競馬あれこれ 第290号

【クイーンS×過去データ分析】今年はリピーターが台頭か!?

2026/7/30(木)

今週日曜日に札幌競馬場でクイーンSが行われる。過去10年(函館で行われた2021年も含む)、同レースで複数回好走した馬は前述したテルツェットの他に、スカーレットカラー、サトノセシル、アルジーヌがいる。この点を踏まえて、いつものようにJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用し、過去10年のデータを分析する。

斤量56kgの複勝率が高い

斤量 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
51kg 2-  1-  0-  7/ 10 20.0% 30.0% 30.0% 141 73
52kg 1-  0-  0-  4/  5 20.0% 20.0% 20.0% 64 32
53kg 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
55kg 4-  8-  7- 77/ 96 4.2% 12.5% 19.8% 75 75
56kg 3-  1-  3-  9/ 16 18.8% 25.0% 43.8% 74 68
57kg 0-  0-  0-  5/  5 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表1 過去10年のクイーンSの斤量別成績)

過去10年のクイーンSの斤量別成績を調べたところ、勝率は51kgと52kgが20.0%と高く、連対率は51kgが30.0%と優秀だった。同レースの負担重量は3歳が52kg(開催日が8月1日以前の場合は51kg)、4歳以上が55kgとなっており(過去にG1・G2・G3の勝ち星があると、グレードに応じてさらに斤量が増加)、52kg以下で出走できるのは3歳馬だけだ。51kgと52kgの好走率はあまり変わらないが、実際に52kgで好走したのが前走でNHKマイルCを勝ち、格上的存在だった2017年のアエロリットしかいないことを考えると、3歳馬は51kgで出走できる方がチャンスは大きい印象もある。

一方、古馬は57kgが【0-0-0-5】と好走例がない。56kg【3-1-3-9】は複勝率43.8%と優秀だった。55kg【4-8-7-77】は出走馬が圧倒的に多く、好走馬も19頭いるが、好走率自体は平凡な数字だ。

1枠・2枠が有利

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1枠 2- 2- 2- 4/10 20.0% 40.0% 60.0% 504 291
2枠 2- 1- 4- 3/10 20.0% 30.0% 70.0% 234 195
3枠 0- 2- 0-14/16 0.0% 12.5% 12.5% 0 37
4枠 0- 1- 1-16/18 0.0% 5.6% 11.1% 0 36
5枠 1- 2- 1-15/19 5.3% 15.8% 21.1% 23 45
6枠 1- 1- 0-18/20 5.0% 10.0% 10.0% 14 16
7枠 3- 1- 1-15/20 15.0% 20.0% 25.0% 89 57
8枠 1- 0- 1-18/20 5.0% 5.0% 10.0% 11 37

(表2 過去10年のクイーンSの枠番別成績)

続いてクイーンSの枠番別成績を調べたところ、1枠【2-2-2-4】と2枠【2-1-4-3】の成績がかなり良かった。特に複勝率は1枠が60.0%、2枠が70.0%と他を圧倒している。単勝回収率・複勝回収率も優秀だった。クイーンSは1枠・2枠を引けると有利と言えるだろう。

前走JRA・G1組が中心

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
2勝 0-  0-  1-  8/  9 0.0% 0.0% 11.1% 0 37
3勝 0-  2-  2- 11/ 15 0.0% 13.3% 26.7% 0 104
OPEN非L 0-  0-  2- 11/ 13 0.0% 0.0% 15.4% 0 102
OPEN(L) 0-  0-  0-  3/  3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G3 2-  4-  2- 39/ 47 4.3% 12.8% 17.0% 135 67
G2 0-  0-  0-  0/  0          
G1 7-  4-  3- 29/ 43 16.3% 25.6% 32.6% 79 60
地方 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
海外 1-  0-  0-  0/  1 100.0% 100.0% 100.0% 320 130

(表3 過去10年のクイーンSの前走クラス別成績)

続いて前走クラス別成績を調べたところ、JRA・G1【7-4-3-29】が好走馬14頭を輩出し、勝率16.3%、連対率25.6%、複勝率32.6%と優秀だった。中でも前走ヴィクトリアマイル【4-3-3-18】、オークス【2-0-0-7】、NHKマイルC【1-1-0-1】の成績が良かった。前走JRA・G1組に関しては、前走着順は不問で良いが、レース当日の人気は重要。レース当日1~3番人気【6-3-3-10】だと勝率27.3%、連対率40.9%、複勝率54.5%なのに対し、4番人気以下【1-1-0-19】は勝率4.8%、連対率・複勝率9.5%まで数字が落ち込む。

前走JRA・G3【2-4-2-39】の中では前走マーメイドS【1-2-1-14】と前走福島牝馬S【1-1-1-10】が有力だが、マーメイドSは2024年のレースを最後に行われなくなっている。替わって同時期に2025年から府中牝馬SがハンデG3として施行されるようになったので、今後は同レース組が有力となるかもしれない。また、前走JRA・G3組かつレース当日1~3番人気【0-0-0-4】は結果が出ていない。4番人気以下【2-4-2-35】に十分チャンスがある。

前走オープン特別(L)【0-0-0-3】や同(非L)【0-0-2-11】より、前走3勝クラス【0-2-2-11】の方が好走率は高かった。ちなみに前走3勝クラスで好走した4頭はすべて、過去に1勝クラス以上の札幌・函館芝1800~2000mで勝利した実績があった。

【結論】

過去にクイーンSで好走した馬が3頭出走予定

今年は過去にクイーンSで好走したことがあるコガネノソラ(2024年クイーンS1着)、ボンドガール(2024年クイーンS2着)、ココナッツブラウン(2025年クイーンS2着)が出走を予定している。この中ではコガネノソラが斤量56kgに対し、ボンドガールとココナッツブラウンが斤量55kg。コガネノソラは他よりも重いため一見不利に見えるが、過去データ上はむしろ好成績なので問題ない。

あとは前走ヴィクトリアマイル4着を含め、過去の実績(2025年秋華賞2着)が評価されて、レース当日上位人気の可能性が高そうなエリカエクスプレスが有力。また、松前特別→五稜郭Sと函館芝1800mを連勝中の上がり馬カテリーナもマークしておきたい。最終的には運よく内枠を引けた馬に、より注目してみたい。

 

競馬あれこれ 第289号

【東海S × 過去データ分析】好成績の前走からの継続騎乗馬で狙いが立つ2頭!

 

【データ分析】

今週から開催が替わって、新潟・中京・札幌開催が始まる。今週は日曜に新潟で関屋記念、中京で東海Sと2鞍の重賞が組まれている。今回は昨年から夏のダート重賞となった東海Sをピックアップ、2016年以降に中京ダート1400mで行われたプロキオンS(2016~19年、23年)ならびに昨年の東海Sの全6レースから今年馬券で狙える馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

1・2番人気馬が高複勝率、3着以内馬は6番人気以内

表1 【昨年の東海Sを含む中京ダート1400m重賞の人気別成績(2016年以降)】

表1は中京ダート1400m重賞6レースの人気別成績。1番人気馬は2016年ノボバカラの1勝ながら、連対率66.7%・複勝率83.3%と高い。2番人気馬は23年ドンフランキーら2勝をあげ、複勝率66.7%。以下、5番人気馬が18年マテラスカイら2勝、4番人気馬は昨年のヤマニンウルスが勝利。3着以内馬はすべて6番人気以内から出ている。

昨年の東海Sは4→3→1番人気の順で決着し、3連単の配当は1万9390円。過去6回の3連単における最高配当は2万5410円と堅い決着が続いている。

4歳馬が最多の4勝で好成績

表2 【昨年の東海Sを含む中京ダート1400m重賞の年齢別成績(2016年以降)】

表2は年齢別成績。4歳馬が【4.3.1.11】で19年アルクトスら最多の4勝をあげ、連対率36.8%・複勝率42.1%と高い。昨年の東海Sでは2・3着馬が該当している。

5歳馬は【1.2.2.20】で昨年のヤマニンウルスが勝利し、複勝率20.0%。6歳馬は【1.0.1.17】で複勝率10.5%、7歳以上は【0.1.2.23】で勝ち星がなく、同11.5%となっている。

キャリア15戦以内の馬が昨年は上位独占

表3 【昨年の東海Sを含む中京ダート1400m重賞のキャリア別成績(2016年以降)】

表3はキャリア別成績。15戦以内の馬が3勝をあげ、複勝率33.3%と高い。昨年の東海Sでは上位3着までを独占している。この中でも4歳馬は23年ドンフランキーら2勝をあげ、複勝率42.9%と一際高い。

16戦以上の馬は17年キングズガードら3勝をあげ、複勝率15.9%。3着以内馬11頭中6頭は前走で勝利をおさめていた。

継続騎乗で前走1着馬に注目

表4 【中京ダート1400m重賞の前走からの継続騎乗か乗り替わりかの比較(2016年以降)】

表4は前走から騎手が継続騎乗か乗り替わりかの比較。継続騎乗の馬が昨年のヤマニンウルスら5勝をあげ、連対率30.0%・複勝率36.7%と高い。継続騎乗の馬の前走着順別成績では、前走1着馬が23年ドンフランキーら3勝をあげ、連対率45.5%・複勝率63.6%と非常に高く、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。

前走から乗り替わりの馬は16年ノボバカラの1勝のみで、連対率5.0%・複勝率11.7%。前走から継続騎乗の馬、なかでも前走1着馬はしっかり注目しておきたい。

【結論】

ドンインザムード、マテンロウコマンドの2頭に注目!

表5 【今年の東海Sの出走予定馬】

※フルゲート16頭。除外予定馬なし。

表5は今年の東海Sの出走予定馬。1番人気に支持されそうなのはドンインザムードで、近2走はオアシスS、欅Sと東京のオープンを連勝している。前走の欅Sは道中3番手から楽に抜け出して2着に7馬身差をつける圧勝だった。好成績の4歳馬(表2)、キャリア12戦で4歳(表3)、前走1着で荻野極騎手が継続騎乗予定(表4)と好走条件が揃っている。人気でも軸として信頼できるだろう。

マテンロウコマンドは前走高知の黒船賞で1着。こちらも4歳馬(表2)、キャリア14戦で4歳(表3)、前走1着で松山弘平騎手が継続騎乗予定(表4)とデータ的に狙える一頭だ。中京ダート1400mも2戦2勝と相性が良く、積極的に狙ってみたい。

他に4歳馬で前走1着馬はドラゴンテイラー、ベルジュロネット、メイショウハチローといるものの、3頭ともに前走から乗り替わりの予定となっており、その点評価を下げたい。

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競馬あれこれ 第288号

【函館2歳S × 過去データ分析】優勝馬は前走「先行」から!

2026/7/16(木)

6月に2歳戦がスタートしたばかりだが、今週は早くもこの世代最初のJRA重賞・函館2歳Sが行われる。北の大地でのスピード比べを制するのはどの馬か。JRA-VAN Data Lab.TARGET frontier JVを利用して過去10年の傾向を分析したい。

上位人気2頭+中位人気以下1頭の組み合わせが大半

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 2-2-0-6/10 20.0% 40.0% 40.0%
2 2-2-2-4/10 20.0% 40.0% 60.0%
3 1-1-2-6/10 10.0% 20.0% 40.0%
4 2-1-2-5/10 20.0% 30.0% 50.0%
5 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0%
6 0-1-0-9/10 0.0% 10.0% 10.0%
7 0-1-0-9/10 0.0% 10.0% 10.0%
8 0-1-1-8/10 0.0% 10.0% 20.0%
9 1-0-0-9/10 10.0% 10.0% 10.0%
10 2-0-1-7/10 20.0% 20.0% 30.0%
11~ 0-1-2-39/42 0.0% 2.4% 7.1%

(表1 人気別成績)

過去10年の人気別では、1~4番人気がいずれも複勝率60.0%~40.0%で1位~3位タイ。上位人気がまずまず安定しているレースだ。ただ一方で、10番人気が2勝・複勝率30.0%を記録するなど、穴馬の好走も少なくない。各年の上位3頭の人気を見ると、過去10年のうち9回は「4番人気以内2頭+6番人気以下1頭」という組み合わせだった。残る1回、2023年は10→6→4番人気の波乱。人気サイドの馬ばかりで3連複・3連単を組み立てるのは避けたい。

前走で逃げた馬は勝ち切れない

前走脚質 前走新馬戦 前走未勝利戦
着別度数 勝率 複勝率 着別度数 勝率 複勝率
逃げ 0-3-6-31/40 0.0% 22.5% 1-0-0-7/8 12.5% 12.5%
先行 6-6-3-40/55 10.9% 27.3% 2-1-1-14/18 11.1% 22.2%
中団 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0-0-0-3/3 0.0% 0.0%
後方 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0-0-0-1/1 0.0% 0.0%

(表2 前走脚質・クラス別成績)

※脚質はTarget frontier JVによる分類

前走脚質・クラス別の成績(脚質はTarget frontier JVによる分類)を見ると、過半数の6勝は前走新馬戦で先行していた馬が挙げ、2勝は未勝利戦の先行。ほかに表にはないが、昨年の優勝馬・エイシンディードはホッカイドウ競馬・門別のアタックチャレンジ競走で先行しており、前走で逃げていた馬が優勝した例は未勝利戦組のビアンフェしかいない。同馬は新馬戦で道中4番手から2着に入っており、逃げる競馬しか経験していない馬が優勝した例は過去10年では一度もなく、2014年のアクティブミノルまでさかのぼる。1着候補は前走で控える競馬をしていた馬から選びたい。

前走は同距離1200mよりも別距離が高複勝率

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1000m 3-2-3-22/30 10.0% 16.7% 26.7%
1150m 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0%
1200m 6-6-6-84/102 5.9% 11.8% 17.6%
1400m 1-1-0-4/6 16.7% 33.3% 33.3%
1600m 0-0-1-0/1 0.0% 0.0% 100.0%
1800m 0-1-0-0/1 0.0% 100.0% 100.0%
 
距離延長 3-2-3-24/32 9.4% 15.6% 25.0%
同距離 6-6-6-84/102 5.9% 11.8% 17.6%
距離短縮 1-2-1-4/8 12.5% 37.5% 50.0%

(表3 前走距離別成績)

前走距離別では本競走と同じ1200m戦に出走していた馬が多いが、【6.6.6.84】で複勝率は17.6%とやや低め。距離延長馬が【3.2.3.24】複勝率25.0%、距離短縮馬が【1.2.1.4】同50.0%と、前走で別距離のレースに出走していた馬のほうが複勝率は高い。表2のデータと合わせ、前走1200m戦以外で先行していた馬は【4.2.1.11】複勝率38.9%になる。中でも前走1000m戦で先行していた馬は、9~10番人気馬が計3勝、8番人気馬が3着1回と穴馬ばかりが好走しており要注目だ。なお、前走同距離1200m組は好走馬18頭中17頭が前走でも函館で出走しており、他場からの転戦馬は苦戦している。

前走未勝利戦組は2走前も要チェック

馬名 函館2歳S 前走 2走前
人気 着順 コース 人気 着順 着順
2017 カシアス 1 1 函芝12 1 1 2
2018 カルリーノ 3 3 函芝12 2 1 4
2019 ビアンフェ 4 1 函芝12 1 1 2
2021 ナムラリコリス 3 1 函芝12 1 1 2
2023 ナナオ 6 2 函芝12 1 1 2

(表4 前走未勝利戦からの好走馬)

前走未勝利戦組の好走馬は表4の5頭で、すべて前走で函館芝1200m戦に出走していた。また5頭中4頭は前走1番人気で、残る1頭は2番人気。加えて5頭中4頭は2走前の新馬戦で2着に入っていた。前走で一変した馬よりも、2走前2着から前走で1番人気に推されたような馬が狙いだ。

前走新馬戦組なら圧勝してきた馬が好成績

間隔・前走タイム差 着別度数 勝率 連対率 複勝率
間隔 連闘 0-0-0-6/6 0.0% 0.0% 0.0%
中1週 1-2-2-13/18 5.6% 16.7% 27.8%
中2週 1-1-1-22/25 4.0% 8.0% 12.0%
中3週 3-2-3-19/27 11.1% 18.5% 29.6%
中4週 1-3-3-14/21 4.8% 19.0% 33.3%
中5週~ 0-1-0-2/3 0.0% 33.3% 33.3%
前走タイム差
(前走1着馬)
同タイム 1-0-2-18/21 4.8% 4.8% 14.3%
0.1秒差 0-2-0-14/16 0.0% 12.5% 12.5%
0.2秒差 2-2-1-15/20 10.0% 20.0% 25.0%
0.3秒差 1-1-0-9/11 9.1% 18.2% 18.2%
0.4秒差 1-1-1-5/8 12.5% 25.0% 37.5%
0.5秒差 0-1-2-3/6 0.0% 16.7% 50.0%
0.6~0.9秒差 0-1-2-7/10 0.0% 10.0% 30.0%
1.0秒差~ 1-1-0-1/3 33.3% 66.7% 66.7%

(表5 前走新馬戦組のレース間隔・前走タイム差別成績)

前走新馬戦組は好走馬が多くきっちりと「買い」「消し」の線引きをするのは難しいが、全体的な傾向としては前走で2着馬を0.4秒以上離して勝っていた馬の成績が良い。また、レース間隔別では連闘と中2週が不振。全体としてはゆったり目のローテーションの方が良い傾向にはあるものの、間隔が詰まっていても中1週は連対率16.7%・複勝率27.8%と上々の成績を残している点には注意したい。

【結論】

前走1000m戦を先行した勝ったダマスクに一発の期待!

今年の登録馬は前走を逃げ切った馬が多く、前走先行で勝ってきたのはイモージェン、ショウナンカノア、ダイシンドラゴン、ダマスクの4頭。このうち未勝利戦組のショウナンカノアとダイシンドラゴンは、2走前の新馬戦では3着以下だったため減点が必要だ(表4)。よって、1着候補はイモージェン(芝1200mから中3週)とダマスク(ダート1000mから中1週)の2頭。前走脚質が逃げ以外であれば良いと考えるなら、前走差しのダイメイビッグボス(芝1200mから中4週)をこれに加えてもいいだろう。

この3頭の比較では、イモージェンが2着と0.2秒差、ダマスクは0.4秒差、ダイメイビッグボスは0.3秒差だったことから(表5)、特にダマスクに注目したい。前走はダートの1000m戦だが、2023年10番人気1着のゼルトザーム(前走函館ダート1000m)、昨年9番人気1着のエイシンディード(前走門別ダート1000m)と近年はこのタイプが人気薄で勝っており、一発の可能性は十分にある。

前走の新馬戦を逃げ切った馬ではシグレが中2週、フレイコンは出走すれば連闘、ロンドンガーズは阪神からの転戦と、人気になりそうなところがそれぞれ不安材料を抱えている点には注意。フェリチタノリヤンモーニンセタキトあたりのほうが2~3着候補としては良さそうだ。

 

競馬あれこれ 第287号

【七夕賞×過去データ分析】斤量の増減に応じたデータで有力馬が浮かび上がる

2026/7/9(木)

夏の福島といえば七夕賞。古くから荒れるハンデG3としておなじみの一戦だが、近2年は2番人気→1番人気で決着し、物足りなさを感じた穴党ファンもいるかもしれない。果たして今年はどんな結末が待っているのか、前走からの斤量増減に関する数字を中心に、過去10年のデータを見ていこう。データ分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

斤量今回増の好走率が高い

斤量 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
今回増 4- 5- 1-20/30 13.3% 30.0% 33.3% 75 70
増減なし 2- 3- 3-47/55 3.6% 9.1% 14.5% 21 69
今回減 4- 2- 6-53/65 6.2% 9.2% 18.5% 195 123

(表1 前走からの斤量変化と成績の関係)

ハンデ戦では、背負う斤量が増えているのか、減っているのか、前走との比較が気になる人は多いはずだ。七夕賞ではどのような傾向が出ているかといえば、斤量が増えた馬は好走率が高く、前走より斤量が減った馬は回収値が高い。これはハンデ戦としてはオーソドックスな傾向と言える。そして、斤量の増減がない馬は、好走率、回収値ともに強調すべき点がない。

斤量今回増は前走「着順」と前走上がり順を確認

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走着順 前走1~3着 2- 5- 1- 8/16 12.5% 43.8% 50.0% 53 97
前走4着~ 2- 0- 0-12/14 14.3% 14.3% 14.3% 100 38
 
前走上がり順 1~3位 2- 4- 1- 4/11 18.2% 54.5% 63.6% 78 120
4位~ 2- 1- 0-15/18 11.1% 16.7% 16.7% 78 43

(表2 斤量今回増に関するデータ)

続いて、斤量「今回増」「増減なし」「今回減」に関するデータをそれぞれ見ていこう。

「今回増」の場合、前走着順と前走上がり順を参考にしたい。「斤量今回増かつ前走1~3着」なら複勝率50.0%。あるいは「斤量今回増かつ前走上がり1~3位」なら複勝率63.6%と高確率で好走を果たす。該当する馬が出走してくれば、有力な軸馬候補となりそうだ。

斤量増減なしは前走「人気」と前走上がり順を確認

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走人気 前走1~2番人気 2- 2- 0- 4/ 8 25.0% 50.0% 50.0% 146 168
前走3番人気~ 0- 1- 3-43/47 0.0% 2.1% 8.5% 0 52
 
前走上がり順 1~3位 2- 2- 2- 9/15 13.3% 26.7% 40.0% 78 187
4位~ 0- 1- 1-38/40 0.0% 2.5% 5.0% 0 25

(表3 斤量増減なしに関するデータ)

「斤量増減なし」は苦戦傾向ではあるものの、前走人気か前走上がり順で条件を満たした馬は一気に侮れない存在となってくる。「斤量増減なしかつ前走1~2番人気」なら複勝率50.0%。あるいは「斤量増減なしかつ前走上がり1~3位」なら複勝率40.0%。どちらかに該当すれば軽視しないほうがいいだろう。

斤量今回減は前走の距離と4角通過を確認

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走距離 今回延長 2- 1- 2-24/29 6.9% 10.3% 17.2% 367 187
同距離 0- 0- 2-20/22 0.0% 0.0% 9.1% 0 40
今回短縮 2- 1- 2- 9/14 14.3% 21.4% 35.7% 145 122
 
前走4角通過順 1番手 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
2~7番手 4- 2- 6-26/38 10.5% 15.8% 31.6% 334 211
8~18番手 0- 0- 0-24/24 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表4 斤量今回減に関するデータ)

「斤量今回減」は回収値が高く、激走に注意したいパターンだ。確認すべきファクターは前走距離と前走4角通過順のふたつ。まず前走距離については、同距離では【0.0.2.20】と変わり身を期待しづらいため、今回延長か今回短縮のどちらかを狙っていきたい。もうひとつのファクターである前走4角通過順の傾向はさらに明快で、前走4角2~7番手だった馬に「斤量今回減」の全好走が集中する。

すでに七夕賞に出走した馬は苦戦気味

過去に七夕賞に 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
出走あり 1- 1- 0-26/28 3.6% 7.1% 7.1% 26 17
出走なし 9- 9-10-94/122 7.4% 14.8% 23.0% 126 110

(表5 七夕賞出走歴の有無)

七夕賞には、いわゆる福島巧者が少なからず出走してくる。ところが、このレースに出走歴のある馬は【1.1.0.26】と意外なほど振るわない。つまり、七夕賞は同じ馬が何度も好走するレースではないということだ。となると、はじめて七夕賞に出走する馬を狙うのが得策ということになる。

【結論】

「今回増」の馬がいない今年は波乱の決着か?

七夕賞登録馬22頭の斤量の増減をチェックすると、「増減なし」と「今回減」が各11頭で、「今回増」にあたる馬がいない。高い好走率を誇る「今回増」が見当たらないとなると、今年の七夕賞には波乱の雰囲気も漂ってくる。

まず「増減なし」の11頭のうち、このパターンの好条件である「前走1~2番人気」もしくは「前走上がり1~3位」に該当するのはカネフラしかいない。出走は抽選次第となるが、父が15年の七夕賞を勝ったグランデッツァという血統も興味深いところだ。

続いて「今回減」の11頭だが、このパターンの好条件である「今回が距離短縮か延長」もしくは「前走4角2~7番手」に全馬が該当することになった。さすがに全馬推奨というわけにもいかないだろうから、両方の条件を満たすコントラポスト、ショウナンマグマ、センツブラッドを挙げておく。

ただし、ショウナンマグマは七夕賞に2回出走したことがある。したがって、今年が七夕賞初出走のカネフラコントラポストセンツブラッドの3頭を、今回のデータ分析における有力馬としたい。

競馬あれこれ 第286号

【北九州記念×過去データ分析】やはり今年も前走1着馬が最有力

2026/7/2(木)

今週は小倉競馬場でサマースプリントシリーズの2戦目・北九州記念が行われる。以前は8月下旬に行われ、24年から施行時期が繰り上がったが、レースの傾向はあまり変わっていない印象を受ける。昨年の当コラムでも述べたように、前走1着馬の成績がとても良い。いつものようにJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用し、過去10年のデータを分析する。

前走1着の複勝率は40.5%

前確定着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走1着 5-  7-  3- 22/ 37 13.5% 32.4% 40.5% 109 106
前走2着 0-  1-  2- 15/ 18 0.0% 5.6% 16.7% 0 41
前走3着 2-  1-  1-  9/ 13 15.4% 23.1% 30.8% 281 131
前走4着 0-  0-  0-  9/  9 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走5着 1-  0-  1- 10/ 12 8.3% 8.3% 16.7% 73 42
前走6~9着 1-  1-  2- 31/ 35 2.9% 5.7% 11.4% 88 103
前走10着~ 1-  0-  1- 46/ 48 2.1% 2.1% 4.2% 342 77

(表1 北九州記念の前走着順別成績、過去10年)

北九州記念の前走着順別成績を調べたところ、前走1着【5.7.3.22】が勝率13.5%、連対率32.4%、複勝率40.5%と非常に優秀だった。なおかつ単勝・複勝の回収値が100を超えている。前走2着【0.1.2.15】の成績は案外だが、前走3着【2.1.1.9】は勝率15.4%と高く、連対率や複勝率も良い。単勝回収値281、複勝回収値131と馬券的な妙味もある。

前走4着【0.0.0.9】の好走はないが、前走5着以下は勝ち馬3頭を含め好走馬が8頭出ている。中でも前走6~9着馬の狙い方は比較的わかりやすい。好走した4頭中3頭は、前走芝1200m以下の重賞で上がり3ハロン3位以内の脚を使っていた。

4歳がややリード

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
3歳 2-  1-  3- 17/ 23 8.7% 13.0% 26.1% 70 77
4歳 3-  1-  3- 19/ 26 11.5% 15.4% 26.9% 94 148
5歳 1-  6-  1- 43/ 51 2.0% 13.7% 15.7% 322 75
6歳 3-  1-  3- 38/ 45 6.7% 8.9% 15.6% 120 91
7歳以上 1-  1-  0- 26/ 28 3.6% 7.1% 7.1% 77 21

(表2 北九州記念の年齢別成績、過去10年)

年齢別成績を調べたところ、4歳【3.1.3.19】が勝率・連対率・複勝率すべてにおいて成績が良かった。ただ、数字のリードはわずか。連対率は3歳や5歳とは3%未満の差、複勝率は3歳と0.8%しか差がない。6歳も複勝率は15.6%あり、7歳以上のベテランにも十分チャンスがある。

牝馬の回収値が高い

着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
牡・セン 5- 5- 3-86/99 5.1% 10.1% 13.1% 64 62
5- 5- 7-57/74 6.8% 13.5% 23.0% 293 108

(表3 北九州記念の性別成績、過去10年)

続いて性別成績を調べたところ、1着馬と2着馬の数は牡馬・セン馬が5頭、牝馬が5頭と全くの互角だったが、3着馬の数は牝馬が7頭と牡馬・セン馬の3頭を上回った。勝率・連対率・複勝率も牝馬が優勢。また、牝馬は単勝回収値293、複勝回収値108と、牡馬・セン馬よりも大分高い印象だ。

逃げ・先行が強い

脚質上り 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
平地・逃げ 2-  1-  1-  6/ 10 20.0% 30.0% 40.0% 204 114
平地・先行 2-  5-  2- 31/ 40 5.0% 17.5% 22.5% 36 112
平地・中団 5-  3-  3- 59/ 70 7.1% 11.4% 15.7% 320 96
平地・後方 1-  1-  3- 47/ 52 1.9% 3.8% 9.6% 41 31
平地・マクリ 0-  0-  1-  0/  1 0.0% 0.0% 100.0% 0 180

(表4 北九州記念の脚質別成績、過去10年)

最後に脚質別成績を調べたところ、逃げ【2.1.1.6】が勝率20.0%、連対率30.0%、複勝率40.0%と優秀だった。23年はジャスパークローネ(5番人気)が逃げ切り、施行時期が変更となった24年もピューロマジック(3番人気)が逃げ切り勝ちを果たした。先行【2.5.2.31】と中団【5.3.3.59】の比較をすると、勝率は後者、連対率と複勝率は前者が良い。よって、総合的には逃げ・先行が強い一戦と言える。

【結論】

スピード能力に長けた2頭の4歳馬に注目

今年の北九州記念は登録馬が13頭と少ないなか、前走1着の馬が6頭もいるので、昨年に続いて上位を独占する可能性もありそうだ。「4歳」「牝馬」「逃げ・先行」という3つの条件に当てはまるのがサウンドモリアーナ。2走前に3勝クラス・船橋Sで逃げ切り勝ちを果たし、前走モルガナイトSは4コーナー2番手通過から抜け出して勝利。他の逃げ・先行馬が二けた着順に敗れるなか勝ち切った、という内容も評価したい。

4歳牡馬のフリッカージャブは5勝のうち2勝が小倉芝1200m、しかも逃げ切りだった。近2走は控える競馬をしているが、相当スピード能力がある馬であることがわかる。2走前のオーシャンSは6着に敗れたが、3着ルガルとわずか0.1秒差と強敵相手に善戦。前走鞍馬Sは1分06秒4のコースレコードで快勝。重賞初制覇のチャンスを迎えた。

デアヴェローチェは3歳牝馬で、葵Sを含めて2連勝中。前走葵Sの勝ち馬は24年のピューロマジック(1着)、25年のアブキールベイ(3着)と2年連続で好走している。末脚が生きる展開になれば、他の馬をまとめて負かしてもおかしくない。

 

競馬あれこれ 第285号

【ラジオNIKKEI賞 × 過去データ分析】前走から斤量減で狙える一番手はこの馬!

 

【データ分析】

今週から夏の福島競馬、小倉競馬が開幕。函館競馬を加えた3場開催となる。福島開幕週の日曜メインはラジオNIKKEI賞、3歳重賞のなかで唯一ハンデ戦として行われる一戦だ。今回は2016年以降過去10年のデータから今年のラジオNIKKEI賞で馬券的に狙える馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

4番人気以内が8勝も、2・3着激走が目立つ5~9番人気馬

表1 【ラジオNIKKEI賞の人気別成績(過去10年)】

表1はラジオNIKKEI賞の人気別成績。1番人気馬は2016年ゼーヴィントの1勝のみで、複勝率も30.0%と低い。以下、3番人気馬が最多の3勝、2・4番人気馬が各2勝。これら4番人気以内が大半の8勝をあげており、連対率30.0%・複勝率35.0%。1~4番人気馬の前走クラス別成績では、前走同クラスのオープン出走馬と前走条件戦で今走昇級戦組はほぼ差がなかった。

5~9番人気馬はそれぞれ複勝率20.0~40.0%、総計すると複勝率30.0%で1~4番人気馬とそれほど変わらない。勝ち星こそ差をつけられているが、2・3着への激走が目立っている。これら5~9番人気馬の前走クラス別成績では、今走昇級戦の馬が前走オープンクラス出走馬を複勝率で大きく上回っている。

なお、10番人気以下は2着1回(11番人気)のみで、不振傾向にある。

3着以内馬はハンデ53~56kgに集中

表2 【ラジオNIKKEI賞のハンデ別成績(過去10年)】

表2はハンデ別成績。勝ち馬を含む3着以内馬は53~56kgの間に集中している。なかでも56kgの馬は一昨年のオフトレイルら2勝をあげ、連対率20.0%・複勝率30.0%はトップだ。54kg・55kgの馬は3勝ずつをあげており、複勝率20%台。53kgの馬は複勝率27.8%と56kgに次いで高く、複勝回収率でも130%と優秀だ。53kgの3着以内馬10頭中9頭は6番人気以下と伏兵の激走が目立っている。

なお、52kgの馬は3着1回のみ、51kg以下および57kg以上の馬からは3着以内馬が出ていない。

前走から斤量1~1.5キロ減の馬が最多の4勝

表3 【ラジオNIKKEI賞の前走からの斤量増減別成績(過去10年)】

表3は前走からの斤量増減別成績。出走数が抜けて多い斤量減の馬は減量幅を区切って表記している。

斤量増減なしの馬は18年メイショウテッコンが勝利し、複勝率19.0%。斤量増の馬は4頭すべて4着以下に敗れている。

斤量減の馬は大半の9勝をあげており、複勝率22.6%と斤量増減なしの馬を上回っている。斤量減の幅では前走から1~1.5キロ減の馬が23年エルトンバローズら最多の4勝をあげ、連対率25.0%・複勝率37.5%と優秀だ。単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。前走2~2.5キロ減の馬は21年ヴァイスメテオールら3勝をあげ、複勝率19.0%。前走3キロ以上減の馬は昨年のエキサイトバイオら2勝をあげ、複勝率18.4%。

斤量減の3分割は出走数こそ異なるが、3着以内馬は8~9頭でほぼ並んでいる。その中では出走数が少なく、複勝率が高い斤量1~1.5キロ減の馬は今年も狙い目といえる。

前走2000m組が好成績

表4 【ラジオNIKKEI賞の前走距離別成績(過去10年)】

表4は前走距離別成績。前走2000m組が昨年のエキサイトバイオら4勝をあげ、連対率20.9%・複勝率32.6%はトップ。昨年は1・3着が該当しており、20年以降の近6年で3着以内に11頭入っている。前走1800m組は20年バビットら4勝をあげているが、複勝率は15.9%と前走2000m組に差をつけられている。前走2400m組は勝ち星こそないものの、複勝率30.0%は前走2000m組に次いで高い。他では前走1600m組が23年エルトンバローズ、前走2200m組は19年ブレイキングドーンがそれぞれ勝利している。

【結論】

前走から斤量1キロ減、ハンデ56キロのサノノグレーターが軸!

表5 【今年のラジオNIKKEI賞の出走予定馬】

※サウンドムーブは回避予定。収得賞金400万組は抽選対象。

表5は今年のラジオNIKKEI賞の主な出走予定馬。サノノグレーターはハンデ56kg(表2)、前走から斤量1キロ減(表3)、前走2000mの皐月賞(表4)といずれも好走データが当てはまる。今回は皐月賞以来となるが、休み明けを苦にしないタイプで軸として信頼したい。

他ではジーネキング、ディールメーカーが前走から1キロ減のハンデ56キロだが、どちらも前走1600mがどうか。スカイスプレンダーは複勝率30.0%の前走2400m(表4)から伏兵で面白い一頭だ。穴なら抽選対象ながらハンデ53kg、前走京都新聞杯8着で上位食い込みがあっていいニホンピロロジャーを挙げておきたい。

 

競馬あれこれ 第284号

【府中牝馬S × 過去データ分析】前走3勝クラス組に妙味あり!

2026/6/18(木)

今年で74回目を迎える府中牝馬S。この74回という回次は一昨年までエリザベス女王杯のステップレースとして行われていた「アイルランドT府中牝馬S」から引き継がれたものだが、昨年からの「6月開催」「牝馬限定G3」「ハンデ戦」という条件から事実上は、一昨年をもって休止されたマーメイドSの後継レースと言っていいだろう。そこで今回は2016年~24年のマーメイドSに、昨年の府中牝馬Sを加えた10回を対象にデータを分析し、今年の府中牝馬Sの行方を占ってみたい。データの分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

好走確率トップは10番人気。中位人気勢に妙味あり

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 1-1-1-7/10 10.0% 20.0% 30.0%
2 0-2-1-7/10 0.0% 20.0% 30.0%
3 1-2-1-6/10 10.0% 30.0% 40.0%
4 1-1-1-7/10 10.0% 20.0% 30.0%
5 1-1-2-6/10 10.0% 20.0% 40.0%
6 1-0-3-6/10 10.0% 10.0% 40.0%
7 2-1-0-7/10 20.0% 30.0% 30.0%
8 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0%
9 0-1-0-9/10 0.0% 10.0% 10.0%
10 3-1-1-5/10 30.0% 40.0% 50.0%
11~ 0-0-0-48/48 0.0% 0.0% 0.0%

(表1 人気別成績)

人気別の成績では、最多の3勝を挙げる10番人気が【3.1.1.5】で勝率・連対率・複勝率すべてトップ。1、2番人気はどちらも複勝率30.0%止まりで計1勝。3番人気【1.2.1.6】も1、2番人気の不振を補えるほどではなく、上位人気の信頼性はあまり高くない。前述の10番人気のほか、複勝率40.0%の5、6番人気など、中位人気勢に妙味がある。ただ、11番人気以下は【0.0.0.48】。単勝オッズでは27倍以上になると【0.0.0.43】と、極端な穴馬の好走は期待できない。なお、昨年の府中牝馬Sは5→3→2番人気の順で3連単は4万馬券となっている。

4歳が勝率・複勝率トップも、上位人気馬は苦戦

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 1~3番人気 4番人気以下
4歳 5-3-4-42/54 9.3% 14.8% 22.2% 0-0-1-11 5-3-3-31
5歳 4-5-5-58/72 5.6% 12.5% 19.4% 2-3-2-9 2-2-3-49
6歳 1-2-1-16/20 5.0% 15.0% 20.0% 0-2-0-0 1-0-1-16
7歳 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-0 0-0-0-2

(表2 年齢別成績)

年齢別では4歳が半数の5勝を挙げ、勝率9.3%・複勝率22.2%はトップ。しかし表の右に記したように1~3番人気に支持されると【0.0.1.11】と苦戦しており、4番人気以下が4歳の好走馬12頭中11頭を占めている。1~3番人気にかぎると5歳は複勝率43.8%、そして6歳は連対率100%と、人気馬を買うなら5~6歳を優先したい。なお、昨年は4歳→6歳→4歳の1~3着だった。

前走G1組は苦戦、オープン特別組・G2組の上位人気馬が安定

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 1~5番人気 同複勝率
2勝クラス 1-1-2-17/21 4.8% 9.5% 19.0% 1-0-0-4 20.0%
3勝クラス 5-4-2-39/50 10.0% 18.0% 22.0% 0-3-2-11 31.3%
OPEN 3-1-1-12/17 17.6% 23.5% 29.4% 2-1-1-1 80.0%
G3 1-2-3-34/40 2.5% 7.5% 15.0% 1-1-1-12 20.0%
G2 0-2-2-7/11 0.0% 18.2% 36.4% 0-2-2-3 57.1%
G1 0-0-0-9/9 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-2 0.0%

(表3 前走クラス別成績)

表3は前走クラス別成績で、出走取消も前走扱いとしている。複勝率が高いのはオープン特別組とG2組で、特にオープン特別組は今回5番人気以内なら【2.1.1.1】複勝率80.0%と安定感は抜群。G2組も同57.1%と上々だ。勝利が多いのは前走3勝クラス組で半数の5勝をマーク。5頭いずれも6~10番人気と穴っぽい馬が勝っているのが特徴だ。一方、G1組は【0.0.0.9】と苦戦を強いられている。

各クラスについてもう少し詳しくみると、G2組の好走馬4頭は前走5~8着で今回3~5番人気。2番人気以内に支持された馬は【0.0.0.2】に終わっている。G3組は5歳、前走福島牝馬S、前走ひと桁着順の馬がいずれも好走馬6頭中5頭。3勝クラス組とオープン特別組は表4、表5で解説する。2勝クラス組は本年の登録馬には不在だ。

オープン特別組ならG1で4着以内の実績馬か前走1着

馬名 府中牝馬S(※) 前走 主なG1実績
人気 着順 レース 人気 着順
2017 マキシマムドパリ 3 1 大阪城S 2 13 秋華賞3着
2020 センテリュオ 2 2 大阪城S 3 5 エリザベス女王杯4着
2022 ウインマイティー 10 1 メトロポリタンS 4 4 オークス3着
ソフトフルート 1 3 都大路S 1 4 秋華賞3着
2025 セキトバイースト 5 1 都大路S 8 1 (桜花賞7着)

(表4 前走オープン特別からの3着以内好走馬)

※昨年の府中牝馬S+2016~24年のマーメイドS

前走オープン特別組の好走馬は表4の5頭で、うち4頭はG1で4着以内に食い込んだ実績を持っていた。昨年の勝ち馬・セキトバイーストだけは桜花賞7着が最高だったが、同馬は前走の都大路Sを勝っていたほか、G2では2着に好走した実績があった(チューリップ賞)。

穴馬の好走が多い前走3勝クラス組

馬名 府中牝馬S(※) 前走
人気 着順 レース 人気 着順
2016 リラヴァティ 6 1 パールS 3 1
ヒルノマテーラ 7 2 パールS 4 4
2018 アンドリエッテ 10 1 パールS 5 3
2019 サラス 7 1 パールS 11 3
スカーレットカラー 5 3 パールS 7 1
2020 サマーセント 7 1 下鴨S 6 3
2021 シャムロックヒル 10 1 寿S 6 14
クラヴェル 5 2 シドニーT 4 4
2024 エーデルブルーメ 1 2 ダイワSC 1 1
2025 カナテープ 3 2 初音S 3 1
ラヴァンダ 2 3 シドニーT 1 2

(表5 前走3勝クラスからの3着以内好走馬)

※昨年の府中牝馬S+2016~24年のマーメイドS

最後に表5は前走3勝クラス組の好走馬11頭で、昨年は2~3着を占めた。このうち10頭は前走4着以内だが、勝っていた馬は4頭にとどまり、4着までに入っていればチャンスは十分にある。また、先にも触れたように中位人気勢の好走が多く、前走4着以内かつ今回5~10番人気だった馬は【4.2.1.6】で勝率30.8%・複勝率53.8%。単複の回収率はそれぞれ436%、225%と妙味がかなり高く要注目だ。

【結論】

難解な一戦だが、前走3勝クラス組のエストゥペンダに妙味あり!

表3で高複勝率だった前走オープン特別組やG2組で今回5番人気以内になりそうな馬をまず狙いたいところ。これに該当するヴァルキリーバースは前走1着+G2連対実績で一見すると良さそうだが、同馬は4歳で3番人気以内に推されそうな点がどうか(表2)。G2組のルージュソリテールも同様の理由で、当日の人気がカギを握る。逆に上位人気での信頼性が高い5歳馬・ニシノティアモは、前走がG1・ヴィクトリアMだったことが減点材料になる(表3)。

ならば、最多の5勝を挙げている前走3勝クラス組から、前走1着の4歳馬・エストゥペンダを狙いたい。表5本文で触れた5~10番人気あたりが予想され、仮にもう少し人気になったとしても4歳馬は4番人気以下なら問題はない。また同じ3勝クラス組から、本稿執筆時点では除外対象だが、出走できればユキワリザクラもおもしろい存在になる。

その他では、前走G3組で5歳、前走福島牝馬S、前走ひと桁着順の3項目をすべてクリアするコガネノソラセキトバイースト。前走オープン特別組ではG1・朝日杯FS3着の実績を持つタガノエルピーダにもチャンスはありそうだ。なお、前述のヴァルキリーバースルージュソリテールも4~5番人気止まりであれば候補に入ってくるため、当日の人気は忘れずにチェックしたい。

 

競馬あれこれ 第283号

【宝塚記念×過去データ分析】前走着順×前走クラス×年齢で有力馬をあぶりだす

2026/6/11(木)

史上初となる「春の古馬三冠」制覇に注目が集まる今年の宝塚記念だが、例年にも増して豪華なメンバーが集結した。梅雨を吹き飛ばす熱戦必至の一戦を、過去10年のデータから分析する。データ分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

クロワデュノールは父を超えられるか

馬名 年齢 着順
大阪杯 天皇賞・春 宝塚記念
17年 キタサンブラック 5 1 1 9
18年 スマートレイアー 8 9 7 10
25年 ジャスティンパレス 6 6 6 3
26年 クロワデュノール 4 1 1

(表1 同一年に春の古馬三冠を走破した馬の一覧)

大阪杯がG1に昇格した17年以降、春の古馬三冠にフル参戦した馬は3頭しかいない。惜しかったのは17年のキタサンブラックで、G1昇格初年度の大阪杯を勝ち、天皇賞・春も制したものの、宝塚記念では9着に崩れた。そのキタサンブラックを父に持つのがクロワデュノール。G1を3連戦するタフなローテーションだけに、父より1歳若い4歳で挑むことは利点と思われる。

前走1着で勝った2頭はいずれも4歳馬

前走1着 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
全体 2- 3- 4-16/25 8.0% 20.0% 36.0% 22 86
 
前走クラス 3勝 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G3 0- 2- 0- 4/ 6 0.0% 33.3% 33.3% 0 151
G2 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G1 1- 1- 4- 5/11 9.1% 18.2% 54.5% 38 104
海外 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0% 32 27
 
年齢 4歳 2- 0- 4- 3/ 9 22.2% 22.2% 66.7% 61 122
5歳 0- 3- 0- 9/12 0.0% 25.0% 25.0% 0 89
6歳~ 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表2 前走1着馬に関するデータ)

表2~5では前走着順、前走クラス、年齢のデータを利用する。なお、今年は外国馬や地方馬の参戦がないこともあり、中央馬に限って集計した。

「前走1着」は【2.3.4.16】、勝率8.0%、複勝率36.0%という成績で、好走率としては悪くないが、2~3着までというケースも少なくない。「前走1着」の2勝はいずれも4歳馬が挙げており、この“前走1着の4歳馬”は複勝率66.7%と安定して走ってくる。一方、5歳は2着3回が最高と勝ち切れず、6歳以上の好走例は過去10年なかった。

前走2着の5歳は前走1着より好成績

前走2着 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
全体 4- 2- 1-12/19 21.1% 31.6% 36.8% 202 101
 
前走クラス G3 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G2 1- 0- 1- 1/ 3 33.3% 33.3% 66.7% 836 380
G1 2- 1- 0- 8/11 18.2% 27.3% 27.3% 105 50
海外 1- 1- 0- 1/ 3 33.3% 66.7% 66.7% 60 73
 
年齢 4歳 1- 1- 0- 1/ 3 33.3% 66.7% 66.7% 136 96
5歳 3- 1- 1- 7/12 25.0% 33.3% 41.7% 286 135
6歳~ 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表3 前走2着馬に関するデータ)

「前走2着」は【4.2.1.12】、勝率21.1%、複勝率36.8%という成績で、単複の回収値を含めて「前走1着」を上回る数値を記録している。「前走2着」の4歳馬の複勝率66.7%は「前走1着」の4歳馬と同じで期待十分。また、「前走2着」の5歳馬も3勝、複勝率41.7%の好成績で、これは「前走1着」の5歳馬を凌駕する。しかしながら、このケースでも6歳以上の好走例はない。

苦戦気味ながらチャンスはある

前走3~5着 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
全体 3- 1- 1-39/44 6.8% 9.1% 11.4% 67 32
 
前走クラス G3 0- 0- 0- 8/ 8 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G2 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G1 1- 1- 0-16/18 5.6% 11.1% 11.1% 72 35
海外 2- 0- 1- 9/12 16.7% 16.7% 25.0% 140 67
 
年齢 4歳 1- 0- 0- 9/10 10.0% 10.0% 10.0% 114 37
5歳 2- 0- 1-13/16 12.5% 12.5% 18.8% 115 51
6歳~ 0- 1- 0-17/18 0.0% 5.6% 5.6% 0 13

(表4 前走3~5着馬に関するデータ)

「前走3~5着」は過去10年で3勝を占めるが、複勝率11.4%にとどまり、3着以内に入る確率としては「前走1着」や「前走2着」と比べてだいぶ下がる。そんな「前走3~5着」のポイントは、好走例が前走G1(海外を含む)に限られること。また、6歳以上は2着に入った例が1回あるものの、複勝率5.6%にとどまり、やはり苦戦傾向は否めない。

前走6~9着からの巻き返しは多くがG1馬

着順 馬名 主な実績
17年 1 サトノクラウン 16年香港ヴァーズ
2 ゴールドアクター 15年有馬記念
3 ミッキークイーン 15年オークス、秋華賞
20年 2 キセキ 17年菊花賞
3 モズベッロ 20年日経新春杯
22年 3 デアリングタクト 20年牝馬三冠
24年 2 ソールオリエンス 23年皐月賞
25年 3 ジャスティンパレス 23年天皇賞・春

(表5 前走6~9着の宝塚記念1~3着馬)

「前走6~9着」は【1.3.4.34】、勝率2.4%、複勝率19.0%という成績で、2~3着には結構来る。該当する好走馬8頭をまとめたのが表5のとおり、該当する好走馬8頭中7頭はG1馬(海外を含む)であり、「前走6~9着」からの巻き返しを期待するなら格を重視したい。なお、「前走10着以下」は【0.0.0.19】と好走例がなかった。

【結論】

実績上位馬がきっちり好走条件を満たしてきた

以上の分析に基づいた好走データ合致馬を紹介していこう。まず、複勝率66.7%の「前走1~2着の4歳馬」に該当するのはクロワデュノール(前走天皇賞・春1着)、ミュージアムマイル(前走有馬記念1着)、マイユニバース(前走日経賞1着)、ミクニインスパイア(前走日経賞2着)。昨年のクラシックホース2頭と、上昇中の2頭という内訳だ。

「前走2着の5歳馬」も有力で、該当するのはメイショウタバル(前走大阪杯2着)。昨年に続く連覇はなるか。そのほか、「前走3~5着」では前走G1出走のダノンデサイルレガレイラをピックアップ。「前走6~9着」からの巻き返しに期待するならG1馬だが、これに該当する存在は見当たらない。

 

競馬あれこれ 第282号

【安田記念×過去データ分析】古馬G1勝ち馬がいない混戦を制するのは?

2026/6/4(木)

今週は東京競馬場で安田記念が行われる。今年の登録馬を見渡すと、昨年安田記念とマイルチャンピオンシップを制した国内マイル路線の絶対王者であるジャンタルマンタルが不在。さらに前走マイラーズCを制して上位人気が予想されたアドマイヤズーム(24年朝日杯フューチュリティS1着)が出走回避を表明した。シャンパンカラー(23年NHKマイルC1着)、ステレンボッシュ(24年桜花賞1着)、パンジャタワー(25年NHKマイルC1着)とマイルG1勝ち馬が3頭いるものの、古馬G1の勝ち馬は一頭もいない。その意味ではやや混戦模様だろうか。いつものようにJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用し、過去10年のデータを分析する。

7歳以上は好走率が低い

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
3歳 0-  0-  1-  3/  4 0.0% 0.0% 25.0% 0 60
4歳 5-  3-  2- 33/ 43 11.6% 18.6% 23.3% 138 53
5歳 2-  5-  3- 39/ 49 4.1% 14.3% 20.4% 112 53
6歳 3-  1-  2- 31/ 37 8.1% 10.8% 16.2% 142 56
7歳以上 0-  1-  2- 26/ 29 0.0% 3.4% 10.3% 0 35

(表1 安田記念の年齢別成績、過去10年)

過去10年の年齢別成績を調べたところ、勝率と連対率は4歳、複勝率は3歳が最も高かった。3歳は勝率・連対率0.0%だが、出走頭数が4頭とかなり少ない。21年にシュネルマイスターが4番人気で3着となったほか、22年はセリフォスが5番人気4着と善戦しており、数字の見た目よりも通用している印象だ。一方、7歳以上は勝率0.0%、連対率3.4%、複勝率10.3%と全体的に好走率が低い。25年は1番人気ソウルラッシュが3着に終わった。古馬は4~6歳から選ぶのが無難だ。

前走海外組かJRA・G1組が中心

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
OPEN非L 1-  0-  0-  2/  3 33.3% 33.3% 33.3% 523 136
OPEN(L) 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G3 1-  0-  0- 14/ 15 6.7% 6.7% 6.7% 246 34
G2 2-  1-  5- 60/ 68 2.9% 4.4% 11.8% 46 34
G1 4-  5-  3- 38/ 50 8.0% 18.0% 24.0% 150 66
地方 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
海外 2-  4-  2- 16/ 24 8.3% 25.0% 33.3% 32 70

(表2 安田記念の前走クラス別成績、過去10年)

続いて前走クラス別成績を調べたところ、海外【2.4.2.16】が勝率8.3%、連対率25.0%、複勝率33.3%だった。昨年は1着ジャンタルマンタル、2着ガイアフォース、3着ソウルラッシュと前走海外組が上位を独占した。次に良い成績なのが、前走JRA・G1【4.5.3.38】で勝率8.0%、連対率18.0%、複勝率24.0%。単勝回収値150と配当妙味もある。

一方、前走JRA・G2【2.1.5.60】はJRA・G1組に比べると、好走率が大きく下がる。そんな中でも好走を果たした8頭中、16年3着フィエロ、17年3着レッドファルクス、17年2着ロゴタイプ、20年3着インディチャンプ、23年3着シュネルマイスター、24年3着ソウルラッシュの6頭は過去に芝1200~1600mのJRA・G1で連対実績があった。残る2頭のうち、17年1着サトノアラジンは16年京王杯スプリングC、19年1着インディチャンプは同年の東京新聞杯を勝っていた。

前走JRA・G3【1.0.0.14】は前走連対馬でも【1.0.0.10】という成績なので苦戦必至。16年に勝利を果たしたロゴタイプは13年皐月賞を勝っていた。前走オープン特別組では18年モズアスコットが9番人気で優勝。同馬は2走前にマイラーズC2着、前走安土城Sで上がり3ハロン32秒9の決め手を発揮して2着と好走しているが、この安田記念がG1初挑戦・重賞初制覇。例外といえるタイプだ。

前走JRA・G1組も東京芝実績が欲しい

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
ヴィクトG1 2- 5- 0- 8/15 13.3% 46.7% 46.7% 104 102
高松宮記G1 1- 0- 1- 9/11 9.1% 9.1% 18.2% 109 63
天皇賞秋G1 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 4760 710
NHKマG1 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0 60
大阪杯G1 0- 0- 1-16/17 0.0% 0.0% 5.9% 0 9
フェブラG1 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表3 前走JRA・G1組の前走レース別成績、過去10年)

前走JRA・G1組の前走内訳を調べたところ、ヴィクトリアマイル組【2.5.0.8】が非常に優秀だった。その他の好走馬は18年3着スワーヴリチャード、20年1着グランアレグリア、21年1着ダノンキングリー・3着シュネルマイスター、22年3着サリオスの5頭。グランアレグリアを除く4頭は過去に東京芝1600m以上のG1・G2で勝った実績があった。

【結論】

7歳のガイアフォースを負かす馬は?

改めて今年の安田記念出走予定馬を見ると、前走海外組はガイアフォースとルクソールカフェの2頭。前者は昨年安田記念でジャンタルマンタルの2着と好走し、秋は富士Sでジャンタルマンタルを2着に下して勝利。続くマイルチャンピオンシップはジャンタルマンタルの2着と、3戦連続マイル戦でハイレベルな走りを披露している。一方、後者はダート実績馬で芝が未知数のため、基本的にはガイアフォースが断然有力馬にふさわしい。ただ、ガイアフォースは今年7歳である点がどうか。同馬を負かせる可能性がありそうな馬を上位に考えてみたい。

前走JRA・G1組では25年NHKマイルCを勝っているパンジャタワー(前走高松宮記念4着)と25年毎日王冠を勝利したレーベンスティール(前走大阪杯6着)に注目してみたい。パンジャタワーは、3走前と2走前は海外のレースを走っている点が強み。

前走JRA・G2組は、25年東京新聞杯1着と25年マイルチャンピオンシップ3着の実績を見直してウォーターリヒトを推奨する。

前走JRA・G3組からは前走エプソムCで2着と久々に好走を果たしたステレンボッシュに注目。24年桜花賞1着、オークス2着などG1でも格負けしない実績があるのが魅力的。今年の東京新聞杯→エプソムCと連勝中のトロヴァトーレまでマークしたい。

 

競馬あれこれ 第281号

【日本ダービー × 過去データ分析】前走皐月賞組の着差から見るダービー最有力馬は!

 

今週日曜はいよいよ競馬の祭典、日本ダービーが行われる。第93回を迎える今年の日本ダービー、3歳馬の頂点に立つのは果たしてどの馬か、週中から検討するのも楽しい一戦だ。今回は2016年以降・過去10年のデータから今年の日本ダービーで狙える馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

ダービー上位3番人気以内は皐月賞組が強力!

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1番人気 2-  3-  2-  3/ 10 20.0% 50.0% 70.0% 35 87
2番人気 1-  3-  1-  5/ 10 10.0% 40.0% 50.0% 53 78
3番人気 2-  3-  0-  5/ 10 20.0% 50.0% 50.0% 82 89
(1~3番人気) 5-  9-  3- 13/ 30 16.7% 46.7% 56.7% 56 84
(前走皐月賞) 5- 9- 2- 6/22 22.7% 63.6% 72.7% 77 108
(前走青葉賞) 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0 75
(前走毎日杯) 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
(前走桜花賞) 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
(前走弥生賞) 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
(前走スプリングS) 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
 
4番人気 2-  1-  0-  7/ 10 20.0% 30.0% 30.0% 200 86
5番人気 1-  0-  0-  9/ 10 10.0% 10.0% 10.0% 125 41
6番人気 0-  0-  2-  8/ 10 0.0% 0.0% 20.0% 0 68
7番人気 0-  0-  2-  8/ 10 0.0% 0.0% 20.0% 0 79
8番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
9番人気 1-  0-  1-  8/ 10 10.0% 10.0% 20.0% 466 125
10番人気以下 1-  0-  2- 85/ 88 1.1% 1.1% 3.4% 105 57

(表1 日本ダービーの人気別成績(過去10年))

表1は人気別成績。1番人気馬は昨年のクロワデュノールら2勝をあげ、複勝率70%。2番人気馬は17年レイデオロが優勝し、複勝率50%。3番人気馬は22年ドウデュースら2勝をあげ、連対率・複勝率50%で連対率は1番人気馬に並んでいる。これらダービー上位3番人気以内が【5.9.3.13】。好走馬17頭のうち皐月賞組が16頭を占めており、連対率63.6%・複勝率72.7%と強力だ。複勝回収率でも100%を超えている。その他では青葉賞組が17年アドミラブルの3着1回となっている。

4番人気以下では4番人気馬が23年タスティエーラら2勝、5・9・12番人気馬が1勝ずつ。2着馬は4番人気以内におさまっているものの、3着馬は6番人気以下が過半数の7頭と目立つ。

連対馬はすべてキャリア5戦以内

キャリア 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
3戦 1-  3-  0- 13/ 17 5.9% 23.5% 23.5% 68 38
4戦 5-  4-  2- 35/ 46 10.9% 19.6% 23.9% 45 38
5戦 4-  3-  5- 40/ 52 7.7% 13.5% 23.1% 300 162
(5戦以内) 10- 10-  7- 88/115 8.7% 17.4% 23.5% 164 94
 
6戦 0-  0-  3- 30/ 33 0.0% 0.0% 9.1% 0 22
7戦以上 0-  0-  0- 30/ 30 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表2 日本ダービーのキャリア別成績(過去10年))

表2はキャリア別成績。4戦の馬が20年コントレイルら最多の5勝をあげ、勝率・複勝率トップ。5戦(※前走皐月賞除外の一昨年ダノンデサイルを含む)の馬は18年ワグネリアンら4勝をあげている。3戦の馬は21年シャフリヤールが優勝し、連対率トップ。複勝率は3・4・5戦いずれも23%台と拮抗している。これら5戦以内に連対馬がすべておさまっており、3着以内馬も27頭と大半を占めている。

6戦の馬は3着3回で、このうち2頭は上位2番人気以内に支持されていた。7戦以上の馬はすべて5着以下に敗れていた。

皐月賞で勝ち馬から0.5秒以内、なかでも0.1~0.2秒負けが好成績

前走着差(秒) 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
前走皐月賞 7-10- 6-76/99 7.1% 17.2% 23.2% 38 53
勝0.3~0.5 0- 2- 0- 1/ 3 0.0% 66.7% 66.7% 0 170
勝0.1~0.2 1- 1- 1- 1/ 4 25.0% 50.0% 75.0% 35 92
勝0.0 0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3% 0 40
 
負0.0 0- 1- 1- 2/ 4 0.0% 25.0% 50.0% 0 100
負0.1~0.2 2- 2- 0- 1/ 5 40.0% 80.0% 80.0% 246 124
負0.3~0.5 3- 3- 3-15/24 12.5% 25.0% 37.5% 48 95
負0.6~0.9 1- 0- 0-23/24 4.2% 4.2% 4.2% 52 17
負1.0~1.9 0- 0- 1-26/27 0.0% 0.0% 3.7% 0 19
負2.0~2.9 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
負3.0~3.9 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表3 皐月賞組の前走着差別成績(過去10年))

表3は出走馬の過半数を占める前走皐月賞組の皐月賞における着差別成績。表の上部の皐月賞1着馬は【1.4.1.4】でダービーとの2冠を達成したのは20年のコントレイルのみ。今年の皐月賞1着馬はロブチェンで2着との着差は0.2秒だった。

一方、前走皐月賞で2着以下に敗れた馬でダービーにおいて好走したのは勝ち馬と0.5秒差以内に集中している。なかでも0.1~0.2秒負けの馬は23年タスティエーラら2勝をあげ、連対率・複勝率80%と非常に高い。連対した4頭はすべて前走皐月賞2着で、唯一6着に敗れたダンビュライトは皐月賞3着だった。これは数字上の偏りではなく、中山適性の差で皐月賞において僅差敗れていた総合力の高い馬が東京の舞台で好走しやすい、ということと見ている。

今年の皐月賞では勝ち馬と0.2秒差の2着がリアライズシリウス、また0.3~0.5秒差は3着ライヒスアドラー、4着アスクエジンバラ、5着フォルテアンジェロ、6着サウンドムーブ(ダービー出走予定なし)、7着グリーンエナジーが該当している。

他路線組は前走連対が必須、6番人気以下の好走が目立つ

年度 馬名 人気 着順 前走成績
2025 ショウヘイ 6 3 京都新聞杯1着
2024 ダノンデサイル 9 1 京成杯1着
2023 ハーツコンチェルト 6 3 青葉賞2着
2021 シャフリヤール 4 1 毎日杯1着
2019 ロジャーバローズ 12 1 京都新聞杯2着
2018 コズミックフォース 16 3 プリンシパルS1着
2017 アドミラブル 1 3 青葉賞1着

(表4 前走皐月賞組以外の日本ダービー好走馬(過去10年))

表4は皐月賞以外の他路線から好走した馬の一覧。これら7頭はすべて前走で連対しており、これはダービー好走の必須条件といえる。前走連対馬は【3.0.4.54】で、そのうち日本ダービーで上位5番人気以内に支持された馬は【1.0.1.14】と2頭しか好走していない。日本ダービーで6番人気以下と伏兵扱いだった馬が5頭好走しており、注意が必要だ。

前走から継続騎乗、なかでもダービー3番人気以内は好成績

前走騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
同騎手 8-  9-  8- 89/114 7.0% 14.9% 21.9% 148 61
(今回3番人気以内) 5-  8-  3-  7/ 23 21.7% 56.5% 69.6% 73 102
(今回4番人気以下) 3-  1-  5- 82/ 91 3.3% 4.4% 9.9% 167 51
 
乗り替わり 2-  1-  2- 59/ 64 3.1% 4.7% 7.8% 31 71

(表5 日本ダービーの前走から騎手が継続騎乗か乗り替わりかの比較(過去10年))

表5は前走から騎手が継続騎乗か乗り替わりかの比較。同じ騎手が前走から継続騎乗した馬が昨年のクロワデュノールら大半の8勝をあげ、連対率・複勝率は乗り替わりの馬を大きく上回っている。継続騎乗の馬は日本ダービーで3番人気以内の馬が5勝をあげ、連対率56.5%・複勝率69.6%と好成績をあげている。

【結論】

軸はリアライズシリウス! 穴でフォルテアンジェロ、大穴はメイショウハチコウ

今年の皐月賞はロブチェンが逃げ切って、1分56秒5のコースレコード。いわゆる行った行ったの展開で、逃げ切ったロブチェン、2番手から2着のリアライズシリウスが恵まれたように見えるが、前半58秒9とペースは緩まず、後半1000mも57秒6と、地力の高さで好走したものだった。今回の日本ダービーでもペースを緩めることなく、持久力勝負に持ち込むだろう。

軸は皐月賞2着リアライズシリウス。今回推定3番人気以内で前走皐月賞組(表1)、キャリア5戦(表2)、前走皐月賞で0.2秒差負け(表3)、前走から津村騎手が継続騎乗予定(表5)と強調材料が当てはまる。前走皐月賞が初の2000mでも問題なく、右回りでも力を見せた。東京コース替わりは間違いなくプラスで、勝つ可能性も十分にあると見る。

ロブチェンも持久力を生かすレースをするはずで有力なのは間違いない。皐月賞で0.5秒差以内だった馬からは3着ライヒスアドラー、5着フォルテアンジェロに注目。なかでも5着だったフォルテアンジェロはスタートでの出遅れがすべてといった負け方で、後方からメンバー中上がり最速で伸びてきた。ホープフルS2着と地力はある馬でキャリア4戦、前走から荻野極騎手が継続騎乗の予定で、穴で狙って面白い一頭だ。

大穴ならキャリア5戦、前走プリンシパルS勝利で2連勝、近2走と同じM.ディー騎手が騎乗予定のメイショウハチコウを挙げておきたい。

 

競馬あれこれ 第280号

【オークス × 過去データ分析】桜花賞を差す競馬で好走した馬に注目!

2026/5/21(木)

今週は東京競馬場の芝2400mを舞台にオークスが行われる。今年のオークスは前走で桜花賞に出走していた馬の登録が5頭と少なく、5頭すべて出走しても過去10年では2017、18年に並ぶ最少になる。しかも桜花賞2~4着馬が不在で別路線組への注目が高まっているが、果たしてどんな結果が待っているのか。JRA-VAN Data Lab.TARGET frontier JVを利用して過去の傾向を分析したい。

1~2番人気が高複勝率。優勝馬は4番人気以内から

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 6-1-0-3/10 60.0% 70.0% 70.0%
2 1-4-3-2/10 10.0% 50.0% 80.0%
3 2-0-1-7/10 20.0% 20.0% 30.0%
4 1-1-1-7/10 10.0% 20.0% 30.0%
5 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0%
6 0-1-0-9/10 0.0% 10.0% 10.0%
7 0-1-0-9/10 0.0% 10.0% 10.0%
8 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0%
9 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0%
10 0-1-1-8/10 0.0% 10.0% 20.0%
11~ 0-1-3-74/78 0.0% 1.3% 5.1%

(表1 人気別成績)

過去10年、1番人気は【6.1.0.3】で勝率60.0%・連対率・複勝率70.0%の好成績。また、2番人気は1勝止まりながら、複勝率は80.0%と1番人気を上回る。3、4番人気はともに複勝率30.0%で、優勝馬10頭はすべて4番人気以内から出ている。ただ、2~3着には穴馬の好走も少なからず見られ、10番人気以下が【0.2.4.82】と6頭好走。3連単の配当は1万円未満が3回、10万円以上が4回と年によって波乱度には差がある。

桜花賞4着以内馬が安定。矢車賞組にも注目

前走 前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率
桜花賞 7-5-6-57/75 9.3% 16.0% 24.0%
1着 4-1-0-3/8 50.0% 62.5% 62.5%
2着 1-1-1-4/7 14.3% 28.6% 42.9%
3着 1-1-2-5/9 11.1% 22.2% 44.4%
4着 0-2-0-4/6 0.0% 33.3% 33.3%
5着 0-0-0-8/8 0.0% 0.0% 0.0%
6~9着 0-0-0-14/14 0.0% 0.0% 0.0%
10着以下 1-0-3-19/23 4.3% 4.3% 17.4%
フローラS 2-3-1-35/41 4.9% 12.2% 14.6%
忘れな草賞 1-0-1-11/13 7.7% 7.7% 15.4%
フラワーC 0-1-0-11/12 0.0% 8.3% 8.3%
スイートピーS 0-1-0-11/12 0.0% 8.3% 8.3%
矢車賞 0-0-2-5/7 0.0% 0.0% 28.6%

(表2 主な前走レース、前走着順別成績)

前走レース別では桜花賞組が【7.5.6.57】と3着以内馬の2/3近くを占める。中でも桜花賞4着以内馬の連対率や複勝率が高い。桜花賞5~9着馬は【0.0.0.22】と好走がなく、同10着以下だった馬が4頭好走している。

桜花賞以外のオープン・重賞組では、芝2000mのフローラS、忘れな草賞組の複勝率が他よりも高めで、勝ち馬を出しているのもこの2レースとなっている。また、1勝クラス(旧500万条件)の矢車賞組が複勝率28.6%を記録し、特にここ5年は【0.0.2.0】。2021年に16番人気のハギノピリナ、昨年は10番人気のタガノアビーという穴馬が激走しており、今年も要注目だ。

桜花賞での脚質は中団がベスト

桜花賞脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率
逃げ 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0%
先行 0-0-1-10/11 0.0% 0.0% 9.1%
中団 5-5-3-22/35 14.3% 28.6% 37.1%
後方 2-0-2-22/26 7.7% 7.7% 15.4%

(表3 前走桜花賞組の前走脚質別オークス成績)

※脚質はTARGET frontier JVによる分類

前走桜花賞組について、桜花賞での脚質別にオークスでの成績を調べたのが表3である(脚質はTARGET frontier JVによる分類)。桜花賞で逃げた馬はオークスで【0.0.0.3】と好走がなく、先行も【0.0.1.10】と連対なしの苦戦。ベストは桜花賞中団で、【5.5.3.22】複勝率37.1%。後方は【2.0.2.22】同15.4%とまずまずだ。

なお、前走桜花賞を中団から進めた馬のうち、表2で好成績を残していた「桜花賞4着以内」だった馬はオークスで【4.5.1.5】複勝率66.7%と信頼性はかなり高い。

桜花賞10着以下なら2走前の重賞1番人気馬

馬名 オークス 桜花賞 2走前
人気 着順 人気 着順 レース 人気 着順
2017 アドマイヤミヤビ 2 3 2 12 クイーンC 1 1
2022 ナミュール 4 3 1 10 チューリップ賞 1 1
2023 ドゥーラ 15 3 8 14 チューリップ賞 1 15
2024 チェルヴィニア 2 1 4 13 アルテミスS 1 1

(表4 前走桜花賞10着以下からのオークス3着以内好走馬)

今年は前走桜花賞4着以内馬の登録が1頭(桜花賞馬スターアニス)しかいないため、4頭の好走馬を出している桜花賞10着以下の馬についても見ておきたい。その4頭に共通するのは、2走前に重賞に出走して1番人気だったこと。また4頭中3頭は2走前1着で、前走の桜花賞とこのオークスでどちらも4番人気以内の支持を受けていた。

他のオープン・重賞組は前走1着かフローラS1~2番人気

馬名 オークス 前走 2走前
人気 着順 レース 人気 着順
2016 チェッキーノ 2 2 フローラS 3 1 アネモネS1着
ビッシュ 5 3 フローラS 1 5 500万下1着
2017 モズカッチャン 6 2 フローラS 12 1 500万下1着
2019 ラヴズオンリーユー 1 1 忘れな草賞 1 1 白菊賞1着
カレンブーケドール 12 2 スイートピーS 2 1 クイーンC4着
2020 ウインマリリン 7 2 フローラS 4 1 ミモザ賞1着
ウインマイティー 13 3 忘れな草賞 3 1 デイジー賞1着
2021 ユーバーレーベン 3 1 フローラS 2 3 フラワーC3着
2022 スタニングローズ 10 2 フラワーC 2 1 こぶし賞1着
2025 カムニャック 4 1 フローラS 7 1 エルフィンS4着

(表5 前走桜花賞以外のオープン・重賞からのオークス3着以内好走馬)

最後に表5は、前走で桜花賞以外のオープン・重賞に出走していたオークス好走馬10頭。そのうち8頭は前走を勝っており、残る2頭はフローラS2番人気以内かつ5着以内だった。また、2走前も勝っているのが理想だ。

【結論】

桜花賞馬・スターアニスが最有力!

オークスは前走桜花賞組の好走が多いレース。特に、桜花賞を中団から運んで4着以内に入った馬の信頼性が高い。今年は、桜花賞を道中9番手から差し切ったスターアニスが最有力。複勝率が高い2番人気以内の支持を受けるのもほぼ確実で、今回も勝ち負けに絡んでくる可能性はかなり高い。

他の桜花賞組には、好走条件をすんなりクリアできる馬はいなかった。ただ、桜花賞13着のスウィートハピネスは2走前にリステッド競走のエルフィンSを1番人気で勝っており、重賞1番人気1着に準ずる成績。穴候補としてはおもしろい。

別路線組では、まず矢車賞を勝ってきたトリニティを挙げたい。表2本文で触れたように、矢車賞組は過去5年にかぎれば【0.0.2.0】複勝率100%だ。その他では、前走フローラS1着のラフターラインズ、忘れな草賞1着のジュウリョクピエロ、フラワーC1着のスマートプリエールあたり。中では、2走前の1勝クラスと前走の忘れな草賞を連勝してきたジュウリョクピエロが、表5の各馬にもっとも近い印象だ。

 

競馬あれこれ 第279号

【ヴィクトリアマイル×過去データ分析】短距離実績馬が近年躍進中!

【データ分析】

春の東京で開催される5週連続G1の2戦目はヴィクトリアマイル。過去10年のデータを分析すると、前半5年の16~20年、後半5年の21~25年でレースの性質が少し変わった様子も見受けられる。今回はそのあたりを中心に紹介したい。データ分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

近5年で距離延長馬が成績を伸ばす

表1 【前走距離との比較】

表1は、前走距離との比較で「今回延長」「同距離」「今回短縮」の成績を比較したデータで、16~20年と21~25年に分けて掲載している。注目すべきは「今回延長」で、前半5年では2着もなかったのに、後半5年では2勝を挙げ、勝率・連対率・複勝率のすべてで「同距離」や「今回短縮」を上回る数値になっている。

芝1400mの1着実績を持つ馬の成績が激変

表2 【芝1400m1着実績馬の成績】

表1のデータを受けて調べたのが、芝1400mで1着実績を持つ馬の成績だ。違いは一目瞭然で、16~20年は【0.1.0.26】と振るわなかったのに、21~25年は【4.1.2.15】と躍進。近5年で4勝を挙げ、勝てなかった22年も2、3着に入っている。たとえば24年に大穴をあけたテンハッピーローズは、出走時点までに挙げていた5勝中4勝が芝1400mという馬だった。

芝1200mの1着実績も侮れない

表3 【芝1200m1着実績馬の成績】

同様に芝1200mで1着実績を持つ馬も、16~20年は【1.0.0.10】、21~25年は【2.0.2.6】と、近5年になって好走しやすくなっている。ここまでの表1~3のデータを見る限りでは、ここにきてヴィクトリアマイルでは芝1200~1400mに向いた馬も好走しやすくなってきたように思われる。

好走例が多いのは阪神牝馬S組

表4 【前走レース別成績】

前走レース別の成績をチェックしておきたい。なお、グレードは現在のものに統一し、ヴィクトリアマイルで好走例があるレースのみ掲載した。最多の1~3着馬12頭を出しているのが阪神牝馬Sで、このレースに関しては次項でデータを紹介する。2番目に多い1~3着4頭を送り出したのが中山牝馬Sで、好走した4頭がいずれも4番人気以下という点でも要注意の前走だ。ほかに複数の好走馬を出した前走である1351ターフスプリント、大阪杯、高松宮記念は、今年は該当する登録馬がいない。

阪神牝馬S組は好走条件を要チェック

表5 【前走阪神牝馬S出走馬に関するデータ】

好走例が最多の前走阪神牝馬Sだが、16~20年は【3.3.3.33】、21~25年は【1.0.2.23】と、後半5年で成績を落としているのが気になるところ。加えて、過去10年を通じて前走1着馬が【0.1.1.8】と不振傾向で、前走2~5着馬のほうが好走しやすい傾向も見られる。また、前走6着以下から巻き返した16年のストレイトガール、24年のテンハッピーローズには芝1200~1400mで実績を積んでいたという共通項があり、近年の傾向を考慮しても侮れないパターンか。そのほか、阪神牝馬Sからジョッキーが継続騎乗する馬のほうが好走しやすい傾向も押さえておきたい。

【結論】

ドロップオブライト、ワイドラトゥール、アイサンサンに注目

人気が予想される昨年の二冠牝馬エンブロイダリーは阪神牝馬Sで古馬初戦を見事に飾ったが、データ的には歓迎とは言えない部分もある。過去10年で5勝のルメール騎手が継続騎乗する予定なのは幸いで、芝1400mの1着実績を持つ点も近年の傾向に合う。阪神牝馬S1着馬の不振データを覆したいところだ。

阪神牝馬S組は前走2~5着のほうが好走しやすいデータがあり、該当するのは前走2着のカムニャック。こちらは川田将雅騎手が継続騎乗を予定する。そして、阪神牝馬S6着以下から巻き返しを期待するのであれば、芝1200m4勝のカピリナということになる。

そのほか阪神牝馬S組に限らず、近5年のヴィクトリアマイルではマイル未満で実績を重ねてきた馬に要注意というデータを紹介した。その観点から、芝1200~1400mで2勝以上のドロップオブライトワイドラトゥールアイサンサンにも注目したい。

 

競馬あれこれ 第278号

【NHKマイルC×過去データ分析】今年は朝日杯フューチュリティS上位馬を評価

 

【データ分析】

今週は日曜日に東京競馬場でNHKマイルCが行われる。近年のNHKマイルCでは、グランアレグリア、レシステンシア、アスコリピチェーノなど桜花賞上位馬が人気を集めることが多い。今年は阪神ジュベナイルフィリーズに続き桜花賞も制したスターアニスが不在の分、混戦模様といったメンバー構成だろうか。いつものようにJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用し、過去10年のデータを分析する。

前走1着馬が不振

表1 【NHKマイルCの前走着順別成績、過去10年】

NHKマイルCの前走着順別成績を調べたところ、前走1着馬が【1.0.1.36】(出走取消となった23年クルゼイロドスルを除く)で不振だった。これは前走1着馬のうちファルコンS組とニュージーランドT組の成績がともに【0.0.0.9】と全く好走馬が出ていないことが最大の要因。また、19年は前走桜花賞を制したグランアレグリアが圧倒的1番人気で5着(4位入線後に降着)に敗れたことも見逃せない。

一方、好走した2頭は22年1着ダノンスコーピオンと23年3着オオバンブルマイ。ともに前走アーリントンC(現チャーチルダウンズC)を勝っており、なおかつ前者は朝日杯フューチュリティS3着、後者は京王杯2歳S1着の実績があった。

前走1着馬とは対照的に前走4着馬【3.2.0.6】は勝率27.3%、連対率・複勝率45.5%と非常に好成績。昨年勝利したパンジャタワーは前走ファルコンS4着馬だった。単勝回収値297、複勝回収値310と馬券的な魅力もある。前走2着【3.5.3.21】も好成績。前走3着と前走5着の好走率は平凡なものの、回収値は良い。したがって、前走2~5着は狙い目と言える。

前走6~9着と前走10着以下は、勝ち馬こそ出ていないが、2・3着馬は出している。特に前走10着以下は複勝回収値が154あるので、馬券的にも軽視できないところだ。前走6着以下ながらNHKマイルCで好走したのは、16年2着ロードクエスト(前走皐月賞8着)、21年2着ソングライン(前走桜花賞15着)、22年3着カワキタレブリー(前走アーリントンC11着)、25年2着マジックサンズ(前走皐月賞6着)、25年3着チェルビアット(前走桜花賞6着)。5頭中4頭は前走桜花賞か皐月賞に出走していた。

前走2~5着馬は当日人気をチェック

表2 【前走2~5着馬の当日人気別成績、過去10年】

先ほど狙い目と述べた前走2~5着馬の当日人気別成績(表2)を調べたところ、1番人気【1.2.1.4】が勝率12.5%、連対率37.5%、複勝率50.0%。2番人気【4.1.0.1】が勝率66.7%、連対率・複勝率83.3%と非常に優秀だった。具体的に好走した馬を挙げると、16年1着メジャーエンブレム、17年1着アエロリット、18年2着ギベオン、19年1着アドマイヤマーズ、20年2着レシステンシア、21年1着シュネルマイスター、21年3着グレナディアガーズ、24年1着ジャンタルマンタル、24年2着アスコリピチェーノ。9頭中6頭は阪神ジュベナイルフィリーズか朝日杯フューチュリティSの勝ち馬だった。

続いて前走2~5着かつ当日3番人気以下で好走した馬を調べると、次の成績を持つ馬が有力だとわかる。一つは東京芝1400mの重賞・OPの連対馬で、20年1着ラウダシオン(クロッカスS1着)、24年3着ロジリオン(京王杯2歳S2着・クロッカスS1着)、25年1着パンジャタワー(京王杯2歳S1着)が該当。もう一つは距離1600mの重賞・OP1着馬で、16年3着レインボーライン(アーリントンC1着)、17年2着リエノテソーロ(全日本2歳優駿1着)、19年2着ケイデンスコール(新潟2歳S1着)、22年2着マテンロウオリオン(シンザン記念1着)が該当。超人気薄で好走したケースもあるので軽視は禁物だ。

【結論】

朝日杯フューチュリティS上位馬を評価

今年のNHKマイルCの有力馬を前走着順別に探っていくと、まず前走1着馬の中ではダイヤモンドノットが有力。前走ファルコンS1着馬の不振は気になるものの、3走前に京王杯2歳Sを勝ち、2走前には朝日杯フューチュリティS2着という実績を挙げている点が強力だ。アスクイキゴミは前走チャーチルダウンズCを優勝。その他の重賞で実績はないが、新馬で東京芝1600mを勝っており、底を見せていない点はプラス材料。

前走2~5着馬の中ではエコロアルバに注目したい。2走前に東京芝1600mのG3・サウジアラビアロイヤルCを勝っているのが大きい。

前走6着以下の馬の中ではカヴァレリッツォアドマイヤクワッズが有力だろう。前走皐月賞の着順が悪すぎるという意見もあるだろうが、それ以前の実績が重要。ともに芝1600mの重賞を勝っているのが強みだ。結論としては、朝日杯フューチュリティS上位馬を評価する、という見解でまとめてみたい。

 

競馬あれこれ 第277号

【天皇賞(春) × 過去データ分析】前走1着馬の中で強調できる推奨馬はこの馬!

 

【データ分析】

今週は日曜京都で古馬長距離王決定戦の天皇賞(春)が行われる。2016年以降の過去10年ではフィエールマンが19年・20年連覇、キタサンブラックが16年・17年連覇、その他にもテーオーロイヤルやディープボンド、シュヴァルグランと複数年好走した馬がいるレースとなっている。今回は21年・22年の阪神開催を含めた16年以降・過去10年のデータから今年馬券で狙えるタイプを探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

勝ち馬は3番人気以内、3着以内馬の大半は6番人気以内

表1 【天皇賞(春)の人気別成績(過去10年)】

表1は人気別成績。1番人気馬が昨年のヘデントールら最多の5勝をあげ、連対率も80.0%と高い。2番人気馬は23年ジャスティンパレスら4勝をあげ、複勝率50.0%。3番人気馬は【1.0.1.8】で21年ワールドプレミアが優勝。勝ち馬はすべて3番人気以内から出ている。

6番人気以内で【10.8.9.33】と3着以内馬の大半がおさまっている。これら6番人気以内の前走クラス別成績では、前走G1組が2勝をあげており、複勝率は60.0%でトップ。前走G2組も一昨年のテーオーロイヤルら過半数の7勝をあげており、複勝率は43.5%と高い。前走G3組は昨年のヘデントールが勝利しているが、複勝率28.6%と前走G1組・G2組には劣る。

7番人気以下は2着2回、3着1回で、好走した3頭はいずれも過去にG2以上の勝利経験があった。

4歳馬が最多の5勝、なかでも前走1着馬が好成績

表2 【天皇賞(春)の年齢別成績(過去10年)】

表2は年齢別成績。4歳馬が22年タイトルホルダーら最多の5勝をあげており、勝率・連対率・複勝率いずれもトップだ。なかでも前走1着馬は3勝をあげ、連対率31.6%・複勝率47.4%と好成績をあげている。前走2着馬は19年フィエールマンら2勝をあげている。

5歳馬は18年レインボーラインら4勝をあげており、勝率・連対率では4歳馬と接近している。この中では前走1着馬が17年キタサンブラックら2勝をあげ、連対率は30.0%と高い。6歳馬は一昨年テーオーロイヤルが優勝。7歳以上からは勝ち馬こそ出ていないが、3着以内に入った4頭はいずれも6番人気以下の伏兵だった。

前走阪神大賞典1着馬が高複勝率

表3 【天皇賞(春)の前走着順別成績(過去10年)】

表3は前走着順別成績。前走1着馬が近4年連続で勝利するなど過半数の6勝をあげ、複勝率40.5%。なかでも前走阪神大賞典で1着だった馬は一昨年のテーオーロイヤルら3勝をあげ、複勝率は77.8%と非常に高く、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。

他では日経賞組が22年タイトルホルダー、ダイヤモンドS組が昨年のヘデントール、大阪杯組は17年キタサンブラックが勝利している。

前走2着馬は16年キタサンブラックら2勝、前走3着馬は21年ワールドプレミア、前走4着馬は20年フィエールマンが勝利しており、勝ち馬は前走で4着以内に入っていた。

キャリア10戦以内の馬が7勝

表4 【天皇賞(春)のキャリア別成績(過去10年)】

表4はキャリア別成績。少数ながら10戦以内の馬が昨年のヘデントールら過半数の7勝をあげており、連対率は31.0%・複勝率も44.8%と高い。昨年は該当馬4頭で上位4着以内を独占している。3着以内馬13頭はいずれも天皇賞(春)で6番人気以内に支持されており、これら6番人気以内は【7.2.4.9】で複勝率59.1%と一層高い。

11戦以上の馬は一昨年のテーオーロイヤルら3勝。この中で前走1着馬は【3.2.3.16】で勝ち馬3頭を含み、複勝率33.3%と優秀だ。

【結論】

前走1着の4歳馬クロワデュノールが一番手!

表5 【今年の天皇賞(春)の主な出走予定馬】

※フルゲート18頭。除外予定馬なし。

表5は今年の天皇賞(春)の主な出走予定馬。前走大阪杯1着のクロワデュノール、前走阪神大賞典をレコード勝ちしたアドマイヤテラ、昨年優勝のヘデントールの3頭が上位人気に支持されそうだ。

この中ではクロワデュノールを筆頭に推奨したい。上位人気で前走G1組(表1)、4歳馬で前走1着(表2)、前走1着で前走大阪杯組(表3)、キャリア9戦で10戦以内(表4)と強調材料が並んでいる。芝3000m以上の経験のなさが危惧される点ではあるが、総合力の高さで勝利に最も近い存在と見る。

アドマイヤテラは前走阪神大賞典1着(表3)が大きな強調材料。長距離適性はすでに示しており、勝利する可能性も十分にある。ヘデントールは長期休養明けの前走京都記念は8着に敗れたが、スローの瞬発力勝負で道中後方からでは厳しかった。同馬もキャリア10戦(表4)で巻き返しも大いに考えられる。実力的にもこの3頭が抜けていると見る。

 

競馬あれこれ 第276号

【マイラーズC × 過去データ分析】勝利に近いのは前走G1・G2出走馬!

 

【データ分析】

高松宮記念から4週続いたG1も今週はひと休み。青葉賞、フローラS、そしてマイラーズCと、春後半の大レースへ向けたG2が3競走組まれている。今回はこのうち、安田記念のステップレース・マイラーズCについて、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用して過去の傾向を分析したい。

穴馬の出番は少ない。荒れるなら多頭数か

表1 【人気別成績】

過去10年、1番人気が【4.3.1.2】で複勝率80.0%の好成績をマーク。2番人気も【2.2.2.4】同60.0%と上々で、3~6番人気は各1勝をマーク。落ち着いた頭数で行われる年が少なからずあるためか、優勝馬はすべて6番人気以内、連対馬は7番人気以内に収まっている。3連単の配当が3万円を超えた3回はいずれも15頭立てだったが、17頭立てだった一昨年は6280円止まり。荒れるとすれば多頭数の時にかぎられるが、多頭数だからといって必ずしも荒れるというわけではない。

4、5歳が複勝率30%台をマーク

表2 【年齢別成績】

年齢別では4歳が【4.5.3.27】で複勝率30.8%の好成績。5歳【3.1.6.21】が複勝率では32.3%と4歳を上回るが、好走時の3着止まりが多いため連対率では4歳が優勢。6歳以上は計【3.4.1.55】複勝率12.7%と劣勢で、4~5歳が中心になる。

前走JRA・G2組が6勝・勝率42.9%

表3 【前走クラス別成績】

前走クラス別(中央)ではG2に出走していた馬が【6.1.0.7】と過半数の6勝を挙げ、勝率42.9%・連対率50.0%の好成績。まずは前走G2組に注目したい。また、前走G1組は【0.0.2.4】と連対こそないが、複勝率は33.3%と悪くない。この前走G1・G2組は、表2で高複勝率を残していた4~5歳馬にかぎると【5.1.2.3】で複勝率は72.7%。6歳以上はG2組が【1.0.0.4】、G1組が【0.0.0.4】に終わっている。

その他、前走3勝クラスからの好走馬2頭はどちらも4歳だったが、今年は該当なし。また、前走で海外のレースに出走していた馬の登録もなかった。

G3組は前走4番人気以内が好成績

表4 【前走中央G3からの好走馬】

前走G3組は好走馬が多い一方で、【2.5.5.39】と2~3着止まりも多い。そんな中で勝ちきった2頭を見ると、2016年のクルーガー、昨年のロングランはともにデビューから前走まで1800m以上ばかりに出走しており、マイラーズCがマイル戦初出走だった。今年のG3組には同タイプはおらず、2~3着候補と考えたい。

G3組で複勝率が高いのは前走で4番人気以内の支持を受けていた馬で、【2.3.4.8】複勝率52.9%。前走5番人気以下は【0.2.1.31】同8.8%と大差がついている。前走着順は6着以内なら【2.2.4.10】複勝率44.4%、7着以下は【0.3.1.29】同12.1%と、6着くらいには入っているのが理想だ。この前走人気・着順を合わせ「前走4番人気以内かつ6着以内」なら【2.2.4.3】複勝率72.7%と、前記のG1・G2組の4~5歳馬と互角になる。ほかに前走が年明けだったことや(好走馬12頭すべて)、5歳以上なら重賞勝ち馬(6頭中5頭)、4歳なら重賞3着以内の実績馬(6頭すべて)というあたりもチェックポイントだ。

オープン特別組なら前走マイル戦で2番人気以内

表5 【前走オープン特別からの好走馬】

最後に表5は前走オープン特別からの好走馬5頭で、こちらは全馬が2、3着止まり。そのうち4頭に共通するのが前走もマイラーズCと同じマイル戦に出走し、2番人気以内の支持を受けていたことだ。この「前走マイル戦2番人気以内」を満たせば【0.2.2.10】複勝率28.6%と、オープン特別組全体(同10.4%)に比べれば好走確率はかなり向上する。

【結論】

一昨年の朝日杯FS優勝馬・アドマイヤズームの復活か!?

マイラーズCで好成績を残しているのは、前走でG1・G2に出走していた4~5歳馬(表3本文)と、前走G3で4番人気以内かつ6着以内だった馬(表4本文)。前走G3組は前述のように本年は2~3着候補となるため、まずは前者に注目したい。

今年の登録馬で前走がG1・G2だった4~5歳馬は、アドマイヤズームシックスペンスの2頭だ。ただ、シックスペンスは前走がダートG1のフェブラリーS。マイラーズCの過去10年で前走がダートだった馬は【0.0.0.7】(うちフェブラリーS【0.0.0.2】)、そして前走G1組からは連対馬が出ていないため、この2頭の比較では前走G2(スワンS)のアドマイヤズームが上位。2024年に今回と同コースで朝日杯FSを制した同馬の復活が期待できそうだ。

前走G3で「4番人気以内かつ6着以内」だった登録馬はウォーターリヒトファーヴェントで、ウォーターリヒトは昨年の東京新聞杯優勝馬。一方ファーヴェントは重賞優勝実績を持たない点が5歳馬としては減点材料(表4本文)となるため、この2頭ではウォーターリヒト上位と考えたい。昨秋このコースのマイルCSで3着に激走しており、チャンスは大いにありそうだ。

そしてオープン特別組で「前走マイル戦1~2番人気」には、六甲Sを1番人気で勝ってきたベラジオボンドが該当する。その他、6歳以上ではあるが前走G2のシャンパンカラーや、前走G3で「4番人気以内」は満たすエルトンバローズあたりも押さえ候補としたい。