競馬あれこれ 第22号

じゃいが考える「複勝ころがし」のコツとは?

 

複勝は馬券の中でも1番的中率が高いので、手軽に楽しむには最適だと思います。単勝同様に控除率が80%なのもいいですね。

どれくらい確率が高いかというと、仮に16頭立ての場合、3連単を一点で的中する確率は単純計算で約0.03%しかありません。それに比べ複勝を一点で当てる確率は約19%。ということは、一点買いの場合だと、複勝を当てる確率は3連単の625倍もあるのです。馬券の難易度は雲泥の差があります。もちろん配当も圧倒的に違いますが。

例えば、「見(けん)」が出来ない、どうしても毎レース買ってしまうなんて方には、少額で複勝を買うことをおすすめします。リターンも少ないですが、リスクも少ない。レースも楽しめるし、リスクヘッジ的にはいいですね。

僕も実際に複勝を買うことがあります。では一体どういうときに複勝を買うのか? そのパターンをお知らせいたします。

①3着以内に来る確率が高いであろうと思える馬がいる

②上位人気馬に不安があり、馬券妙味があり、1着に来るほどの信頼はないが狙えそうな馬がいる

③穴馬を軸に決めたが相手が決められない

④番組などで回収率よりも的中率を求められる

次に複勝ころがしについて考えていきましょう。複勝ころがしをした場合、仮に全て16頭立ての場合、5レース連続で複勝を当てる確率が3連単を1点で当てる確率くらいになります。仮に全て10頭立てだとして、12レース連続で複勝を当てる確率は5000万分の1です。

もしも的中した複勝が全て2倍だとした場合、1000円から始めて12レース複勝ころがしに成功したら400万円強になります。これは単純計算なので、馬の強さ、予想の精度は度外視しているので、実際はもっと確率は高いとは思います。

数字ばっかり出てきて、算数が嫌いな人は頭が痛くなってくるかもしれませんね、申し訳ございません。しかし、この確率を知ること、難易度を知ることはとても大事なことだと思います。

複勝ころがしの良いところは、少ない軍資金で楽しめて、もしも成功した場合は大きなリターンがあるということです。その分難易度は高いですが。

そして、一つ悩ましい点があります。

仮に複勝ころがしが成功し続けて11レースまで当たったとしましょう。1000円で始めたら200万円強になります。果たして最終レースで200万円を賭けられるでしょうか?

なんなら9レース当たった時点でも50万円を超えていますよね。「手持ちの大金を本当にころがせるか?」という問題が出てきます。意外と賭けられない人は多いんじゃないかな? 

途中で止めていればそこそこ勝ちますが、その先どこかで負けたら0になってしまいますからね。いくら1000円で始まったとしても、手元には大金があるわけですから、失いたくないという感情も生まれるでしょう。そのあたりが複勝ころがしのネックになってくると思います。

相談者の方は競馬をとても楽しんでいるのが伝わってきます。予算を決めていることも素晴らしいです。決めていても守れない人も多いと思います。しかし、自分で決めたルールを守れる心の強さは、競馬に限らずギャンブルをする上で必要なものです。

これを見て、複勝ころがしをしたことがないけど興味を持ったという人がいたら、是非一度試してみてはいかがでしょうか?

お勧めです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

競馬あれこれ 第21号

じゃいが「ワイド」を買わない理由とは?【じゃいの人生は最高のギャンブルだ】

 

ワイドは僕が競馬を始めた頃にはなかった馬券ですね。よく馬連を買って「わー、1着と3着だー! 今度は2着と3着だ! 惜しい!!」なんて思いをしたことがある人はたくさんいると思います。競馬あるあるの1つですね。

しかしワイドならこれが当たっているのです。当然のことながら馬連よりも当たる確率が高いです。そして馬連よりもオッズは低いです。「馬連は外したけどワイドは当たった!」なんてことはよくありますが、「馬連が当たったけどワイドは外した!」なんてことは絶対にありません。

例えば3連単を2頭軸マルチで何頭かに流して、「軸2頭は当たってたのに、ヒモを買ってなかった!」なんてことはありますが、その2頭軸が当たっているのならワイドなら的中しています。馬券内の3頭のうち2頭が当たれば的中なので、馬券内に来たもう1頭が何番人気だろうとオッズに影響はありません。

つまり、ワイド1点と3連複2頭軸総流し、3連単2頭軸マルチ総流しは同じだと考えてください。

仮に16頭立ての場合、3連複は14通り、3連単は84通りになります。ということはもし仮に1点100円だとしたら、ワイドは100円で買えますが、3連複は1400円、3連単は8400円が必要になります。より少ない金額で購入するならワイドがいいでしょう。

ただ、僕の場合ワイドはほとんど買いません。

僕の主流は3連単の馬券です。それはなぜか? 無駄な馬券を削れたとしたら3連単の方が効率がいいと思うからです。

例えばワイド1点と3連単2頭軸マルチ総流しは同じだと言いましたが、3連単の場合はそこからさらに絞ることが出来ます。切る馬がいれば買う点数は少なく済みますし、本命馬を1、2着固定にしたらさらに絞ることが出来ます。しかし、ワイドなら当たっていたけど、3連単で馬券を絞ったせいでハズレることもあります。

ただ、競馬の予想は常に言っていますが、来る馬だけではなく来ない馬を選ぶことも必要です。

例えば今年の高松宮記念、僕は本命がロータスランド(8番人気)で対抗がナランフレグ(5番人気)でした。僕はダイメイフジ(18番人気)を切って、3連単2頭軸マルチの15頭流し×100円で9000円買いました。それが2,784,560円の払い戻しになりました。

もしこれがワイド1点9000円なら314,100円でした。約100倍も違うのです。

これは3着(キルロード)が17番人気だったのが大きいですし、3着が人気馬ならワイドの方がお得なこともあります。しかしダイメイフジは切っています。これが大きかった。

2頭、3頭と来ない馬を削れば削るほど、着固定をすればするほど、3連単の方がお得になります。もちろんその精度は必要にはなりますが。

つまり、買う点数を絞れるなら3連単、絞れないならワイドという感じでいいと思います。

買い方のコツということですが、予想の上手さと買い方の上手さは別物だと考えてください。

予想というのは馬券内に来る馬を当てることですが、ほとんどの人が当たる当たらないを1番に考えてる方が多いです。当たることは正義で、ハズレることは悪。

しかし、僕の場合は長い目で見て、儲かるか儲からないかを1番に考えています。馬券もその信条に沿って買っています。手前味噌ですが、おそらく僕ほど競馬でプラスになっている人はそういないと思います。僕より勝っている人にも会ったことはありません。

実は予想自体の的中率や精度は大したことはありません。では、何が大事かというと、やはり買い方だと思っています。

ここで説明しきれるほど単純ではないので、詳しく知りたい人は『勝てる馬券の買い方』という私の本を参考にしていただけたら幸いですが(すいません、地味に宣伝してしまいました)、相談者の方も、ワイドでも3連単でも構わないので、自分の意志を強く持ち、どういう買い方をしたらお得か? 自分にはどういうスタイルが合っているのか? そんなことを模索しながら馬券を買っていくと、より競馬が楽しくなると思います。

 

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競馬あれこれ 第20号

札幌記念】24年ぶりエアグルーヴ以来の連覇なるか 純白の女王ソダシ

 

 8月21日に札幌競馬場で行われる札幌記念(3歳上・GII・芝2000m)。GI馬5頭、重賞馬12頭が揃い、激戦が予想されるこのレースで、白毛馬史上初のクラシックウィナー・ソダシ(牝4、栗東須貝尚介厩舎)が吉田隼人騎手とのコンビで連覇を狙う。

 ソダシは父クロフネ、母ブチコ、母の父キングカメハメハという血統。突然変異の白毛シラユキヒメを二代母に持ち、伯母に2008年の関東オークス(JpnII)覇者ユキチャンがいるほか、同牝系にメイケイエール、ハヤヤッコなどがいる。

 2020年7月に函館競馬場で迎えたデビュー戦を快勝し、そこから連勝街道を歩みさまざまな記録を打ち立ててきた。主な実績は下記のとおり。

■2020年
札幌2歳S(GIII)制覇。白毛馬史上初の芝重賞制覇。
アルテミスS(GIII)制覇。
阪神JF(GI)制覇。白毛馬史上初となるGI制覇。
ならびに同年のJRA最優秀2歳牝馬を受賞。

■2021年
桜花賞(GI)制覇。白毛馬史上初となるクラシック制覇。
札幌記念(GII)制覇。史上3頭目となる3歳牝馬による同競走優勝(ハープスター以来7年ぶり)。またクロフネ産駒として初となる2000m以上での重賞勝利。

 今年の始動戦となったフェブラリーS(GI)ではゲートで後手を踏みながらも2番手で先行し、優勝馬カフェファラオから0.5秒差の3着に好走。続く5月のヴィクトリアマイル(GI)では4番手追走から直線で勢いよく抜け出し、2着馬ファインルージュに2馬身差をつけて3度目のGI制覇を飾った。また、この勝利によりJRAにおける白毛馬初の古馬GI優勝を果たしている。

 長い歴史を誇る札幌記念だが、1984年のグレード制導入後に連覇を果たしたのは1997年と1998年の覇者エアグルーヴただ一頭。ソダシが勝利すれば、実に24年ぶりの快挙達成となる。春の大舞台で輝いた白毛の女王のパフォーマンスに要注目だ。

 

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競馬あれこれ 第19号

この夏「マイネル軍団」が絶好調! 芝、2・3歳馬、中距離以上で回収率もバツグン

 

今夏、中央競馬にちょっとした“旋風”が吹いている。「マイネル」の冠で知られる、サラブレッドクラブ・ラフィアンがとにかく好調なのだ。7月には月間14勝を挙げるなど、連対率32.4%。この数値は過去10年での月間最高連対率を更新するものであった。また、先週末は日曜の札幌8レースでマイネルアルザス単勝136.8倍の大穴を開けている。

今回はこの快進撃にスポットライトを当て、馬券に生かせそうな情報があるのかも含めて分析、紹介してみたい。

芝、2・3歳馬、中距離以上で大暴れ
宝塚記念が終了し、福島・小倉開催がスタートした7月2日以降について、サラブレッドクラブ・ラフィアンの成績を見ていく。

まず、芝とダートで比較すると、驚くべきことにこの期間の連対例は全て芝のレースだった。単勝回収率の高さは前記のマイネルアルザスに因るものの、5番人気以内に限っても単回収率149%と黒字圏を維持しているので、人気・穴問わず買っていきたい。

2歳戦の好調も見逃せない。6月も含めるとすでに現2歳世代は6頭が勝ち上がっており、これは社台、ノーザンファーム系の並みいる馬主を抑えて現在の2歳リーディング。7月以降の5勝はいずれも芝1800m戦を2番手以内からの先行で押し切る競馬であり、同様の競馬が見込めそうなケースは最優先で抑えたい。また、伸び盛りの3歳馬も連対率35.3%と高水準で、夏競馬期間にしっかり条件戦を勝ち上がっている。

古馬も含め、距離別では圧倒的に中距離以上での活躍が目立つ。1700m以下では【1-0-2-21】に対し、1800m以上で【14-9-4-30】連対率40.4%、単回収率336%、複回収率147%と気を吐いている。狙うは芝の中長距離だ。

騎手起用はいつも通りというべきか、主戦の丹内祐次柴田大知両騎手に集中している状況。丹内騎手の騎乗時は連対率43.5%と、丹内騎手自身の好調も相まっていい数字が出ている。また、回数は少ないが、戸崎圭太騎手やM.デムーロ騎手など、リーディング上位騎手を起用した際の信頼度は高く、いわゆる「勝負駆け」だと思ってよさそうだ。

秋以降が楽しみな存在も
以上に述べてきたように、馬券という視点からも頼もしい活躍を見せている「マイネル軍団」だが、秋以降に大舞台での走りが楽しみな存在も登場している。最後に気になる馬を3頭紹介しよう。

まずは7月16日に福島芝1800mの新馬戦を勝ったフェアエールング。数字上はスローペースの逃げ切りに過ぎないが、コーナーのたびに外に張って減速し、4角では2着馬に一旦前に出られながら、内から力強く差し返して2馬身半差をつけた内容が光る。左回り、もしくは大箱のコースならもっと走れそうで、アルテミスSなどに出てきたら面白いだろう。

続いて7月24日に福島芝1800mの2歳未勝利戦を勝ったマイネルビジョン。父はアメリカの芝GⅠ馬・オスカーパフォーマンス、母はソングオブアイスアンドファイア、母母はキャッチアズキャッチキャンという、なんとなく声に出したくなるような聞きなじみのない血統だが、素質は確か。スタートを決めて労せず外の3番手につけると、直線は追い比べをしぶとく制して勝利。2着との着差は3/4馬身、そこから3着以下は3馬身半離れており、派手さはないが地力の高さを見せる勝ち方だった。

3歳馬では、函館で1勝、2勝クラスを連勝した牝馬・オンリーオピニオンを取り上げる。もともと新馬戦で3馬身差の快勝、2戦目には重賞挑戦し、のちの皐月賞馬ジオグリフから1.0秒差の4着と善戦していたが、3歳夏にして再び上昇曲線を描き始めた。秋華賞に間に合うかは微妙なところだが、秋以降の動向に注目していきたい。

 

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競馬あれこれ 第18号

“クセ強”だった名馬たちの「気性」にまつわる逸話 臆病で大逃げ、伝説のやらかしも

競走馬の資質として重要な要素のひとつが「気性」。G1を勝つような名馬たちにも手が付けられないクセ馬や逆に憶病すぎる馬など、気性にまつわる様々なエピソードが残されている。

有名なのは、1997年のフェブラリーステークスを制すなどダートで活躍したシンコウウインディ。4歳(旧馬齢表記)だった96年8月の館山特別でレース中に並んでいた他馬に噛みつきにいって失速して2着に敗れると、同年11月のスーパーダートダービーでも逃げていたサンライフテイオーに噛みつきに行ったロスが響いて同馬の逃げ切りを許した。

 その後は悪癖を見せることなくフェブラリーSを勝ったわけだがファンに与えたインパクトは強烈で、人気ゲーム『ウマ娘』でも噛みつき癖のあるキャラとして登場している。

 ちなみにレース中の噛みつき行為は洋の東西を問わずしばしば発生しており、21年の米G1フォアゴーステークスでは、最後の直線でヤウポンと激しく叩き合ったフィレンツェファイアが噛みつきに行って2着に惜敗した。ちなみにこのフィレンツェファイア、今年から日本のアロースタッド種牡馬入りしている。

 一般的に気性は遺伝しがちなもので、日本競馬史上に残る名種牡馬となったサンデーサイレンスも、その父ヘイロー(噛みつき防止のため普段から口に保護器具を付けられていた)から受け継いだ難しい気性を子供たちにもしっかり伝えている。

 中でも際立っていたのがステイゴールド。この馬の場合は母父ディクタスも気性難の種牡馬として名を馳せており、母のゴールデンサッシュはもちろん、マイル路線で大活躍したおじのサッカーボーイも気性の荒さは有名だった。

 そんな気性難の結晶のようなステイゴールドも希代のクセ馬で、デビュー前のブレーキング(馴致、人を乗せるための訓練)には相当苦労したという逸話が残っている。デビュー後も3戦目でコーナーを曲がろうとせず、あげく鞍上を振り落として競走中止・調教再審査となった。その後もレースへの集中ができないためかしばしば斜行し、G1で2着や3着を繰り返す。それでも引退レースとなった香港ヴァーズでは、武豊騎手が斜行を封じる好騎乗で国際G1制覇という偉業を達成した。

そのステイゴールドが送り出した代表産駒の三冠馬オルフェーヴル、G1レース6勝のゴールドシップも一筋縄ではいかない名馬だった。

 オルフェーヴルはデビュー戦で勝利後に鞍上を振り落として放馬。クラシック三冠に有馬記念を制して名馬としての地位を確立後も、2012年の初戦だった阪神大賞典で折り合いを欠き、2周目の第3コーナーで外ラチまでまっすぐ突き進むまさかの展開に。鞍上の池添謙一騎手がなんとか手綱を引いて激突は避けたが、急ブレーキで一気に後方までポジションを下げてしまう。

 しかしオルフェーヴルはここからレースに復帰すると、大外から豪快な末脚を発揮。最後は内をロスなく進んだギュスターヴクライを半馬身だけとらえられなかったが、その破天荒ぶりと驚異的な能力をあらためて示すこととなった。

 その秋に欧州遠征して参戦した凱旋門賞でも、最後の直線で先頭に立って日本の悲願達成かとファンが喜んだのもつかの間、急激に内ラチに向かって斜行。失速したところを伏兵ソレミアに差されてしまった。

 一方のゴールドシップも調教時に乗り役を落としたり、急に後肢で立ち上がったり、厩務員に噛みついたりと日常的に奇行が目立っていたという。レースでもゲート入りを嫌がるなど気難しい面を見せていたそんなゴールドシップが、ついにやらかしたのが2015年の宝塚記念だった。

 JRA史上初の平地G1レース3連覇の偉業へ向け、単勝1.9倍の圧倒的な1番人気に推されていたゴールドシップ。この日は割と素直にゲートに収まったのだが、ゲートが開いた瞬間にガバッと立ち上がってしまったのだ。その後、体勢を立て直したが時すでに遅しで、ブービーの15着に大敗。スタートの一瞬で馬券全体の6割超に当たる約121億円が紙くずと化したこの大事件は今なおゴールドシップという破天荒キャラを語るうえで欠かせないエピソードで、『ウマ娘』でも魔訶不思議な言動でユーザーを困惑させる愛されキャラとしてその地位を確立している。

 逆に憶病な性格ながら大成した名馬も数多くいる。1970年代半ばに「狂気の逃げ馬」と称され、75年の皐月賞とダービーの二冠を制したカブラヤオーは、実は他馬が近くにいるのすら嫌がる臆病な性格だった。その事実を隠すための苦肉の策が、競りかけられることすらさせない大逃げ戦法だったのだ。

 逃げ馬にはこうした気性面の問題から逃げざるを得なかった馬は多く、大逃げを連発した人気者ツインターボなどもそうだったという。『ウマ娘』でも普段は自信満々ながらところどころで弱気なところを見せるキャラとなっている。

 白いシャドーロールがトレードマークの三冠馬ナリタブライアンも、デビュー前は調教中に水たまりに驚いて鞍上を振り落とすほど臆病だった。あのシャドーロールもレース中に自分の影を怖がって集中できない問題を、下方への視野を遮ることで解決するためのもの。これが奏功し、ナリタブライアンは安定した走りで三冠馬へと登り詰めた。

 激しい気性で一筋縄ではいかない馬も、臆病で手のかかる馬も人間のサポートしだいで大成できる可能性を秘めているのが競馬。それぞれの持つ個性も込みで「推し馬」を見つけるのも競馬の楽しみ方なのかもしれない。

 

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競馬あれこれ 第17号

じゃい、追徴金問題の批判・疑問に答える「払戻金は無税にすべき」

競馬のおはなしが、じゃいさんを直撃したインタビューの続編。今回は、不服申し立てをした後、じゃいさんに届いた質問や批判について、じゃいさんの真意を聞いた。

批判・疑問①騒ぎが大きくなると、JRAが「テラ銭」を増やすかもしれない。それは困るので黙っていてくれ!
「この批判は結構多いんですよ。真意が伝わっていないので、説明しないといけないと思っています」

まずは競馬のテラ銭(主催者の取り分)の仕組みを解説しておく。

競馬のテラ銭は、馬券の種類などによって異なるが、約25%。100円の馬券なら、25円がJRAなどの主催者が取り、残りの75円が馬券を買った人の払戻金にあてられる。

馬券のお金は2度、国庫に入る

JRAの場合、受け取ったテラ銭25円のうち10円を国庫に納付する(第1国庫納付金)。残る15円でJRAは事業運営をして、利益が上がれば利益の半額を国庫に納付している(第2国庫納付金)。

2021年度の国庫納付金額は、第1が約3108億円、第2は約356億円で、1990年代前半には及ばないものの、ここ10年は上昇し続けている。

総務省の統計によると、払戻金にあてられる割合は、競馬を含む公営競技競艇・競輪・オートレース)は74~75%だが、サッカーくじや宝くじは40%台にすぎない。そうした事実から、「競馬のテラ銭が上がってしまうかもしれない」と危惧する声が出るのだろう。

「個人的には払戻金は無税に」
ただ、じゃいさんの思いは、まったく違う。

「馬券で儲かる人は全体の3%程度だと思っています。この状態で、さらに税金を取られてしまえば、競馬で勝てる人はいなくなってしまう」

「個人的には、払戻金は無税にしたほうがいいと思っています。誰が競馬を支えているのか、それは競馬ファンです。ファンが喜ぶためにどうしたらいいか、みんなで知恵を出さないといけない」

そう話した上で、こう付け加えた。

「野球のバッターと同じです。スイング改造をすると一時的にスランプになるかもしれないけど、新しいスイングを身に着けたら、スイング改造前よりバッティングがよくなる。無税にしても、ファンが増えれば、それはプラスになってJRAに戻ってくると思うんです」

批判・疑問②国税の判断に憤慨して、納めた税金を取り返そうとしているだけだろ!
「これは全くの間違いです。今回行動を起こしたのは、僕個人の損得とは全く関係ありません」

今回の不服申し立てをするにあたり、じゃいさんは自身のYouTubeチャンネルで弁護士費用などのカンパを呼びかけた。すると、「全額を負担するので戦ってほしい」という人が名乗りを上げた。

「一緒に戦っている感」が励み
しかし、じゃいさんはその申し出を断った。さらに多額のカンパをしようとする人に対しても、「100円でいいです」「上限は1000円にします」と言い、最近では「実際にカンパしなくても気持ちだけでありがたいです」と話すようになった。じゃいさんの心中にどんな変化があったのか。

「多くの人たちと『一緒に戦っている感』があります。競馬ファンから、代表して戦ってくれ、と言われて、励みになっています」

「僕はお金には執着がありません。競馬が娯楽として残ってくれたらそれでいい。その思いで立ち上がったんです」

批判・疑問③何を目的に騒ぎを大きくしているのか

「とにかく競馬が好きなんです。『馬券を勝っても儲からないから』という理由で馬券を買う人がいなくなれば、レースを運営するお金もなくなる。そうしたら、競馬という娯楽が廃れてしまう。それを避けないといけないという思いなんです」

じゃいさんにとって、忘れられない馬は、ミホノブルボンだ。1992年の皐月賞東京優駿日本ダービー)に勝ち、無敗のままで臨んだ菊花賞ライスシャワーに敗れ、中央競馬クラシック三冠を逃した。じゃいさんはミホノブルボンの魅力をこう語る。

「坂路調教コースで鍛えられて育ったから、スピードがあるというより、力強さがすごかったですね」

「競馬主催者を敵対視していない」
競馬ファンは金儲けのためだけに競馬を愛しているわけではない。馬の生き様やレースの勇姿にも惹かれ、馬券を買う。そうした競馬ファンがこれからもどんどん増えてほしい。その思いが、今回のじゃいさんの行動を支えている。

「僕は競馬主催者を敵対視しているわけではありません。正直言うと、今回の僕の行動がいろいろ報道されて、競馬主催者の皆さんには申しわけないことをしたとも思っています」

不服申し立てをした時期が夏の参院選直前だったこともあり、じゃいさんのもとには、複数の政党から出馬の打診があった。法律の改正は国会が決めるから、国会議員になることも解決の第一歩かもしれない。しかし、じゃいさんはすべての打診を断った。

「国会議員の中にも、いまの法律がおかしいと思っている人がいると聞きました。そうした議員の人たちに説明するなど、今後は不服申し立てと並行して、ロビー活動をしていくことで、競馬ファンの声をより多くの人たちに伝えていきたいと思っています」

じゃいさんと、その思いに賛同した人たちのムーブメントが、競馬の魅力を一層高めていくことを願い、見守っていきたい。

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競馬あれこれ 第16号

アイビスSD】マリアズハートら今年も韋駄天S組中心! 外枠有利、サンデーサイレンス系は不振

 

傾向くっきり、人気、枠順、血統

 

夏競馬も後半戦。関東圏は新潟が開幕する。オープニングを飾るのは名物直線1000mのアイビスSD。01年第1回から数えて22回目。データも積み重なり、独特のクセはつかみつつある。具体的には血統や枠順、前走距離の偏り。これを把握し、着実に仕留めたい。データは過去10年間のものを使用する。

夏の短距離重賞というと波乱を期待したくなるが、アイビスSDは1番人気【7-2-0-1】勝率70.0%、複勝率90.0%と超堅実。1番人気が10年で7勝もする重賞は記憶にない。以下、勝ち馬は2、7、8番人気。単勝で大きいところは狙いにくい。複勝率も4番人気以内が手堅く、穴もだいたい9番人気以内。10番人気以下は昨年14番人気3着バカラクイーン1頭。今年も昨年同様やや小粒な印象で、伏兵の激走も一切ないとは限らないか。

年齢では3歳【1-2-1-9】勝率7.7%、複勝率30.8%、4歳【3-1-1-16】勝率14.3%、複勝率23.8%、5歳【4-6-5-28】勝率9.3%、複勝率34.9%が主力。7歳【2-0-1-42】勝率4.4%、複勝率6.7%は怖いが、2頭は14年セイコーライコウ、17年ラインミーティアで直線1000m適性が高かった。今年でいえばライオンボスが該当。年齢を理由には軽視できない。

直線競馬といえば、外枠優勢。ここも7枠【2-2-4-16】勝率8.3%、複勝率33.3%、8枠【4-2-1-17】勝率16.7%、複勝率29.2%が有利。ただし、もはや外枠有利は常識。外に馬が集中し、かえって狭くなるような場面もある。直線競馬では内外が逆転するという考えもあり、2枠【1-2-1-13】勝率5.9%、複勝率23.5%の成績も悪くない。また開幕週の良好な馬場状態を味方に内側を一気に攻めた昨年3着バカラクイーンも記憶に新しく、内側だからどうにもならないという考え方は危険かもしれない。

次に種牡馬別成績。着度数別上位はサクラバクシンオーバトルプランアドマイヤムーンクロフネスウェプトオーヴァーボードと並び、上位10位までにサンデーサイレンス系がいない。芝の重賞ながらサンデー系が不振で、ミスタープロスペクター系が強く、バトルプランアドマイヤムーンスウェプトオーヴァーボードロードカナロアマクフィと5頭がランクイン。この傾向を使う側もつかんでいるのか、今年も上位人気候補はミスプロ系がズラリと並ぶ。やはり人気どころを嫌う理由はなさそうだ。

 

今年も韋駄天S組の取捨選択がポイント


ではここからは前走距離に注目し、さらに好走候補を絞り込んでいきたい。

前走距離をみると、前走1400m以上は【0-0-0-18】とさっぱり。好走は前走1000m【3-5-2-27】勝率8.1%、複勝率20.7%、1200m【7-5-8-85】勝率6.7%、複勝率19.0%のみ。とにかく前走短距離出走が必須条件だ。

まず前走1000mについて。前走3勝クラスは【0-0-0-4】で、好走は韋駄天S【3-5-1-23】勝率9.4%、複勝率28.1%にほぼ限られる(ほか、前走海外【0-0-1-0】)。その着順別成績は1着【1-2-1-1】勝率20.0%、複勝率80.0%、2着【1-2-0-1】勝率25.0%、複勝率75.0%。1着マリアズハートが該当する。3着【0-0-0-6】は気になるが、4着【1-0-0-2】勝率、複勝率33.3%までがいい。ほかでは3着シンシティ、4着ビリーバーが候補だ。昨年覇者オールアットワンスやジュニパーベリーの6~9着は【0-1-0-8】複勝率11.1%とやや苦しい。

韋駄天Sでの位置取り別成績は逃げ【2-2-0-1】勝率40.0%、複勝率80.0%、先行【0-3-0-1】複勝率75.0%が好走成績。位置取り別の傾向で見るとシンシティ、ジュニパーベリー、マリアズハート、オールアットワンスと、今年は好走候補が多い。

最後に前走1200mについて。その着順別成績を出す。ざっくりと4着以内がよく、1200m組は逆転を期待したくなるものの、前走で好結果を出した馬を素直に評価するのがよい。北海道から転戦してくるアヌラーダプラ、マウンテンムスメがこれに該当する。また2勝クラス勝ち直後で今回格上挑戦のテイエムトッキュウも怖い。

ライオンボスの前走5着は【0-1-0-7】複勝率12.5%とやや厳しく、函館SS7着ヴェントヴォーチェ、CBC賞6、7着ロードベイリーフ、スティクスの6~9着も【1-1-2-23】勝率3.7%、複勝率14.8%と頼りない。今年も傾向通り、韋駄天S組の取捨選択がカギを握りそうだ。

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競馬あれこれ 第15号

函館記念】ハヤヤッコ 芝&砂二刀流重賞制覇!次は札幌記念でソダシと“白毛馬対決”だ

 函館記念・G3」(17日、函館)

 飛び散る泥も何のその、白い馬体を躍動させ、7番人気のハヤヤッコが19年レパードS以来となる重賞Vを決めた。ダートに続き芝でも初タイトルを射止めた白毛馬は、次なる目標に札幌記念(8月21日・札幌)をロックオン。同じ毛色のソダシとの競演は、大きな盛り上がりを見せそうだ。

 ファンの熱い声援をその背に受け、函館開催フィナーレを締めくくったのは7番人気のハヤヤッコ。白毛初のJRA重賞勝ち馬が、3度目の芝重賞挑戦で最高の実りを手にした。

 力のいる馬場が味方となった。後方から進むことが多かったこれまでとは一転、内枠を利して好位6番手につける行きっぷりの良さ。荒れた内ラチ沿いも苦にせず、直線入り口では早々と先頭へ。直線でマイネルウィルトスが迫ってきたものの、危なげない走りでゴールを駆け抜けた。

 返し馬の感触から「この馬場は合う」と浜中の期待は高まっていた。「1角まで周囲にスペースがあったし、3角でも外へ持ち出す時にスペースがあった。勝つ時はこういうもんですよね。今まで乗った白毛の中で、背中の感触は一番いい馬でした」と手応え通りの結果に目を細める。

 例年なら出身地の小倉で騎乗している鞍上だが、今夏は函館スプリントS(ナムラクレア)の騎乗を機に函館に滞在。オープニングとフィナーレを締めくくる最高の結果に「大きいところを2つ勝たせてもらえて良かった」と笑みがはじけた。

 国枝師は「こういうレースができると選択肢が広がる。涼しい函館で馬の体調が上がっていたし、浜中君がうまく誘導してくれた」と相好を崩した。次戦に予定する札幌記念には、2歳年下のソダシも参戦。“白毛馬対決”が実現すれば、ファン垂ぜんのドリームマッチとなりそうだ。

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競馬あれこれ 第14号

函館記念結果】白毛馬ハヤヤッコが〝泥んこ〟決戦制し芝重賞初V 浜中「先頭に立ってからもしぶとく頑張ってくれました」

[GⅢ函館記念=2022年7月17日(日曜)3歳上、函館・芝2000メートル]

 夏の函館競馬最終日を飾るサマー2000シリーズ第2戦のGⅢ函館記念(17日=3歳上、芝2000メートル)。今年は降り続いた雨で、〝泥んこ〟決戦になり、浜中俊騎乗のハヤヤッコ(牡6・国枝)が19年GⅢレパードS以来となる重賞2勝目、芝重賞は初制覇を決めた。

 スタートしてからおっつけて行き脚をつけると、道中は好位のインを追走。出走全馬が泥だらけになるような重馬場だったが、ダートで4勝を挙げたパワーホースだけに、全く苦にするそぶりもなく、勝負どころは外から楽に上がって4角先頭からそのまま押し切った。勝ち時計は2分03秒6(重)。

 鞍上の浜中は「内枠でしたし、積極的に前のほうにポジションを取りました。手応えが良くて3角から外側に誘導してさらに手応えが良くなりました。先頭に立ってからもしぶとく頑張ってくれましたし、2着馬が迫ってきましたが、そこからまた頑張ってくれました」とレースを振り返った上で、「特徴的な馬体をした馬ですし、今日は泥んこになってしまいましたが、こういう白い馬がまた重賞を勝ちましたし、また注目していただければと思います」と名誉の〝汚れ〟をまとったパートナーに拍手を送った。

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競馬あれこれ 第13号

波乱が多い函館記念で狙い目の2頭。近走はイマイチも血統的に激走が期待できる

7月17日、函館競馬場で3歳以上馬によるGⅢ函館記念(芝2000m)が行なわれる。

このレースはハンデ戦ということもあり、波乱の結果に終わることが多い。特に2020年は15番人気→13番人気→3番人気の決着で3連単は343万2870円の大波乱。2017年にも3連単91万5320円と、3連単は過去5年で4回、20万円を超える配当となっている。そんなレースを血統的視点で分析していきたい。

 近年、このレースで穴を開けた馬の血統を見ると、昨年の14番人気2着のアイスバブル(父ディープインパクト)、同12番人気3着のバイオスパーク(父オルフェーヴル)、2020年の15番人気1着のアドマイヤジャスタ(父ジャスタウェイ)、同13番人気2着のドゥオーモ(父ディープインパクト)、2019年9番人気2着のマイネルファンロン(父ステイゴールド)と、サンデーサイレンス系クラシックタイプのトップサイアーの産駒が多い。

 今年のレースに出走する同タイプの血統馬から、筆者が推すのはアイスバブル(牡7歳、栗東池江泰寿厩舎)だ。

 前述のように昨年の2着馬だが、そのレース以降は8戦して5着が最高と一度も馬券に絡んでいない。ただ、昨年の函館記念も6戦連続で掲示板を外していた中での出走だっただけに、近走の成績は気にしなくていいタイプだ。前走の巴賞(函館・芝1800m)は勝ち馬から0秒7差の10着と敗れたが、59kgと重い斤量を背負っていたのに加え、時計のかかる馬場状態になっていたのが敗因だった。

 昨年の函館記念は勝ちタイム1分58秒7と、9年ぶりに1分59秒を切る速い時計の決着になったのが好走につながった。そして今年は、昨年より1kg軽いハンデとなる54kgで出走できるのも大きな強みとなる。

 アイスバブルは祖母の兄にGⅠのNHKマイルCやJCダートを勝ったクロフネ、おじおばにGⅡスプリングSマウントロブソン、GⅢクイーンCのミヤマザクラなどがいる血統。ダービー馬ワグネリアンや、秋華賞のアカイトリノムスメなどと同じ「父ディープインパクト×母の父キングカメハメハ」という配合でもあり、血統レベルは相当高い。

また、穴馬券を狙う時は、同じレースの過去の好走馬を狙うのが鉄則のひとつ。2020年3着のバイオスパークも、その後はGⅢ福島記念で勝利した以外は不振だったが、12番人気として迎えた昨年のレースでやはり3着に入った。アイスバブルは良馬場が好走の条件になりそうだが、2年連続の激走に期待したい。

 もう1頭は、非サンデーサイレンス系のキングカメハメハ産駒だが、ランフォザローゼス(セン6歳、美浦蛯名正義厩舎)に注目する。母の父がディープインパクトで、祖母はオークス天皇賞・秋を勝ったエアグルーヴというクラシック血統の良血だ。

 去勢されてセン馬になったように、気性に難がある馬のようで成績は安定しない。それでも、3歳時にはGⅡ青葉賞(東京・芝2400m)で勝ち馬からタイム差なしの2着、GⅠ日本ダービーでも0秒6差の7着に入ったように潜在能力は高い。

 函館記念は2回目の出走。1回目の2020年のレースは55kgを背負って0秒4差の6着と、まずまずの走りを見せていた。前走の巴賞も0秒4差の6着だったが、上がり3Fのタイムはメンバーの中で2番目の35秒0と脚色は目立っていた。今回のハンデが、前走から3kg減の54kgとなるのも好材料だ。

 以上、今年の函館記念ディープインパクト産駒アイスバブルキングカメハメハ産駒ランフォザローゼスの2頭に注目だ。

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競馬あれこれ 第12号

【競馬】「牝馬二冠」を獲得した競走馬であなたが一番好きなのはなに? 3頭を紹介!

 日本中央競馬会JRA)が主催する桜花賞」「優駿牝馬オークス)」「秋華賞からなる牝馬限定の三冠レース。秋華賞の創設以前は「エリザベス女王杯(旧ビクトリアカップ)」が位置づけられていました。

いずれもクラシック世代にとっての目標となるレースであり、いずれか2つを制した競走馬は「牝馬二冠馬」と称されます。三冠すべてを制した馬はもちろん偉大ながら、二冠を獲得した馬も、長い歴史の中でわずか20頭ほどしか生まれていないという大きな記録です。

 そこで今回は、歴代の牝馬二冠馬の中から3頭をピックアップして紹介しましょう!

テスコガビー
 「テスコガビー」は、1974年から1976年にかけて活躍した競走馬。生涯成績は10戦7勝で、「桜花賞」と「オークス」を圧倒的スピードで制しました。特に2着に8馬身差を付けて勝利したオークスでは、直前に出走したレースで敗北を喫していたこと、そして距離延長や体調不良といった不安要素を抱える中での圧勝劇となり、大きなインパクトを残しました。

 その後、ゲート練習中の怪我や調教中に捻挫してしまったことから休養となり、残念ながら牝馬三冠は達成できませんでした。さらに復帰後のレースで大敗したことや脚を痛めてしまったことで再び休養となり引退が検討されるも、復活の期待を込めて現役続行となります。そんな矢先、調教中に起こった悲劇によりこの世を去ることとなりました。しかし、その圧倒的な強さと競馬界に与えた衝撃は、現在もなお多くのファンの心に刻まれています。

メジロドーベル
 1996年から1999年にかけて活躍した「メジロドーベル」。生涯成績は21戦10勝で、「オークス」と「秋華賞」を制し牝馬二冠馬となりました。そんなメジロドーベルと言えば、非常に息の長い活躍をした牝馬として有名。最優秀3歳牝馬、最優秀4歳牝馬、最優秀5歳以上牝馬を2回と、各世代でJRA賞を受賞しました。

 その後、G1レース5勝という優秀な成績を残して引退し、繁殖牝馬となりました。残念ながら直接の子どもには目立った活躍をした競走馬は生まれませんでしたが、孫世代には重賞を制した競走馬も誕生しています。2016年には繁殖牝馬も引退し、以降は離乳した当歳馬たちの群れを率いるリードホースとして活躍。多くの当歳馬たちから第二の母として慕われているようです。

ブエナビスタ
 「ブエナビスタ」は2008年から2011年にかけて活躍した競走馬です。“女傑”と称された彼女は「桜花賞」や「オークス」を制し牝馬二冠を獲得。その後、古馬になってより一層輝きを増し、「天皇賞(秋)」や「ジャパンカップ」を制覇するなど牡馬を相手に一歩も引けを取らない活躍ぶりを見せ、通算 23戦9勝。そのうちG1を6勝という成績を残しています。 

 また、ブエナビスタは父・スペシャルウィーク、母・ビワハイジという血統で、デビュー前から注目されていた良血馬でもありました。父のスペシャルウィーク天皇賞(秋)を制していることもあり、史上初の父娘による同レース制覇達成。競走成績や血統面など、非常に話題性の多い競走馬でした。

 ここまで3頭の牝馬二冠馬を紹介しました。いずれも牡馬にも負けず劣らずの活躍を見せ、日本競馬の歴史に名を残した名牝ばかりです。あなたが一番好きな競走馬は何ですか?

 

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競馬あれこれ 第11号

ウオッカの軌跡  ダービーの栄光の後に待ち受けていた「厳しい現実」

64年ぶりに牝馬として日本ダービーを制するなど、競馬界に大きなインパクトを残した名牝ウオッカ。前記の07年ダービーをはじめ、競馬史に残る死闘と言われた08年天皇賞・秋、主戦・武豊の突然の乗り替わりがあった09年ジャパンカップなど、歴史的牝馬の衝撃的な生涯を追う。

「確信」に変わったチューリップ賞
 谷水雄三にとって、自家生産馬であるタニノギムレットを父に持つウオッカがダービーを制したことは、オーナーブリーダー冥利に尽きた。

「もちろん、ダービーは特別な喜びがあったけど、ウオッカに限っては、オーナーがそれ以上に興奮したレースも実はあったんだよね」

 谷水と親交の深い元KBS京都のアナウンサーで、谷水のレーシングマネジャー的役割も務めた久保房郎がそう言った。ダービー以上のレース? これについてはまた後日に詳述することにする。

 2006年12月3日、阪神JFを勝ったウオッカは、その驚異的な1分33秒1という勝ち時計から、ダービー挑戦へと夢を膨らませた。時計の計算だけではなく、角居も谷水も、「今年の牝馬は強い」という認識で、その中でもウオッカが抜けて強いという自信が、2人にはあった。

 それが確信へと変わったのは、年が変わって07年3月3日、桜花賞トライアルのチューリップ賞。牡馬を相手に別路線を歩んできたダイワスカーレットとの初対決だった。逃げてレースを引っ張るダイワスカーレットに、早々と直線入り口で持ったままで並びかけたウオッカダイワスカーレットの鞍上・安藤勝己が馬体を接し、懸命に右ムチを振るうが、ウオッカ四位洋文は追うところなく半馬身前へ躍り出た。さすがにダイワスカーレットも、それ以上は突き放されずに踏ん張ったが、内にモタれながら走っていたウオッカとは、明らかに力差を感じるものだった。

桜花賞を勝ったら、ダービーに行くぞ!」となるのも無理はない。角居も桜花賞に関しては「間違いなく一番強い。これなら勝てる」と信じて疑わなかった。そして、実際は「勝ってから」と言いつつも、負ける気などしないから、桜花賞までの調教も、ダービー仕様に変えていた。

ダイワスカーレットに敗れた桜花賞は「必然」
“対ダイワスカーレット”という考えなどさらさらなかったのだ。

 しかし、これを慢心として片付けることはできない。その後にダービーを勝ってしまうのだ。結果論だが、ダービーを勝つための過程の中で、ダイワスカーレットに敗れた桜花賞は、必然であったのかもしれない。とにもかくにも、ウオッカ桜花賞ではチューリップ賞の時とは別馬のように、追えども追えどもダイワスカーレットには追いつけずに終わった。それでも谷水と角居の意思は固く、ダービー挑戦に踏み切った。それが、歴史に残るダービーをつくったのだ。

 ところが、ダービーを勝った後にウオッカを待ち受けていたのは、宝塚記念8着惨敗、蹄球炎による凱旋門賞回避という、厳しい現実だった。秋は国内戦専念を余儀なくされた。といって、そこにはダイワスカーレットがいる。いずれにしても厳しい戦いに変わりはなかった。

ウオッカ 2004年4月4日、北海道静内町(現・新ひだか町)カントリー牧場で生産。栗東角居勝彦厩舎からデビューし、2歳時の阪神JFを皮切りにGⅠを7勝。特に牝馬として64年ぶりに勝利した07年日本ダービーは競馬史に残るレースで、いまだに「史上最強牝馬」の呼び声も高い。19年4月1日、蹄葉炎のため、安楽死の措置が取られた。通算成績=26戦10勝(うちGⅠ7勝含む重賞8勝、海外4戦0勝)。主な勝ち鞍は07年日本ダービー、08年天皇賞・秋、09年ジャパンカップ。08&09年JRA年度代表馬

 

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競馬あれこれ 第10号

【競馬】「ノーザンテースト」血統の競走馬であなたが一番好きな馬はなに? 3頭を紹介!

 日本競馬の長い歴史の中では、血統の勢力図を大きく変えてしまう偉大な「種牡馬」が度々誕生します。「ノーザンテースト」は、そんな近代の日本競馬史において多大なる功績を残した種牡馬の一頭。1975年に種牡馬入りしたノーザンテーストの子孫たちには、G1をはじめとするさまざまな重賞レースで活躍した名馬が数多くいます。

そこで今回は、数多くいるノーザンテーストの血統馬から3頭をピックアップして紹介しましょう!

ダイナガリバー
 ノーザンテースト代表産駒の一頭で、1986年の「日本ダービー」を制した「ダイナガリバー」。皐月賞は10着と大敗するも、続く日本ダービーでは3番人気ながら直線での攻防を制して見事を果たします。さらには、同年の「有馬記念」も優勝し、1986年度の年度代表馬にも選出されました。

 ちなみに、鞍上の増沢末夫騎手はこの時48歳7カ月。2022年にドウデュースで日本ダービーを制した武豊騎手が53歳2カ月で記録を破るまで、長らく日本ダービー勝利騎手の最年長記録でした。また、ダイナガリバーは、日本競馬において数多くの名馬を輩出してきた「社台グループ」初となる日本ダービー勝馬となりました。

デュランダル
 “不滅の聖剣”こと「デュランダル」は、ノーザンテースト血統を語るうえで欠かせない存在です。名種牡馬であるノーザンテーストをしのぐほど日本競馬史におけるスーパーサイヤーとして名を残した「サンデーサイレンス」を父に、そしてノーザンテーストを母の父に持つデュランダルですが、実はこの当時まで「父サンデーサイレンス×母父ノーザンテースト」の組み合わせは、なぜか“G1勝利馬が生まれない”とされていました。

 しかし、そんなジンクスを跳ね除け、2003年の「スプリンターズステークス」を制すると、同年の「マイルチャンピオンシップ」も優勝。さらに翌年のマイルチャンピオンシップ連覇も果たすなど、短距離レースを主戦場に大活躍しました。名手・池添謙一騎手との名コンビぶりも印象的ですね。なお、父・サンデーサイレンスと母父・ノーザンテーストの組み合わせからは、のちに後述のダイワスカーレットの半兄である「ダイワメジャー」や、「アドマイヤマックス」といったG1馬が数多く誕生しています。まさに聖剣のごとき太刀筋によって、血統による運命を切り開いた名馬といえるでしょう。

ダイワスカーレット
 “ミスパーフェクト”こと「ダイワスカーレット」は、半兄のダイワメジャーとともに、母父ノーザンテースト(母スカーレットブーケ)を血統に持つ牝馬です。通算成績12戦8勝、うち2着4回、12戦12連対という驚異的な安定感で、高い身体能力を生かした長い末脚で数々の名勝負を演じてきました。最大のライバルである「ウオッカ」との激闘は、今も競馬ファンの語り草となっていますね。

 祖母、母と三代にわたって華々しい活躍をした、いわゆる「スカーレット一族」として知られるダイワスカーレット。しかし、その一方で現役時代はケガとの闘いでもありました。2008年に「有馬記念」を制したのち、2009年の5歳シーズンは海外転戦の計画があったものの残念ながら屈腱炎を発症してしまい、惜しまれつつ引退となりました。現在は繁殖牝馬として次世代に夢を託しています。

 ここまで、ノーザンテーストの血統馬から3頭を紹介しました。このほかにもノーザンテーストの血を引く馬は、いずれも大活躍した名馬ばかりです。あなたが一番好きなノーザンテーストの血統馬はなんですか?

 

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競馬あれこれ 第9号

150万円で買った馬が10億円超の稼ぎ 非エリートの評価を覆した「格安G1馬たち」

 競馬の面白くも難しい点のひとつに、高額で取引された良血馬が必ず活躍するわけではなく、安価な非エリート馬が大成するケースが珍しくないことがある。今回は安く競り落とされたところから這い上がって名を成した馬たちを取り上げてみようと思う。

なお本稿ではセールを通さず庭先取引で売買されたため明確な売買価格が不明な馬(有名な格安馬ではキタサンブラックなど)や、競りで主取り(取引が成立せず売り主が引き取ること)となった馬は対象外とし、物価変動なども踏まえてなるべく最近の馬に絞ることとした。

 セール出身の格安G1馬というお題で、競馬に詳しいファンがまず思い浮かべる馬はテイエムプリキュアだろう。同馬は当歳時の2003年に日高軽種馬農業協同組合主催のオータムセールに上場されると、テイエムの冠名で知られる竹園正繼氏にたった262万円で落札された。

 テイエムプリキュアの血統を見ると、父パラダイスクリークカネツフルーヴ帝王賞)などを出していたが種牡馬としては地味で、ステートリードン産駒の母は芝の条件戦を2勝したのみ。近親もおじにダートで活躍したエムアイブランがいる程度と、特にセールスポイントがあるわけではなかった。

 しかしテイエムプリキュアはデビュー戦でドリームパスポート(後にダービー3着など)らを下して勝利すると、暮れのG1阪神ジュベナイルフィリーズまで3連勝で最優秀2歳牝馬に選出される快進撃。その後は長い低迷期間を過ごしたが、6歳となった09年1月にG2日経新春杯を11番人気で逃げ切った。

 そしてその年の11月、競馬史に残る大番狂わせとなったG1エリザベス女王杯で、逃げたクィーンスプマンテに続く2番手で先行して後続を大きく引き離し、最後に猛追してきた大本命ブエナビスタを抑え切って2着に粘り込み。11番人気・12番人気・1番人気の決着で、3連単154万5760円の片棒を担いだ。最終的に通算37戦4勝、獲得賞金は2億474万円に達している。

ところで、馬の競りとひと口に言っても種類がいくつかある。それをざっくりと大別すると、当歳や1歳のうちに血統や馬体を基準にして取引されるもの(JRHAセレクトセールなど)と、デビュー前の2歳馬を実際に走らせて調教タイムを判断基準とするもの(HBAトレーニングセールなど)になる。

 傾向として良血の評判馬は1歳までに高額で売買され、血統などにセールスポイントが少ない馬は売れ残って2歳のトレーニングセールで最後のアピールをするケースが多い。このギャップを利用し、安く仕入れた1歳馬を調教で仕上げて2歳時に高く売るピンフッカーと呼ばれる者も特に海外では多い。時には1頭で1億円以上の利ざやを得ることもある立派な商売として成り立っているのだ。

 前置きが長くなったが、後にJRA年度代表馬まで上り詰めたモーリスも、そうして取引された馬だった。

 祖父にグラスワンダー、父にスクリーンヒーローを持ち、母系は祖母メジロモントレーこそ重賞4勝の活躍馬だが母メジロフランシスは未勝利馬で、近親に活躍馬も見当たらないモーリスは、1歳時のサマーセールでわずか150万円で大作ステーブルが落札。1年間の調教を経て、2歳時のトレーニングセールでは公開調教で最速タイムを出したことが評価されてノーザンファームに1050万円で落札された。

 2013年の新馬戦をデビュー勝ち後、3歳時は伸び悩んだモーリスだが、4歳となった2015年からは本領発揮。4連勝で6月の安田記念を制すと、11月のマイルチャンピオンシップ、12月の香港マイルをも連勝してJRA年度代表馬に輝いた。翌16年も春に香港のチャンピオンズマイルを勝ち、中距離路線に挑戦した秋には天皇賞(秋)香港カップも制してみせた。

 最終的には18戦11勝(G1は6勝)、獲得賞金はJRAだけで5億3624万円にのぼり、香港で稼いだ3534万香港ドル(当時のレートで約5億5000万円)を含めると、最初に150万円で取引された安馬が10億円以上を稼ぎ出したことになる。

 次は1歳時にわずか1000ドルで取引された馬がたどった数奇な運命を紹介しよう。その馬の名はメディーナスピリット。2018年に生まれた米国産馬で、父はジャイアンツコーズウェイ産駒だがG1未勝利のプロトニコ、母系にも特筆すべき活躍馬がいなかったメディーナスピリットは1歳時のウィンターセールで1000ドルで落札された。

 その後はピンフッカーの下で育成され、2歳時のセールでは3万5000ドルで転売。名門ボブ・バファート厩舎に入厩する。するとクラシック前哨戦のG1サンタアニタダービー2着など安定した走りを繰り返し、21年5月のケンタッキーダービーでは見事に1位で入線してみせた。

 ところがレース後の薬物検査で陽性反応が検出。ダービーの着順が確定しないまま出走を続けたメディーナスピリットは秋にG1オーサムアゲインステークス1着、G1ブリーダーズカップクラシック2着と好走していたが、12月に心臓発作で急死してしまう。しかも翌22年2月にはケンタッキーダービーの失格が確定。クラシックホースの栄誉を失い、汚名を競馬史に残すことになってしまった。

 悲しい結末となったメディーナスピリットとは対照的に、アメリカンドリームを体現したのが今年のケンタッキーダービー馬リッチストライクだ。日本の競馬ではなじみがないが、アメリカでは出走馬に売買価格を設定して取引するクレーミングレースと呼ばれるシステムがある。

 クレーミングレースに出るということは基本的には元の馬主から見切りをつけられたことを意味し、デビュー戦で大差の最下位だったリッチストライクも2戦目で早くもこのクレーミングレースに出された。そのレースを17馬1/4差で圧勝したものの、取引価格はたった3万ドル。以降も条件戦で4連敗し、今年4月に重賞初挑戦したG3ジェフルビーステークス(オールウェザー9ハロン)も3着まで。5月のケンタッキーダービーも直前で他馬が取り消したため最後の20番目の枠に繰り上がっての出走で、現地での単勝オッズも81.80倍の最低人気というまったくのノーマークだった。

ところがリッチストライクは鞍上のS.レオン騎手の好騎乗もあって見事な追い込みを決め、ケンタッキーダービーを制してみせた。このレースには日本からクラウンプライドが参戦していたので、馬券を買って観戦していた日本のファンの多くが度肝を抜かれたことは想像に難くない。

 その後、G1ベルモントステークスは6着でクラシック二冠はならなかったリッチストライクだが、通算9戦2勝の現時点で総賞金はすでに201万6289ドル。しかもケンタッキーダービー制覇という何物にも代えがたい栄誉をたった3万ドルで落札した馬主たちにもたらした孝行息子となった。

 ここで取り上げた馬以外にも高額とは言えない価格で競り落とされた後に大活躍した馬は意外に多く、テイエムオペラオーヒシミラクルジャスタウェイナカヤマフェスタスーパークリークなどがいる。生まれたときから光り輝く良血馬が期待に応えて大成するのもいいが、逆境を乗り越えて花開く馬たちもまた競馬の醍醐味を教えてくれる欠かせない存在だ。

 

 

自己啓発にお勧めです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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競馬あれこれ 第8号

【競馬】「シルバーコレクター」であなたが一番好きな競走馬は? 4頭を解説!

シルバーコレクター」とは、タイトルを狙える実力を持っているものの、あと一歩のところでタイトルを獲得できない存在を指す言葉です。競馬界にも、GIタイトルにあと一歩まで迫りながらも2着続きなことから「シルバーコレクター」と呼ばれている名馬たちがいます。

シーキングザダイヤ
 「シーキングザダイヤ」は、父に大種牡馬Storm Catを持ち、母に日本の調教馬として初の海外GI制覇を果たした「シーキングザパール」を持つ良血馬です。大きな期待を寄せられたシーキングザダイヤは、GIレースに計20回出場。当時の史上最多となる、9回に及ぶ2着という結果を残します。

 さらに5年後、フリオーソに記録を抜かれ通算2着ランキングでも2位に輝くことに。まさに名シルバーコレクターといえる競走馬です。

タイテエム
 「タイテエム」は、イギリスからの持込馬で、父にセントクレスピン、母にテーシルダ、母父にヴェンチアを持つ馬です。血統は立派で幼いころから馬体も良かったものの、非常に高額な上に派手な風貌が好まれず、なかなか売れなかった過去があります。

 しかし、1973年の天皇賞(春)にて悲願の優勝を果たし、「無冠の貴公子に春が訪れます」と熱く実況されました。

ステイゴールド
 「ステイゴールド」は、父にサンデーサイレンス、母にゴールデンサッシュ、母父にディクタスを持ち、北海道の白老ファームで生まれました。

 2着や3着が多かったことから、「ブロンズコレクター」と呼ばれることもありました。しかし、2000年の重賞初制覇は伝説的な盛り上がりを見せ、今なおファンの話題に上ることの多い馬です。

メイショウドトウ
 「メイショウドトウ」はアイルランドで生まれ、日本で調教された競走馬です。世紀末覇王・皐月賞テイエムオペラオー古馬時代に、最大のライバルとして立ちはだかりました。

 GIレースではテイエムオペラオーを前にして、2着に終わること5回。そのうち3度はタイム差なしの決着という大接戦でした。しかし、2001年の宝塚記念テイエムオペラオーを抑えて悲願のGI初制覇。GIわずか1勝で引退しましたが、実績以上の実力馬として人気を集めました。

シルバーコレクター」で一番好きな競走馬は?
 「シルバーコレクター」のなかでも、人気の4頭をご紹介しました。実力はあるものの、時代のめぐりあわせなどから勝利に恵まれなかったシルバーコレクターたち。だからこそ応援したくなった人も多いでしょう。「シルバーコレクター」と呼ばれる中で、皆さんが最も好きな競走馬はどの馬ですか?

 

自己啓発にお勧めです。

 

 

 

 

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