競馬あれこれ 第71号

前走4着でどうして13番人気!? トキメキの複勝14倍は買える馬券だった!

 

先週の月曜中京11R・淀短距離Sは大波乱となった。1着が9番人気のホープフルサイン、2着が8番人気のカルネアサーダ、3着が13番人気のトキメキ3連単は356万4220円、3連複でも59万3430万円の大万馬券となった。

 ここで取り上げたいのは、上位3頭の中で最も人気薄だったトキメキだ。オープン昇級後は11着、16着、8着と大敗が続き、前走が4着。しかし、この一戦がフロック視されたのか、今回も多くのファンからは“消し”と判断されたようだ。

 しかしながら、一戦一戦を振り返ると、決して買えない馬ではなかった。昇級戦のアイビスSDは11着とはいえ、勝ち馬と0秒8差なら及第点。むしろ、ここで3番人気に推されていたことを忘れてはいけなかったか。続く朱鷺Sは16着、ルミエールADは8着だが、前者は結果的に1400mが長過ぎたし、後者は新潟芝1000mの内枠でやむなしといえる。

 そして迎えた前走のラピスラズリSが見せ場たっぷりの0秒2差4着。昇級後では初めてとなったベストの1200mできっちりと結果を残したのだ。当時の勝ち馬ジャスパージャックは今回、斤量2kg増で単勝5.8倍の3番人気。対してトキメキは73.1倍の13番人気。当然ながら「必ず逆転できた」とは言えない。ただ、少なくともここまで人気に差が出る実力差ではなかったはずだ。

 予想をする際、どうしても近走成績に目が行きがち。ただ、着順が悪くても、その馬が走れる条件だったのか、一戦一戦見極める必要がある。自戒の念を込めて言えば、少なくともトキメキは買える馬だったはず。3連複や3連単はさすがに手が届かなくても、複勝の1400円は獲れた気がしてならない。