競馬あれこれ 第142号

激戦必至! 注目の天皇賞(秋)を制するのはどの馬か!?

チーム・協会

【by JRA-VAN

今週日曜日に行われる天皇賞(秋)は注目の大一番だ。連覇を狙うイクイノックス、昨年の日本ダービー馬ドウデュース、G1初制覇を狙うプログノーシスを中心に強豪馬が激突する。昨年の牝馬二冠馬・スターズオンアースが回避となったのは残念だが、激戦必至、好レースが期待できそうだ。天皇賞(秋)の過去傾向をJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用して分析してみたい。

1番人気が抜群の好成績

■表1 【2000年以降の人気別成績】

2000年以降における人気別成績を調べたところ、1番人気が【12.5.2.4】で勝率52.2%、連対率73.9%、複勝率82.6%と抜群の好成績だった。2番人気も連対率と複勝率が高く、5番人気以内の成績が比較的良かった。6番人気以下は好走率がかなり下がり、15番人気以下の好走はなかった。

3~5歳が中心で6歳以上は苦戦

■表2 【2000年以降の年齢別成績】

年齢別成績を調べたところ、3歳と4歳の好走率がほぼ互角。それに比べて5歳は若干劣る程度だが、6歳と7歳以上は大きく成績が落ちている。6歳以上は明らかに不振で、3~5歳が中心となる一戦だ。

前走は安田記念日本ダービーが優秀

■表3 【2000年以降の前走レース別成績】

前走レース別成績(表3には3着以内のあったレースおよび出走機会が10以上あったレースのみ掲載)を調べたところ、最も勝ち星を挙げていたのは毎日王冠(6勝)だが、出走頭数もケタ違いに多かったため、好走率は平凡だった。出走機会が10以上あったレースの中では、安田記念が【2.2.1.6】で最も好成績だった。出走機会はわずか5だが、日本ダービーも【2.0.1.2】で優秀だった。前走宝塚記念複勝率が30.2%と高かった。また、前走札幌記念は単・複の回収率が良かった。

前走宝塚記念組は10着以下でなければチャンスあり

■表4 【前走宝塚記念組の前走着順別成績、2000年以降】

前走宝塚記念組の前走着順別成績を調べたところ、前走1着は【0.1.2.2】で複勝率は60.0%と高いが、未勝利だった。前走2着は【2.1.1.4】で最も優秀。前走5着【1.1.1.2】や前走6~9着【1.1.0.8】の巻き返しも警戒する必要がある。ただし、前走10着以下は好走例がなかった。

前走札幌記念対馬が有力

■表5 【前走札幌記念組の前走着順別成績、2000年以降】

前走札幌記念組の前走着順別成績を調べたところ、前走1着【2.1.2.5】と前走2着【1.1.0.3】だけが好走を果たしており、好走率もなかなか優秀だ。一方、前走3着以下は好走例が全くなかった。

【結論】

イクイノックスとプログノーシスに注目

昨年の本競走から国内外のG1・4連勝中のイクイノックスが、おそらく1番人気に支持されるだろう。2000年以降、シンボリクリスエス(02年・03年)とアーモンドアイ(19年・20年)の2頭が天皇賞(秋)連覇を果たしている。ウオッカ(08年1着・09年3着)ほどの強い馬でも果たせなかった例があるので決して油断はできないが、今年4歳で年齢的にも充実期を迎えているイクイノックスが中心であることは揺るがない。強敵になる可能性があった前走安田記念組と日本ダービー組の出走がないという点も、地味ながら追い風だ。

前走札幌記念を圧勝したプログノーシスも注目の一頭。前走同組からはヘヴンリーロマンス(05年)やトーセンジョーダン(11年)、モーリス(16年)が勝利を飾っており、昨年はパンサラッサが2着と好走した。プログノーシスにも勝利のチャンスはあるはず。

ドウデュース京都記念1着→ドバイターフ出走取消という異例のローテーション。しかし、実績は十分で普通に考えれば有力馬の一頭。21年朝日杯フューチュリティSでは、セリフォスとダノンスコーピオンを下しており、この2頭も後にマイルG1を勝った。22年日本ダービーではイクイノックスをクビ差下して勝っている。ハイレベルな東京芝2000mの戦いにも十分対応できるはずだ。

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