.0.1.4】で、22年ジェラルディーナの3着が最高という結果だ。

天皇賞・秋2着馬はJC出走の有無を確認

表2 【同年芝2000m以上G1の2着馬 有馬記念成績】

同様に、同じ年の芝2000m以上G1で2着だった馬の成績を確認する。今年該当するのは天皇賞・秋2着馬ミュージアムマイル)で、過去10年で【0.0.1.2】という成績。その内訳を確認すると、ジャパンCにも出走した17年サトノクラウンは13着と大敗し、有馬記念に直行した20年フィエールマンは3着、23年ジャスティンパレスは4着と崩れなかった。

ジャパンC3着馬は連対率5割

表3 【同年芝2000m以上G1の3着馬 有馬記念成績】

同じ年の芝2000m以上G1で3着だった馬の成績はどうか。今年の登録馬にも該当馬がいて、比較的結果を出しているのがジャパンC3着馬(ダノンデサイル)で、【1.1.0.2】という成績。また、宝塚記念3着馬および天皇賞・秋3着馬(いずれもジャスティンパレス)にも好走例はあるが、好走率が高いとまでは言いづらい。菊花賞3着馬(エキサイトバイオ)とエリザベス女王杯3着馬(ライラック)は、どちらも過去10年の有馬記念で好走した例がない。

日本ダービー4着以下馬が好成績

表4 【同年芝2000m以上G1の4着以下馬 有馬記念成績】

有馬記念では数々の復活劇が演じられてきた。そこで最後に、同じ年の芝2000m以上G1で4着以下だった馬の成績を見ておこう。侮れないのが日本ダービー4着以下馬ミュージアムマイル)で、過去10年で18年ブラストワンピース、24年レガレイラが勝利を収めるなど【2.1.1.3】の好成績。そのほか、宝塚記念天皇賞・秋ジャパンCなどの4着以下馬も登録があるが、いずれのパターンも複勝率20%未満にとどまる。

【結論】

ミュージアムマイルは今年のG1着順が好感

表5 【2025年有馬記念登録馬/回避表明馬は除く】

本稿執筆の12月24日時点で登録22頭のうち4頭が出走回避を表明した。フルゲートは16頭で、ライラックとディマイザキッドの2頭が除外対象という情勢となっている。

皐月賞1着のミュージアムマイルは、続く日本ダービーで6着に終わったが、有馬記念に向けてはむしろ前向きに捉えられるデータが残っている。天皇賞・秋2着からジャパンCをスキップして臨むローテーションも悪くない。

宝塚記念1着馬は、有馬記念でやや極端な結果を収めがち。今年の勝ち馬メイショウタバル自身も過去に2~3着がなく、1着か4着以下のタイプで、狙うのであれば思い切った馬券がいいだろう。同じく4歳馬ではダノンデサイルも有力。ジャパンC3着馬は連対率50%で、安定感では宝塚記念1着馬を上回る。

宝塚記念天皇賞・秋でいずれも3着のジャスティンパレスは、現役最後の一戦でもうひと頑張りできるか。レガレイラはエリザベス女王杯1着馬が苦戦気味である点が気になるが、なんといっても昨年の勝ち馬。データを覆しても驚きはない。