競馬あれこれ 第77号

冬馬の季節到来…1年前に好成績の伏兵を探せ! AJCCは1頭が該当

 

馬の適性には数多くのバリエーションがある。予想ファクターとして多く使われているのはコース適性、距離適性、馬場適性あたりだろうか。そんな中、少しマニアックながら“使える”のが季節適性だ。「夏は苦手」「冬はどうも調子が…」という人がいるように、馬にも「夏巧者」や「冬巧者」がいるのだ。

 先週日曜の中山では、冬が得意な馬の好走が目立った。例を挙げよう。8R・4歳上2勝クラスでは4番人気のロスコフが1着。これで1月は全3勝を含めて[3-0-1-0]となった。一方、6月と7月は[0-1-0-5]だから、気温が結果に直結するタイプといえる。

 続く9R・サンライズSでは8番人気のオシリスブレインが3着に大健闘した。これで11月から3月にかけての成績は[3-3-3-2]の勝率27%、複勝率82%となった。一方、5月と6月は冬の疲れが出るのだろうか、7戦して4着が最高。1番人気にも2回推されながら苦戦続きなので、春は苦手と言わざるを得ない。

 このような季節巧者は他にも数多くいる。例えば今週のAJCC(4歳上・GII・中山芝2200m)に登録しているブラックマジック(牡6、美浦戸田博文厩舎)は過去4勝が1月→4月→11月→1月。対照的に6月と7月の2戦は8着(2番人気)、8着(3番人気)と苦戦しているので、冬馬と認定していいだろう。

 まだまだ冬競馬は続く。寒さに強い馬を見つけ出して、せめて懐だけでも温かくしたい。