今年も波乱の予感か? 函館記念を展望する
2022/3/6 中山 9R 湾岸ステークス 1着 14番 キングオブドラゴン 【Photo by JRA】
■表1 【人気別成績】
■表2 【単勝オッズ別成績】
■表3 【枠番別成績】
表3は枠番別成績。まず勝ち馬に注目すると、10頭中8頭は1~4枠から生まれている。同様に複勝率に関しても1~4枠はいずれも25%以上と、5~8枠より高い数値を記録している。この通り、基本的には1~4枠に優位性が見られる。ただし、7、8枠は回収率が非常に高く、外枠の馬が穴をあけるケースには注意しなければならない。ただし、16番枠は【0.0.0.9】と、フルゲート時の大外枠に関しては苦戦の傾向がある。
■表4 【前走距離との比較】
表4は、前走距離との比較で「今回延長」「同距離」「今回短縮」に分け、それぞれの成績を表したもの。なお、好走例がない前走ダートは表4の集計から省いている。
「今回短縮」は勝率、連対率、複勝率、複勝回収率の4項目でトップ。なお、この場合の好走は、前走が天皇賞・春、目黒記念、日経賞の3レースに限られ、該当馬は【3.4.1.15】、勝率13.0%、複勝率34.8%、単勝回収率140%、複勝回収率196%の好成績を残している。言い換えれば、同年の芝2500m以上のG1もしくはG2が前走という馬がいれば注目する価値がありそうだ。なお、関連するデータを次の表5の項で確認したい。
「同距離」の成績も悪くない。勝率、複勝率、複勝回収率は「今回短縮」とさほど変わらず、単勝回収率では大きく上回っている。この場合は、前走で(芝2000m)重賞に出走していた馬が好走の大半を記録しているので、表6の項で改めてデータを紹介する。
「今回延長」は全体に数値がよくない。ただし、1~3着計11回は「同距離」と同数で、無視することはできない。この11回のうち、半数以上の6回を記録している前走巴賞出走馬については、表7の項でデータを取り上げる。
「今回短縮」は勝率、連対率、複勝率、複勝回収率の4項目でトップ。なお、この場合の好走は、前走が天皇賞・春、目黒記念、日経賞の3レースに限られ、該当馬は【3.4.1.15】、勝率13.0%、複勝率34.8%、単勝回収率140%、複勝回収率196%の好成績を残している。言い換えれば、同年の芝2500m以上のG1もしくはG2が前走という馬がいれば注目する価値がありそうだ。なお、関連するデータを次の表5の項で確認したい。
「同距離」の成績も悪くない。勝率、複勝率、複勝回収率は「今回短縮」とさほど変わらず、単勝回収率では大きく上回っている。この場合は、前走で(芝2000m)重賞に出走していた馬が好走の大半を記録しているので、表6の項で改めてデータを紹介する。
「今回延長」は全体に数値がよくない。ただし、1~3着計11回は「同距離」と同数で、無視することはできない。この11回のうち、半数以上の6回を記録している前走巴賞出走馬については、表7の項でデータを取り上げる。
■表6 【前走芝2000m重賞出走馬の各種データ】
■表7 【前走巴賞出走馬の各種データ】
■表8 【前走レース別成績】
※好走例のある前走のみ掲載
好走例はあるものの、ここまで触れられなかった前走について、表8の前走レース別成績で確認しておきたい。注目は前走エプソムC。この組の好走馬3頭は前走1~5着に入っており、該当すれば【2.1.0.0】とオール連対を誇る。ほかに、前走NHKマイルC、都大路S、ジューンSから3着に入った馬が1頭ずついる。
【結論】
最後に、今年の函館記念に登録した21頭について、今回のデータ分析から有力と思われる馬を紹介していこう。
まずは函館記念で好成績の「距離短縮」から。この場合の好走は、前走が天皇賞・春、目黒記念、日経賞に限られることを表5の項で述べた。今年の登録馬で該当する2頭を比較すると、前走の日経賞出走時の馬体重がマイナス4キロで、好走率の高いパターンに当てはまるキングオブドラゴンに注目したい。
「同距離」では、好走例が多い前走芝2000m重賞出走馬をチェック。このケースでは前走1~9着および前走上がり6位以下に合致すると好走率が高いことを表6の項で述べた。ただし、両方を満たす馬は見当たらない。そこで、前走着順の条件を満たすスカーフェイス(鳴尾記念8着)、イクスプロージョン(新潟大賞典3着)、ハヤヤッコ(同6着)、マイネルウィルトス(函館記念2着)、前走上がり順の条件を満たすロングラン(新潟大賞典上がり12位)の名前を挙げておく。
「距離延長」では前走巴賞が中心となるが、函館記念とは着順が直結せず、むしろ6着以下に終わっていた馬のほうが好走しやすいことを表7の項で述べた。加えて、巴賞で4角1~5番手だった馬の成績も芳しくない。ところが、今年の巴賞は4角を1~4番手で回った馬が1~4着を占める展開となり、この4頭はいずれも登録があるもののデータ的には推奨しづらい。強いて言えば4角7番手だったルビーカサブランカだが、同馬も5着とこちらの条件は満たさない。また、「距離延長」でもうひとつ有望な前走エプソムCも、今年の2頭は6着以下に終わっており、こちらも好走データには当てはまらない。
以上、有力と思われる馬を紹介していこうと述べたものの、好走パターンに合致する馬が少ないというのが実情である。となると、今年の函館記念も波乱の決着を想定するべきなのかもしれない。あるいは、3勝クラスを勝ち上がってきたばかりのアルナシーム、ブローザホーン、ローシャムパーク、ローゼライトの勢いが上回る可能性も視野に入れておきたい。
好走例はあるものの、ここまで触れられなかった前走について、表8の前走レース別成績で確認しておきたい。注目は前走エプソムC。この組の好走馬3頭は前走1~5着に入っており、該当すれば【2.1.0.0】とオール連対を誇る。ほかに、前走NHKマイルC、都大路S、ジューンSから3着に入った馬が1頭ずついる。
【結論】
最後に、今年の函館記念に登録した21頭について、今回のデータ分析から有力と思われる馬を紹介していこう。
まずは函館記念で好成績の「距離短縮」から。この場合の好走は、前走が天皇賞・春、目黒記念、日経賞に限られることを表5の項で述べた。今年の登録馬で該当する2頭を比較すると、前走の日経賞出走時の馬体重がマイナス4キロで、好走率の高いパターンに当てはまるキングオブドラゴンに注目したい。
「同距離」では、好走例が多い前走芝2000m重賞出走馬をチェック。このケースでは前走1~9着および前走上がり6位以下に合致すると好走率が高いことを表6の項で述べた。ただし、両方を満たす馬は見当たらない。そこで、前走着順の条件を満たすスカーフェイス(鳴尾記念8着)、イクスプロージョン(新潟大賞典3着)、ハヤヤッコ(同6着)、マイネルウィルトス(函館記念2着)、前走上がり順の条件を満たすロングラン(新潟大賞典上がり12位)の名前を挙げておく。
「距離延長」では前走巴賞が中心となるが、函館記念とは着順が直結せず、むしろ6着以下に終わっていた馬のほうが好走しやすいことを表7の項で述べた。加えて、巴賞で4角1~5番手だった馬の成績も芳しくない。ところが、今年の巴賞は4角を1~4番手で回った馬が1~4着を占める展開となり、この4頭はいずれも登録があるもののデータ的には推奨しづらい。強いて言えば4角7番手だったルビーカサブランカだが、同馬も5着とこちらの条件は満たさない。また、「距離延長」でもうひとつ有望な前走エプソムCも、今年の2頭は6着以下に終わっており、こちらも好走データには当てはまらない。
以上、有力と思われる馬を紹介していこうと述べたものの、好走パターンに合致する馬が少ないというのが実情である。となると、今年の函館記念も波乱の決着を想定するべきなのかもしれない。あるいは、3勝クラスを勝ち上がってきたばかりのアルナシーム、ブローザホーン、ローシャムパーク、ローゼライトの勢いが上回る可能性も視野に入れておきたい。